野山の植物

ヒルザキツキミソウ

ヒルザキツキミソウ (アカバナ科マツヨイグサ属)【昼咲月見草】(Oenothera speciosa)近年あちこちでよく見る、ピンクの可愛い花。微妙なグラデーションの薄い花弁が光を通し、自ら発光しているような風情で草むらに浮かび上がります。...
野山の植物

ミゾシダ

ミゾシダ (シダ植物ヒメシダ科)(Thelypteris pozoi)全国の山野や林下に普通に見られる夏緑性のシダ。小川や溝のそばなど、やや湿気のあるところを好むので「シケシダ」と同様のネーミングか。葉は柔らかめで、中軸はやや毛っぽい。ソー...
野山の植物

ハナウド

ハナウド (セリ科ハナウド属)【花独活】(Heracleum sphondylium var. nipponicum)この手の似たようなセリ科の「ウド」類はいろいろありますが、これは夏前の5-6月に低地に咲きます。関東以西の分布で、小川のほ...

ツクシシャクナゲ

ツクシシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【筑紫石楠花】(Rhododendron japonoheptamerum var. japonoheptamerum)名の通り北九州、四国南部、紀伊半島に分布するシャクナゲ。関西地方ではメジャーな存在...
野山の植物

ヤマフジ

ヤマフジ (マメ科フジ属)【山藤】(Wisteria brachybotrys) 別名:ノフジ日本の「藤」は、「ノダフジ(フジ)」と「ヤマフジ」の大きく2種類となりますが、この「ヤマフジ」は近畿以西の西日本分布となっています。花序が短めでか...
野山の植物

フタマタイチゲ

フタマタイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【二股一華】(Anemone dichotoma)「ヤブレガサ」などのようにも見える葉は放射状に見えますが、実は3深裂した葉が2枚合わさっているそうです。その葉の柄が二股に出て、その間から花柄が...

トキソウ

トキソウ (ラン科トキソウ属)【朱鷺草】(Pogonia japonica)日当たりのよい開けた湿地や原野に咲くピンクの蘭。美しさと可愛さから園芸用に乱獲され、低地や丘陵地の湿地や原野が無くなってきているため、全国46道府県で絶滅危惧指定で...

イシモチソウ

イシモチソウ (モウセンゴケ科モウセンゴケ属)【石持草】(Drosera peltata var. nipponica)「モウセンゴケ」と同様に、葉から生える腺毛の粘液で昆虫等を粘りつけ包み込んで捕獲し養分とする食虫植物です。高さ20cmぐ...
野山の植物

ワニグチソウ

ワニグチソウ (クサスギカズラ科アマドコロ属)(キジカクシ科)【鰐口草】(Polygonatum involucratum)アマドコロ属なので「アマドコロ」に草姿はよく似ていて、「ホウチャクソウ」にも似ていますが、花の付き方がちょっと違いま...

オオツクバネウツギ

オオツクバネウツギ (スイカズラ科ツクバネウツギ属)【大衝羽根空木】(Abelia tetrasepala)「ツクバネウツギ」と同属でよく似ていますが、花が大型で、「ツクバネ」の由来となる5枚の萼片が一枚だけ小さいのが特徴です。花色には変化...
野山の植物

オオジシバリ

オオジシバリ (キク科タカサゴソウ属)【大地縛り】(Ixeris japonica)「ジシバリ(イワニガナ)」の大きいやつだからオオジシバリ。そのまんまですね。花も大きめですが、花だけアップで見ても違いがよく判りません。葉を見ると全く違い、...
野山の植物

ハルリンドウ

ハルリンドウ (リンドウ科リンドウ属)【春竜胆】(Gentiana thunbergii var. thunbergii)「フデリンドウ」と同様、春に咲く小さなリンドウです。「フデリンドウ」とたいへんよく似ていますが、こちらはロゼット状の根...
野山の植物

ツクバキンモンソウ

ツクバキンモンソウ (シソ科キランソウ属)【筑波金紋草】(Ajuga yesoensis var. tsukubana)キランソウ属には似たような花がいろいろありますが、これは「ニシキゴロモ」の変種。ニシキゴロモが日本海側分布なのに対し、こ...
6月

コモウセンゴケ

コモウセンゴケ (モウセンゴケ科モウセンゴケ属)【小毛氈苔】(Drosera spathulata)「モウセンゴケ」よりも葉が短く、葉柄が不明瞭でヘラ型になる小型食虫植物です。葉が枯れずに冬を越す常緑性とのことです。モウセンゴケが白花なのに...

