トウカイスミレ (スミレ科スミレ属)【東海菫】
(Viola tokaiensis)
2023年に新種として記載されたばかりの小さなスミレです。
それまでは「ヒメミヤマスミレ」の一形状とされていたようですが、別種として扱われることになりました。
「フモトスミレ」にも似ていますが、葉が丸っこく独特の粗い鋸歯をもち、裏面が緑色で紫を帯びない点が違います。
また、花柱が棍棒状で先端が広がらず、側弁基部に毛がないことなども特徴です。
萼片の付属体に切れ込みがあり、距は丸く短く赤紫色です。
花は白ベースですが薄紫色を帯び、他の各弁と同等の大きさの唇弁にはっきりとした紫条が入ります。
関東地方以西から紀伊半島の太平洋側、それに四国に分布し、山地のブナ林帯に生育します。