ヘビイチゴ (バラ科キジムシロ属)【蛇苺】
(Potentilla hebiichigo)
この手の草いちごの総称としても「蛇苺」と呼ばれますが、蛇の出そうな草薮に生る苺という意味でしょう。
その名のせいもあり、子供の頃には「毒いちご」とも呼ばれていましたが、これは都市伝説で実際には毒などなく食用できます。
春の野山には、これと一見同じような黄色い花があちこち見られ、よく判らないととりあえず「ヘビイチゴ」と言っておく場合がありますが、このキジムシロ属は花だけ拡大して見てもまず区別が付きません。
「ヘビイチゴ」「ヤブヘビイチゴ」「オヘビイチゴ」「ミツバツチグリ」「ツルキンバイ」「キジムシロ」など、また高山植物の「ミヤマキンバイ」に至るまでよく似ています。
「ミヤマキンバイ」はフィールドが違うとして、これらの花を写真に撮ってあとから調べようとするなら、必ず葉や花序の写った全体像が必要です。
ちなみに、ヘビイチゴやヤブヘビイチゴは、従来「ヘビイチゴ属」として独立していましたが、近年「キジムシロ属」に吸収されました。
実は「ヤブヘビイチゴ」と比べると小さく、下地の色が白っぽく、シワっぽい感じになります。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】