サンショウモ (シダ植物サンショウモ科)【山椒藻】
(Salvinia natans)
自然環境のよい水田などに繁殖する浮草ですが、「ウキクサ」と違いシダ植物の仲間です。
茎に対して一見対生する葉が「サンショウ」のようなので名づけられました。
『一見対生』というのは、実はこの葉は本当は3輪生で、水面に浮かぶ2枚の葉の残り一枚は水中にあり、細長く分岐して根状体となっています。
この根状体は胞子葉でもあり、秋には基部に胞子嚢をつけます。
葉の表面には大根おろしのような突起が無数にありますが、これは強力な撥水効果をもつ毛で水を完全に弾きます。
全国の水田や沼に分布し、強い繁殖力をもちますが、環境変化や農薬除草剤に弱く、現在では普通の水田などでは見られなくなっています。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
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