8月

野山の植物

ソバナ

ソバナ (キキョウ科ツリガネニンジン属)【岨菜】(Adenophora remotiflora)紫の花が俯向きで並んで咲くので、霧の中などに見ると憂いを帯びた風情があります。ツリガネニンジン属ということで「ツリガネニンジン」と似ていますが、...
野山の植物

シロバナツリガネニンジン

シロバナツリガネニンジン (キキョウ科ツリガネニンジン属)【白花釣鐘人参】(Adenophora triphylla var. japonica f. leucantha)普通の「ツリガネニンジン」と全く同じもので純白のタイプ。別の種類とい...
7月

エゾカワラナデシコ

エゾカワラナデシコ (ナデシコ科ナデシコ属)【蝦夷河原撫子】(Dianthus superbus var. superbus)「カワラナデシコ」よりも北方系で、本州中部以北の分布で、霧ヶ峰や美ヶ原など諏訪周辺の高原では、ほぼこの種になるらし...
9月

ウド

ウド (ウコギ科タラノキ属)【独活】(Aralia cordata)山菜としての「ウド」の名は、誰でも知っていると思うが、ウドの芽ではなく成長した「ウドの大木」がどんなものかは、知らない人も多いのではないだろうか。かく言う自分も、この花を見...
野山の植物

コオニユリ

コオニユリ (ユリ科ユリ属)【小鬼百合】(Lilium leichtlinii f. pseudotigrinum)「オニユリ」によく似ていますが、全体に小型で、葉脇の「むかご」がつかないので識別できます。山の湿原まわりによく見られます。同...
野山の植物

ユウスゲ

ユウスゲ (APG ススキノキ科ワスレグサ属)(ユリ科)【夕菅】(Hemerocallis thunbergii)「ニッコウキスゲ」などと同じ、ワスレグサ属で、同じく「一日花」なのですが、こちらはその名のように夕方近くから開花します。花の色...

シンテッポウユリ

シンテッポウユリ (ユリ科ユリ属)【新鉄砲百合】(Lilium x formolongo)九州南部以南が原産の日本の「テッポウユリ」と、台湾固有種の「タカサゴユリ」を掛け合わせた園芸種。白い花と細い葉が特徴ですが、原種両者の特徴の中間的なも...

ボタンクサギ

ボタンクサギ (クマツヅラ科)(シソ科)【牡丹臭木】(学名:Clerodendrum bungei)中国原産による園芸植物で、クサギ属ということで個々の花は「クサギ」とほぼ同じです。こんもりと丸まっているのでなかなかインパクトがあります。
9月

ヒオウギ

ヒオウギ (アヤメ科アヤメ属)【檜扇】(学名:Iris domestica)あまりに鮮やかで綺麗な花なので、長いこと園芸花だと思っていましたが、日本に自生する山野草だったのですね。きれいに並ぶ葉の様子が似ているので、「桧扇」という名前ですが...
6月

オミナエシ

オミナエシ (スイカズラ科オミナエシ属)【女郎花】(Patrinia scabiosifolia)秋の七草で有名ですが、夏の初めから咲き出します。個々の花は小さく、5mmもないくらいです。薬草としても使われていたようです。同類の似た花で白花...
野山の植物

ヤブラン

ヤブラン (APG:キジカクシ科ヤブラン属)(ユリ科)【藪蘭】(Liriope muscari)ヤブランは、公園や植栽でどこにでも見られる植物なので、長いこと外来の園芸植物と思っていました。ところが実は日本の山野草だったというのが、ちょっと...
9月

ヤブマオ

ヤブマオ (イラクサ科ヤブマオ属)【藪苧麻】(Boehmeria longispica)イラクサ類の代表のような雑草ですが、昔はカラムシ類として茎の繊維を織物糸に利用していたそうです。雨の水辺にひっそりとありましたが、地味ながら細かい花穂が...
高山植物

カライトソウ

カライトソウ (バラ科ワレモコウ属)【唐糸草】(Sanguisorba hakusanensis)ワレモコウ属で、「ナガボノワレモコウ」によく似た葉をつけ、「ブラシノキ」のように雄蕊が穂になった花となります。綺麗な紅紫色の花ですが花弁は無く...
野山の植物

