タカネサギソウ (ラン科ツレサギソウ属)【高嶺鷺草】
(Platanthera mandarinorum subsp. maximowicziana)
似たものが多い「ツレサギソウ属」の中で、亜高山から高山帯の草地に生える背の低いランです。
似たような高度に生育する仲間に「ホソバキソチドリ」や「キソチドリ」などがありますが、それらよりもずんぐりした体型です。
「ホソバノキソチドリ」は寒冷な湿原に、「キソチドリ」は針葉樹林の林下に多く見られるのに対し、「タカネサギソウ」は開けた稜線や山腹の湿った草地に見られます。
斜め上向きに何枚かつく葉は茎を抱き、最下段が一番大きく、上になるほど小さくなります。
花の下には花より長い包葉がつきます。
茎の上部に淡黄緑色の花を5-10個ほどつけ、唇弁は舌状、距はあまり長くなく下向きに曲がります。
北海道、東北の山と、白馬岳、八ヶ岳、南アルプスなどに分布します。