ウサギギク(キク科ウサギギク属)【兎菊】
(Arnica unalascensis var. tschonoskyi)
高山植物としては、何だか素朴な感じのする、まさに「菊」の花です。
「ウサギ」の謂れとなる、細かい毛が生えて左右一組で生える兎の耳のような葉が特徴的です。
本州中部山岳以北から北海道の亜高山帯から高山帯に分布し、実は、関東関東北部から北海道にかけては、母種となる「エゾウサギギク」と混在するようです。
糸魚川・マイコミ平のカルスト地形に咲き残るウサギギク。
もう花期がとっくに終わっているはずの時期なので散りかけていますが、アルプスや東北ではお馴染みの高山植物です。
これも、「クガイソウ」の項で書いたように、ドリーネ内の特殊な寒冷気候のせいで、標高700mばかりの樹林地帯なのにこの時期見られるのです。
@糸魚川・黒姫山中腹