イヌゴマ

イヌゴマ (シソ科イヌゴマ属)【犬胡麻】(Stachys aspera var. hispidula) 別名:チョロギダマシ植物の名前で「イヌ」という名は概ね「役立たず」という意味で付けられることが多いですが、イヌゴマもゴマの実そっくりなの...
野山の植物

メハジキ

メハジキ (シソ科メハジキ属)【目弾き】(Leonurus japonicus) (別名 ヤクモソウ)これも川沿いの湿地などに生えるシソ科の草で、葉が特徴的なので判りやすいですね。花もいかにもシソ科という感じで、草丈は大きいものでは背丈ほど...
9月

ミソハギ

ミソハギ (ミソハギ科ミソハギ属)【禊萩】(Lythrum anceps)春から初夏の花が終わり、夏の花も本格化する前の梅雨時は、わりあい地味な花が多いように思いますが、華やかな彩りを与えてくれるミソハギがひときわ眼を引きます。湿地や水辺ま...
6月

サルオガセ

サルオガセ (地衣類サルオガセ科)(サルオガセ属 Usnea)写真の木ではなく、木の枝に吊り下がる白緑色のひげのようなやつです。空気の綺麗な冷涼・湿潤な山岳にしか生育できません。「霧藻」という、ロマンチックな日本名がありますが、実際霧の深い...
野山の植物

イワタバコ

イワタバコ (イワタバコ科イワタバコ属)【岩煙草】(Conandron ramondioides)沢などの日の当たらない濡れた岩場に生え、独特な星形の花を咲かせます。生える場所や環境によって、花は単体で立ち上がったり、散状花序で垂れ下がった...
高山植物

タカネニガナ

タカネニガナ (キク科ニガナ属)【高嶺苦菜】(Ixeridium alpicola)「ニガナ」の高山型で、亜高山以上の岩場や礫地に生えます。「ハナニガナ」とよく似ていますが、草地ではなく岩礫地に生え、全体に小型で細く、花弁は9-10枚となり...
野山の植物

シロバナニガナ

シロバナニガナ (キク科ニガナ属)【白花花苦菜】(Ixeridium dentatum subsp. nipponicum var. albiflorum)「ハナニガナ」の白花ですが、わりあい山地性のようです。低山から高山まで幅広く分布し、...
タテハチョウ科

コヒョウモン

コヒョウモン (タテハチョウ科)【小豹紋】(Brenthis ino)夏本番となった高原に舞うヒョウモンチョウ類の中でも、やや小型でやや丸っこいので優しい感じのする蝶です。「ヒョウモンチョウ」との区別が微妙で、じっくり見れるか、後で写真判定...
6月

オニシモツケ

オニシモツケ (バラ科シモツケソウ属)【鬼下野】(Filipendula camtschatica)木の「シモツケ」ではなく、草の「シモツケソウ」の仲間ですが、灌木のように大きくなります。掌状の葉も、プラタナスのように大きくなり、「オニ」の...
高山植物

キンコウカ

キンコウカ (APG:キンコウカ科キンコウカ属)(ユリ科)【金光花】(Narthecium asiaticum)細い星形の黄色い花が陽光に輝いている様子は、いかにも「金光花(金黄花)」の名前にふさわしい感じがします。オレンジ色の葯との対比も...
6月

クリンソウ

クリンソウ (サクラソウ科サクラソウ属)【九輪草】(学名 Primula japonica)プリムラの属名があらわすように、「サクラソウ」の仲間で、鮮やかな紅色の花を数段に連ねて咲く、日本特産種です。深い山地の湿地や水辺に多く、大きな群落を...
山岳の植物

コウシンヤマハッカ

コウシンヤマハッカ (シソ科ヤマハッカ属)【甲信山薄荷】(Isodon umbrosus var. latifolius)「イヌヤマハッカ」または「カメバヒキオコシ」の変種とされ、山梨県・長野県南部・静岡県・愛知県にかけての山地に分布。たし...
6月

アキノタムラソウ

アキノタムラソウ (シソ科アキギリ属)【秋の田村草】(Salvia japonica) 「秋の」といっても、実際には夏の初めごろから咲き始めます。ところが、別に「ナツノタムラソウ」も存在しています。学名「Salvia japonica」とい...

