ハナイカダ (ハナイカダ科ハナイカダ属)【花筏】
(Helwingia japonica)
葉の中心に花がつき、結実した実が葉の上に乗った形となる、他に無い珍妙な樹木です。
ハナイカダ科ハナイカダ属で、日本には一科一属一種しかない独特な植物です。
何でこんな変な花ができたのかと思いますが、よく見ると葉の葉脈の主脈が花のある位置まで太く通っています。
どうやら、元々は長い花柄をもつ花が葉腋から生えていたものが、葉の上に重なっていつしか合体してしまったようなのです。
要は無駄な構造物を無くして合理化を図った結果なのかもしれません。
雌雄異株なので、個体によって雌花のみの木と雄花のみの木があります。
葉の上に雌花は1個、雄花は数個の花がつきます。
花は緑色の目立たないものですが、雌花が結実すると黒い丸い実となり食べられます。
葉には浅い鋸歯があり、その先に柔らかい棘が立ち上がります。