ヤナギスブタ (トチカガミ科スブタ属)【柳簾蓋】
(Blyxa japonica)
本州以西の水田や沼、湿地などに群生する沈水性の水草です。
水底に地下茎が匍匐して茎を出し、茎は長く分岐して互生葉を密につけます。
葉は葉柄が無く線形で先端が尖ります。
夏の終わりに花茎を出し、水面上にとても小さな白い花を咲かせます。
花は白く細い花弁が3枚で、長さ5mmほどしかなく、雄しべは3本です。
もともと水田雑草として知られていますが、除草剤や水質汚濁に敏感なようで、現在通常の水田では見られません。
全国各地のほとんどで絶滅危惧種指定となっていて、東京都レッドデータでは既に絶滅 (EX)となっています。
東京都の谷戸でかつて水田として稲作が行われていた湿地で、草藪を除去し土砂の掘削を行い再生した場所で僅かな復活がみられました。
同属には別種の「スブタ」がありますが、こちらは無茎種で葉は根生します。
「スブタ」という妙な名前は、名古屋地方で女児の乱れた頭髪を「スブタガミ」と言い、葉の茂り方からつけられたと言われています。
しかし、ネット上で調べてみても、そんな言葉は見つからず、いろいろな方言辞典にも載っていません。
どうやら、この説の出典は「牧野日本植物図鑑」の記載らしく、そう言い出したのは牧野富太郎博士のようです。
しかしながら、牧野図鑑の説明にしても、曖昧に伝聞の形をとっているので、どうも怪しいようです。
「(前略)…而シテ此如キ女子ノ頭髪ヲ尾張名古屋ニテすぶた髪ト謂フ卜云ヘリ。」
牧野先生の語源説の怪しいのは、結構あるあるなので、そのひとつでなないかという気がします。
全国40ほどの府県で絶滅危惧指定。
東京都:絶滅 (EX)







