ヤブザクラ (バラ科サクラ属)【藪桜】
(Cerasus × subhirtella f. hisauchiana)
多摩丘陵周辺を中心とし、関東西南部の丘陵地に局所分布する桜です。
「マメザクラ」と「エドヒガン」の自然交雑種と推定されていて、3倍体のため結実せず、ひこばえ更新や側根により栄養繁殖したものと考えられています。
ちょうど「ヒガンバナ」や「シャガ」などのように、起源は一固体からのクローンかもしれません。
マメザクラよりも大きな花を咲かせ、エドヒガンよりもまばらな花つきです。
花弁は平開して下向きに咲き、先端が浅く2裂し花柄に開出毛があります。
萼筒はエドヒガンより小さく膨らみ、萼片は卵円形ではっきりした鋸歯があります。
環境省カテゴリ: 絶滅危惧ⅠB類(EN)
このパターンの(マメザクラXエドヒガン)雑種起源の桜には「コヒガンンザクラ」「タマノホシザクラ」などもあります。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】