ウラジロ (シダ植物ウラジロ科)【裏白】
(Diplopterygium glaucuma)
お正月の飾りとして、昔はどこでも日常に見られた身近な常緑シダです。
中部以南の低山の林内に群生し、ときにはかなりの茂みになります。
葉は一対の羽片がペアになって生成するので独特の形状となっています。
お正月の注連飾りやお供え餅の飾りにつけるウラジロの逆V字型の葉は切り揃えて作られたものではなく、もともとあの形に生えます。
一対の羽辺の間の股の部分から、翌年の一対の羽辺がまた生えてきます。
つまり、V字型の葉が一年一段づつ重なっていき、古い株だと数段になっているわけです。
一対になった葉(羽片)の間には、褐色の実のような「休止芽」と呼ばれる芽があり、ここから新芽が芽吹き新たな一対の葉を広げます。
ウラジロの名は、もちろん裏が白いことによりますが、実際に生きて生えているときは、正月飾りほど白くはありません。
「コシダ」が似た感じの分岐様式で茂みの感じも似ています。