ヒキヨモギ (ハマウツボ科ヒキヨモギ属)【引蓬】
(Siphonostegia chinensis)
「ヨモギ」という名がついていますがヨモギとは全く関係なく、ハマウツボ科の半寄生植物です。
因みにヨモギの名は、葉の形が似ているからということのようです。
黄色い花はちょっと「キバナアキギリ」などのシソ科にも似ていますが、下唇弁が両脇にひろがっています。
鳥のくちばしのような上唇の感じなど、大雪山希少種の「キバナシオガマ」や「ヨツバシオガマ」の形によく似ています。
しかし、シオガマ類と違い長い萼筒が特徴的です。
同科の「ナンバンギセル」などと同様、ススキなどイネ科の植物に寄生して養分を得ますが、ちゃんと葉をもち光合成もするので独立でも生きられるようです。
全国に分布する植物ですが、ススキ原野が激減しているためもあってか希少植物となっています。
昔は利尿効果のある薬草として使われていたようです。
20以上の都府県で絶滅危惧指定
現在、類似の外来種の「セイヨウヒキヨモギ」が各地で勢力を拡大しています。