9月

ツルリンドウ

ツルリンドウ (リンドウ科ツルリンドウ属)【蔓竜胆】(Tripterospermum japonicum)その名の通り、ツル性のリンドウです。林下の日陰につるを伸ばし、葉腋にうす紫のリンドウの花をつけます。ツル性で他の枝に巻き付いたりします...
9月

ヒナノウスツボ

ヒナノウスツボ (ゴマノハグサ科ゴマノハグサ属)【雛の臼壺】(Scrophularia duplicatoserrata)関東以西から九州まで分布する、小型でとても目立たない花です。やや薄暗い林下に生えて、小さな暗紫色のまばらな花なので、知...
野山の植物

カシワバハグマ

カシワバハグマ (キク科コウヤボウキ属)【柏葉白熊】(学名:Pertya robusta)いろいろある「ハグマ」と呼ばれる中でも、「カシワ」の葉に例えられる葉がかなり大型な種類です。他の「オクモミジハグマ」や「キッコウハグマ」などはモミジハ...
野山の植物

クズ

クズ (マメ科クズ属)【葛】(Pueraria lobata)万葉の昔から秋の七草の一つとされ、葛粉や葛根湯など漢方薬の原料とされてきた有用植物ですが、野生のものの使い道が薄れた現在では、猛烈な繁殖力で他の樹を覆ってしまう有害植物となってい...
野山の植物

ギンミズヒキ

ギンミズヒキ (タデ科)【銀水引】(Persicaria filiformis f. albiflora)「ミズヒキ」の白花品種で、別種ではありません。自然に混生していることもよくあり、紅白でお目立たいということで、わざと混生させて植えるこ...
野山の植物

ヌスビトハギ

ヌスビトハギ (マメ科ヌスビトハギ属)【盗人萩】(Desmodium podcarpum ssp. oxyphyllum)実がいわゆる、「ひっつきむし」として有名ですね。花も薄ピンクのハギらしい花で可愛いのですが、何しろ小さくまばらな花序な...
9月

フジカンゾウ

フジカンゾウ (マメ科ヌスビトハギ属)【藤甘草】(Desmodium oldhamii)「ヌスビトハギ」と同属で、花も実も似ていますが、花もひっつきむしの実も2-3倍大きいハギです。また、葉序が羽状複葉で(ヌスビトは三出複葉)見分けがつきま...
野山の植物

カリガネソウ

カリガネソウ (シソ科カリガネソウ属)(旧クマツヅラ科)【雁金草】(Tripora divaricata)別名「帆掛草」というように、実に変わった形のシソ科の花ですが、アキギリや各種ハーブ類のように、ハナバチなどが蜜を集めにきたときに花粉の...
9月

ジュズダマ

ジュズダマ (イネ科ジュズダマ属)【数珠玉】(Coix lacryma-jobi)あの数珠玉が実として生る元祖数珠玉ですが、もとはインドなどの熱帯アジア原産とのことで、古代には食料穀物として利用され、人とともに日本に渡ってきたそうです。そし...
9月

センニンソウ

センニンソウ (キンポウゲ科センニンソウ属)【仙人草】(Clematis terniflora)密生する純白の4弁の萼片と蕊がとても美しいつる植物です。センニンソウ属は「クレマチス」のことで、あのカザグルマが同属です。キンポウゲ科の常で、こ...
野山の植物

ミズタマソウ

ミズタマソウ (アカバナ科ミズタマソウ属)【水玉草】(Circaea mollis)小さな白い花は、一見あまり見ばえもしないのですが、花後の緑の果実が薄暗い林内に浮かび上がって幻想的。なんとも不思議な感覚の草です。湿った日陰の林下に茂みをつ...
野山の植物

セイヨウノコギリソウ

セイヨウノコギリソウ (キク科ノコギリソウ属)【西洋鋸草】 (Achillea millefolium) ヨーロッパ原産のノコギリソウ属の帰化植物で、繁殖力が強く、日本では本州と北海道に、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアにも帰化し...
9月

アレチウリ

アレチウリ (ウリ科アレチウリ属)【荒れ地瓜】(Sicyos angulatus)あまり目立たない小さな花ですが、北米原産の帰化植物で、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている特定外来生物。繁殖力がたいへん強く、...
3月

