クヌギ (ブナ科コナラ属)【櫟、椚木】
(Quercus acutissima)
「コナラ」と並んで関東地方の雑木林の代表樹です。
古代より人との関わりが深く、狩猟採集時代には食料としてのドングリとして、また成長が早いので材木や薪炭として里山の重要な樹木となってきました。
また、葉や樹液、果実は里山の動物や昆虫にとっても生態系の重要な要素となっています。
雑木林では「コナラ」や「イヌシデ」などと混ざって生え、新緑から紅葉、冬枯れまで落葉樹の景観を形成しています。
幹の樹皮は厚いコルク層が深く割れ込み、コナラともよく似ていますが表皮の溝がコナラより荒い感じで、縦の連続が不揃いで色が黒っぽく見えます。
葉はコナラより細長く鋸歯が細く尖り「クリ」の葉に似ています。
雌雄同株ですが雌雄異花で、コナラに似た垂れ下がる雄花序がもっと密にたくさんつきます。
花序はコナラよりも茶色っぽい色となる感じです。
紅葉はコナラより地味でそのまま枯れ葉になってしまってもなかなか落葉せず残っています。
「アカシジミ」や「ウラナミアカシジミ」の食草となっています。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】