コキンバイザサ

コキンバイザサ (キンバイザサ科コキンバイザサ属)【小金梅笹】(Hypoxis aurea)暖地性で、明るく開けた湿地や草地に生え、長い葉の付け根に鮮やかな黄色の小さな花をつけます。径1.5-2cmほどの花は、外花被片の先端に長い毛が生えて...
野山の植物

デンジソウ

デンジソウ (シダ植物デンジソウ科)【田字草】(Marsilea quadrifolia)興味を持たなければ、カタバミかクローバーかと見過ごしてしまうような小さな草ですが、これが希少なシダ植物。シダ類としては珍しい水草で、とても羊歯とは思え...
野山の植物

イワボタン

イワボタン (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【岩牡丹】(学名:Chrysosplenium macrostemon) 別名:ミヤマネコノメソウ関東地方以西の太平洋側、四国、九州に分布するネコノメソウで、形状的には「ヨゴレネコノメ」「ニッコウネ...

ミツバウツギ

ミツバウツギ (ミツバウツギ科ミツバウツギ属)【三葉空木】(Staphylea bumalda)全国の山林に普通にたくさん生育している低木です。「ウツギ」の名がつきますが、他種と違い独自のミツバウツギ科となっており、「ゴンズイ」と同科です。...

ヤマシャクヤク

ヤマシャクヤク (ボタン科ボタン属)【山芍薬】(Paeonia japonica)野生自生のヤマシャクヤクの、最高の状態の花を見ることができました。やや薄暗い杉林の林下にしっかりと枝を張って、乏しいであろう光を受け止めています。こんな豪華絢...
野山の植物

ホオノキ

ホオノキ (モクレン科モクレン属)【朴の木】(Magnolia obovata)葉がたいへん大きくなるのと殺菌作用があるので、昔から食器代わりや料理のベースに使われてきた樹です。花がまた巨大で、直径20cmぐらいになります。しかし、こんなに...
6月

ナツトウダイ

ナツトウダイ (トウダイグサ科トウダイグサ属)【夏燈台】(Euphorbia sieboldiana)各種あるトウダイグサの中でも一番早い時期に咲く種類で、花期は春なのだが何故か夏燈台。似たようなものが多く、種類が判別しにくい「トウダイグサ...

タチガシワ

タチガシワ (キョウチクトウ科カモメヅル属)(旧:ガガイモ科)【立柏】(Vincetoxicum magnificum)樹林中の日陰に生育し、「カモメヅル」をうんと太くしたような花を多数まとまって咲かせます。花は緑から茶色にかけてのたいへん...

ヨウラクラン

ヨウラクラン (ラン科ヨウラクラン属)【瓔珞蘭】(Oberonia japonica)樹木や岩に着生する着生蘭で、独特の厚手の扁平な葉が重なり合うように生えます。その先端から穂状の花序が垂れ下がった形で長く伸びる、独特なランです。写真の花序...
野山の植物

イヌナズナ

イヌナズナ (アブラナ科イヌナズナ属)【犬薺】(Draba nemorosa)「ナズナ」は春の七草で食用にされますが、これは食用にならないという意味で「イヌ」の名を冠された別属の黄色い花。畑や路傍に咲く背の低い草で、ナズナのペンペン草のバチ...
野山の植物

タチクラマゴケ

タチクラマゴケ (シダ植物イワヒバ科)(ヒカゲノカズラ植物門)【立鞍馬苔】(Selaginella nipponica)東北南部以西の低地から山地の、草地や岩上などに生育する小型の常緑シダです。「ヒカゲノカズラ」類のように地面を這って伸び、...

ニオイロウバイ

ニオイロウバイ (ロウバイ科クロバナロウバイ属)(学名:Calycanthus floridus) 別名:クロバナロウバイ北アメリカ南東部原産の低木で、クロバナの名のとおり独特の黒赤色の花を咲かせます。マットな質感の多くの萼片が集まる花で、...

