コメナモミ (キク科メナモミ属)
(Sigesbeckia glabrescens)
これもいわゆる「ひっつきむし」のひとつではあるのですが、他のもの違って爪で刺さったり引っかかったりするのではなく、腺毛で粘りつくタイプです。
小さな花の構造がとてもユニークで、5裂した10個ほどの筒状花のまわりに3裂した舌状花が取り囲む形となり、5個の開いた総苞片にはたくさんの腺毛があります。
まるで「モウセンゴケ」などの食虫植物のように見えますが、これが小虫を捕まえるのではなく自分が動物に捕まるためのものなのです。
同類の「メナモミ」がありますが、これは少し大型で茎がとても毛深いので見分けがつきます。
「メナモミ」の名は、同じひっつきむし代表格の「オナモミ」に対するネーミングでしょう。
フックで引っかかるハード路線の「雄ナモミ」に対して、粘着剤でくっついていくソフト路線の「雌ナモミ」ということでしょうが、「ナモミ」とは何なのか判りません。
花の感じと茎が茶色っぽいので、ぱっと見に「アメリカセンダングサ」にやや似ています。