アメリカネナシカズラ (ヒルガオ科ネナシカズラ属)【亜米利加根無葛】
(Cuscuta campestris)
葉緑素をもたず、従って自ら光合成せず、他の植物に絡まって吸盤状の寄生根で取り付き栄養分を得る寄生植物。
宿主に取り付くと根はなくなるので、文字通り「根無し草」です。
日本在来の「ネナシカズラ」と似ていますが、こちらは北米原産の帰化植物です。
1970年代に多摩川で確認されたそうですが、戦後に各地に侵入していたようです。
在来のネナシカズラは茎に茶色いまだら模様がありますが、この茎は細身でのっぺりした淡黄色で、まるで草藪にラーメンをぶちまけたようになります。
夏に白色の鐘型の花を多数かたまって咲かせます。
花は5裂して、5本の雄蕊が花冠から突き出します。
奪い取った他人の栄養を使って、これだけ多数の花を咲かせるという飽くなき生存本能には驚かされます。
寄生する相手の植物は特定ではなく、多岐にわたるようなので農作物や園芸植物などにも大きな被害がでることがあります。
外来生物法で要注意外来生物に指定されています。