ツクバネソウ

ツクバネソウ (シュロソウ科ツクバネソウ属)(ユリ科)【衝羽根草】(Paris tetraphylla)輪生する4枚葉が特徴的な、全国の山地に生える野草です。8本の雄しべがいきなり萼から突き出たような、およそ花らしくない特異な花を咲かせます...
野山の植物

カワラナデシコ

カワラナデシコ (ナデシコ科ナデシコ属)【河原撫子】(Dianthus superbus var. longicalycinus)いわゆる「ヤマトナデシコ」というくらいで、日本古来から親しまれてきた花です。江戸時代に流行した古典園芸種のひと...
6月

キキョウ

キキョウ (キキョウ科キキョウ属)【桔梗】(Platycodon grandiflorus)秋の七草として古典的に親しまれてきた花で日本全国に分布しますが、植えられたものは、どこでも見られるものの、野生のものはほとんどの地域で絶滅危惧種とな...
6月

ヒメフウロ

ヒメフウロ (フウロソウ科フウロソウ属)【姫風露】(Geranium robertianum)ヒメフウロは、日本では伊吹山など近畿や四国の一部地域にしかなく、主に石灰岩地帯に生息する絶滅危惧種ということで、東京周辺などにあるはずもないのです...
野山の植物

ヌマトラノオ

ヌマトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【沼虎の尾】(Lysimachia fortunei)「オカトラノオ」に似ていますが、その名の通り湿地に生え、花穂が曲がらず直立します。また、花序がわりあい疎らでほっそりしてボリュームがありません...
山岳の植物

チシマウスユキソウ

チシマウスユキソウ (キク科)(APG:キク科)【千島薄雪草】(Leontopodium kurilense)南千島の色丹島や択捉島の岩場などに生えるといわれる小型のウスユキソウ。古くから栽培され、園芸種として流通しているようです。これは、...
野山の植物

コムラサキ

コムラサキ (シソ科ムラサキシキブ属)(クマツヅラ科)【小紫】(学名:Callicarpa dichotoma )別名:コシキブ(小式部) 「ムラサキシキブ」とよく似ていますが、こちらのほうが、こぢんまりとまとまりが良いので、庭園や植木の多...
山岳の植物

ヒノキ

ヒノキ (ヒノキ科ヒノキ属)【檜、桧】(Chamaecyparis obtusa)高級材として誰もが知るヒノキは、実は日本と台湾だけの特産種だそうです。寺社建築とか檜皮葺とか、日本の樹木文化を支える木ですね。伊勢神宮の遷宮や、皇室関連の材と...
3月

ケヤキ

ケヤキ (ニレ科ケヤキ属)【欅】(学名: Zelkova serrata)関東では、およそ一番身近に存在する巨樹といえばケヤキでしょう。街道沿いの街路樹から、学校、公園、神社仏閣、屋敷森などで巨樹を見ることができます。東村山市天然記念物「万...
野山の植物

ナンバンギセル

ナンバンギセル (ハマウツボ科ナンバンギセル属)【南蛮煙管】(Aeginetia indica)ススキなどの根元に寄生している寄生植物です。「ギンリョウソウ」などにも似た寄生植物で、「ヤセウツボ」などと同科とはいえ、花がピンク系でなかなか綺...
野山の植物

ヤナギハナガサ

ヤナギハナガサ(クマツヅラ科クマツヅラ属)【柳花笠】(学名: Verbena bonariensis)河原の雑草として、全国的に広がっている帰化植物。南アメリカ原産で、園芸品種として1950年代から入ってきたそうです。とても細かい花がまとま...
6月

コバイケイソウ

コバイケイソウ (APG:シュロソウ科シュロソウ属)(ユリ科)【小梅蕙草】(Veratrum stamineum)日当たりのよい草地や湿地にたくさん生え、高原や夏山の景観に欠かせない花です。実は猛毒アルカロイド成分を含む毒草で、そのため鹿の...
高山植物

ミヤマキンバイ

ミヤマキンバイ (バラ科キジムシロ属)【深山金梅】(Potentilla matsumurae)これも代表的な高山植物ですが、名前と色で、よく「シナノキンバイ」と混同しやすいですね。これはバラ科なので、「キジムシロ」とか「ヘビイチゴ」などと...
高山植物

ワタスゲ

ワタスゲ (カヤツリグサ科ワタスゲ属)【綿菅】(Eriophorum vaginatum)それ自体の美しさというより、湿原の風と空気の巧みな表現者。高層湿原の風情に欠かせない植物ですが、夏前にはすでに綿毛になっているので、実際の花はどんなの...