ヒカゲツツジ

ヒカゲツツジ (ツツジ科ツツジ属)【日陰躑躅】(Rhododendron keiskei)山地の岩場などに生えるツツジで、花はツツジそのものですが樹の感じはシャクナゲに近い印象があります。日陰だけに生えるわけではなく、半日陰から日向にも生え...
野山の植物

ミョウジンスミレ

ミョウジンスミレ(一部のスミレの俗称) (スミレ科スミレ属)【明神菫】(Viola mandshurica)この「ミョウジンスミレ」は、正式な種名ではなく俗称です。実態は「スミレ(mandshurica)」そのものなのですが、その個体変異の...
野山の植物

アカカタバミ

アカカタバミ (カタバミ科カタバミ属)【赤片喰】(Oxalis corniculata f. rubrifolia)特異な色ですが、単に赤い品種ということで、普通の緑の「カタバミ」と同種です。ただし、緑のカタバミよりも悪環境に強いということ...
野山の植物

ハナイカダ

ハナイカダ (ハナイカダ科ハナイカダ属)【花筏】(Helwingia japonica)葉の中心に花がつき、結実した実が葉の上に乗った形となる、他に無い珍妙な樹木です。ハナイカダ科ハナイカダ属で、日本には一科一属一種しかない独特な植物です。...
野山の植物

オクタマスミレ

オクタマスミレ (スミレ科スミレ属)【奥多摩菫】(Viola x savatieri)最初に牧野富太郎氏が奥多摩で見つけたのでこの名が名付けられていますが、奥多摩特産というわけではありません。このスミレは純粋な固定種ではなく、「ヒナスミレ」...

マメザクラ

マメザクラ (バラ科サクラ属)【豆桜】(Cerasus incisa var. incisa) 別名:フジザクラ富士箱根の山地を中心に、長野、神奈川の一部も含めた、いわゆる「フォッサマグナ要素」の分布域をもつ桜です。白から淡紅色の花は葉が出...

フイリヒナスミレ

フイリヒナスミレ (スミレ科スミレ属)【斑入雛菫】(Viola tokubuchiana var. takedana f. variegata)「ヒナスミレ」の中でも、葉にはっきりと斑が入ったものを品種として名付けられています。スミレの場合...

キスミレ

キスミレ (スミレ科スミレ属)【黄菫】(Viola orientalis) 別名:イチゲキスミレ日本の黄色いスミレは、ほとんどが北方系・高地系のものですが、この「キスミレ」は唯一暖地性の種類で、東海地方以西の太平洋側に分布します。生育地は阿...
野山の植物

マキノスミレ

マキノスミレ (スミレ科スミレ属)【牧野菫】(Viola violacea var. makinoi) 別名:ホソバスミレ「シハイスミレ」の東日本変種で、シハイスミレよりも葉が細長く葉裏があまり赤くなりません。葉が垂直近くに立つのが典型的な...

ヤエムグラ

ヤエムグラ (アカネ科ヤエムグラ属)【八重葎】(Galium spurium var. echinospermon)人家の近くの空き地や里山の林道のわきなど、人里近くの忘れられたような場所に繁茂する雑草ですが、姿形は面白い草です。ひょろ長い...

オウバイモドキ

オウバイモドキ (モクセイ科ソケイ属)【黄梅擬、雲南黄梅】(Jasminum mesnyi) 別名:ウンナンオウバイ近所の春の雑木林を探索していたら、黄色い大きな花。園芸品の逸出には違いないが知らない花だ。細い枝が長く伸びて垂れ下がっている...

レンプクソウ

レンプクソウ (レンプクソウ科レンプクソウ属)【連福草】(Adoxa moschatellina) 別名:ゴリンバナ摩訶不思議な花をもつ小さな草です。「五輪花」の名の通り、5輪の花が一か所に寄せ合って咲き、その咲き方がサイコロ状の立方体型に...

ヒュウガミズキ

ヒュウガミズキ (マンサク科トサミズキ属)【日向水木】(Corylopsis pauciflora)「トサミズキ」に似て春の葉が出る前の時期に多くの花をつけます。トサミズキよりも花序の花数が少なく2-3個だけがかたまって咲き、長く吊り下がる...
野山の植物

カイコバイモ

カイコバイモ (ユリ科バイモ属)【甲斐小貝母】(Fritillaria kaiensis)甲斐の名の通り、山梨県静岡県の低山落葉樹林下に稀に咲くコバイモです。ところが八王子市の都市部の自然公園内に自生地があり、これが本当に自生か植栽かが謎と...