キバナハナネコノメ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【黄花花猫の目】
(Chrysosplenium album var. flavum)
高尾山で人気の「ハナネコノメ」は、近畿以西に分布する「シロバナネコノメソウ」の変種ですが、いわば兄弟分の変種として他に「キイハナネコノメ」「トツカワハナネコノメ」「キバナハナネコノメ」があります。
どれも白花なのですが、「キバナハナネコノメ」だけがその名の通り珍しい黄花です。
しかもこの花、岐阜県から愛知県、静岡県にかけての東海地方の深山にだけ、狭い範囲でのみ分布しています。
そのため、あまり広く知られていないようで、自分も近年まで全く知りませんでした。
南アルプス深南部や奥三河など、秘境感溢れるエリアの標高700-1500mぐらいの渓流にひっそりと咲く、一般には幻の花といえるでしょう。
萼片が鮮やかな黄色となるのが特徴で、同じく黄色の「コガネネコノメ」に比べても透明感のある鮮やかさで、短めの萼片は次第に平開し雄しべが真っ直ぐ長く突き出します。
裂開前の葯は黄色から濃橙色で、花粉の色は黄色です。
花粉が落ち花期が終わってくると、萼片は黄緑色になってきます。
走出枝が伸長し栄養繁殖をするので、渓流の岩上にマット状に群生することも多く、花期にもしっかり根生葉が生えています。
滝の音だけが響く深山の沢に、誰にも愛でられることなくひっそりと咲く姿は、まさに神秘的な美しさがあります。
環境省カテゴリ:準絶滅危惧 (NT)
長野県:絶滅危惧ⅠA類 (CR)
岐阜県;絶滅危惧Ⅱ類
静岡県:準絶滅危惧 (NT)
愛知県:準絶滅危惧 (NT)
















