コテングクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【小天狗鍬形】
(Veronica serpyllifolia subsp. serpyllifolia)
日本在来種の「テングクワガタ」とたいへん紛らわしいですが、ヨーロッパ原産の帰化植物。
そもそも在来種の「テングクワガタ」が、この「コテングクワガタ」の亜種なのでたいへん良く似ていて、生育する場所も同じようなところなので混同しやすいのです。
「オオイヌノフグリ」などにもよく似た、いかにもクワガタソウ属の花ですが、「クワガタソウ」と違い葉が小さめで鋸歯がほとんど無く、草姿が立ち上がります。
テングクワガタより花や全体が小型で、花柄や花軸に長い腺毛を欠く点が違います。
野反湖のキャンプ場近くの路傍に生えていましたが、標高1500m以上の山奥なのでよもや帰化植物とは思いませんでした。
在来のテングクワガタが中部以北の山地から亜高山の湿った谷沿いなどの分布なのですが、まさにそのような場所に生えていました。