クモノスシダ (シダ植物チャセンシダ科)【蜘蛛の巣羊歯】
(Asplenium ruprechtii)
細長い単葉の葉をひょひょろと伸ばし、着地した先端から新しい芽を出す栄養生殖が特徴的な、ユニークな羊歯です。
山地の岩上に生育し、とくに石灰岩を好む性質があるので奥多摩などに見られます。
全国的には熊本あたり以北から北海道にかけ広く分布しています。
とはいえ、岩場に限られあまり多く生育するものではないので、東京都では絶滅危惧I類となっています。
また、その他16県でも絶滅危惧となっています。
細長く伸びる胞子葉のソーラスは、わりあい不規則に散在し分厚く盛り上がっています。
都市内公園である石神井公園の造成された古い石組みに自生していましたが、おそらく元からの自生ではなく他所からやってきたのではないでしょうか。