ヨツバシオガマ (APG:ハマウツボ科シオガマギク属)(ゴマノハグサ科)【四葉塩釜】
(Pedicularis japonica)
特徴的な葉が4枚輪生することから「ヨツバ」と言われますが実際には3枚のことも多いようです。
茎の先端に花序をつけ、紅紫色の花を普通4個ずつ輪生状に2-7段つけます。
同類の「ミヤマシオガマ」などに比べると花の上唇が尖っていて、鶴の首のようになります。
尖った花の感じが「ハクサンチドリ」にも、ちょっと似ています。
上唇部と下唇部の色の濃さが異なりツートンカラー風になることも多く、稀に白花もあります。
本州中部から東北地方南部(月山あたりまで)の亜高山~高山帯の草地に生える半寄生植物です。
「ヨツバシオガマ」は従来ひとつの種類とされていましたが、近年遺伝子解析の結果などから、飯豊山以北~北海道のものは「キタヨツバシオガマ」とされ別種となりました。
東北中南部、飯豊連峰から月山あたりまでは両者の分布が重なるようなので、同定に注意が必要でしょう。
八方尾根で見られたツートンカラータイプ
8月の仙丈岳では、半分がたの花は終わり、実になりかかっています。