アケボノソウ (リンドウ科センブリ属)【曙草】
(Swertia bimaculata)
全国の低山から山地の湿地や渓流ぞいに咲き、どこにでも有るといえば有るのだが、いざ見たいと思ってもどこにでも有るわけでもない、という微妙な存在。
以前から見たいと思っていましたが、分布域は広いわりに生育地や個体数が限られるようなのでなかなか機会を得られませんでした。
いよいよ時期になり、近場で見られないかいろいろ調べたところ、御岳渓谷のどこかに有ることが判り探しに行きました。
ネット上の情報を検索駆使し、おそらくここに有るというピンポイントを推測し出かけてみましたらビンゴ!
時期は1週間ほど早い感じでしたが、咲いているのを見ることができました。
特徴的な花弁の模様。
先端近くの濃紫色の星と、黄緑色の2つの蜜腺。
こんな薄い花弁の真ん中にどうやって蜜を分泌できるのか、ちょっと不思議な感じです。
蜜腺にはいろいろな虫が蜜を舐めにやってきます。
また、それを狙ってハナグモやカマキリが控えていたりします。
蕾をたくさんつけた株が点々と生えていたので、翌週には華やかに咲いていることでしょう。
東京都や埼玉県、千葉県では絶滅危惧1種となっています。