ウバユリ

ウバユリ (ユリ科ウバユリ属)【姥百合】(Cardiocrinum cordatum)ユリの仲間には違いないのですが、なんとも地味な花ではあります。ユリとは思えない丸い大きな葉を付けますが、開花期には枯れ落ちてくることが多いので、歯(葉)が...
6月

ナンテンハギ

ナンテンハギ (マメ科)【南天萩】(Vicia unijuga) 別名:フタバハギ林の縁の、日当たりのよいところに茂っています。ソラマメ属なので、「クサフジ」などに近い仲間ですが、フタバハギといわれるように、他の種では羽状複葉の葉が2枚だけ...
9月

モミジガサ

モミジガサ (キク科コウモリソウ属)【紅葉笠】(Parasenecio delphiniifolius)「ヤブレガサ」に似ていますが、それよりも葉の切れ込みが浅く、ハウチワカエデの葉のような形です。花は秋口近くに筒状花がまばらに咲きます。全...
野山の植物

マツムシソウ

マツムシソウ (APG:スイカズラ科マツムシソウ属)(マツムシソウ科)【松虫草】(Scabiosa japonica)夏から秋にかけての高原の花の代表ですね。キクにも似ていますが、さらにワイルドにして清楚かつ華麗さも併せ持つ良い花です。花の...
野山の植物

アカバナ

アカバナ (アカバナ科アカバナ属)【赤花】(Epilobium pyrricholophum )湿地に咲く、とても小さな4弁の花です。同属の「アカバナユウゲショウ」などと形は似ていますが、こちらは4弁の花弁があまり開かず先が割れています。花...
野山の植物

アキノキリンソウ

アキノキリンソウ (キク科アキノキリンソウ属)【秋の麒麟草】(Solidago virgaurea subsp. asiatica)高山植物の「ミヤマアキノキリンソウ」とは、連続的な亜種の関係のようです。ミヤマと比べると、こちらは花序が葉腋...
山岳の植物

シラネセンキュウ

シラネセンキュウ (セリ科シシウド属)【白根川笈】(Angelica polymorpha)低山の湿り気のある林の縁や沢沿いなどに生え、秋に細かい花を平たい花序につけます。葉柄の鞘部が薄い色で袋状に膨らみ、茎が分岐のたびに折れ曲がりジグザグ...
9月

アキカラマツ

アキカラマツ (キンポウゲ科カラマツソウ属)【秋落葉松】(学名 Thalictrum minus var. hypoleucum)(別名:高遠草)低地から山地まで広く分布します。「カラマツソウ」よりも黄色っぽい花と蕾で、花が密度濃く多数つき...
野山の植物

オトコエシ

オトコエシ (APG:スイカズラ科オミナエシ属)(オミナエシ科)【男郎花】(Patrinia villosa)「オミナエシ」と対比させたネーミングで、当然こちらのほうがごっつい感じです。セリ科のような散状花序ですが、下部の葉が独特な形になり...
9月

ウド

ウド (ウコギ科タラノキ属)【独活】(Aralia cordata)山菜としての「ウド」の名は、誰でも知っていると思うが、ウドの芽ではなく成長した「ウドの大木」がどんなものかは、知らない人も多いのではないだろうか。かく言う自分も、この花を見...
野山の植物

コオニユリ

コオニユリ (ユリ科ユリ属)【小鬼百合】(Lilium leichtlinii f. pseudotigrinum)「オニユリ」によく似ていますが、全体に小型で、葉脇の「むかご」がつかないので識別できます。山の湿原まわりによく見られます。同...
野山の植物

クルマバナ

クルマバナ (シソ科トウバナ属)【車花】(Clinopodium coreanum)「イヌゴマ」などに似ていますが、花序がかたまりで段々につき独特の形になります。里山の路傍から亜高山にまで生育するようですが、山岳高所のものは色が鮮やかなよう...
野山の植物

ムラサキシキブ

ムラサキシキブ (シソ科ムラサキシキブ属)(クマツヅラ科)【紫式部】(Callicarpa japonica)美しい紫の実が人気の植物ですが、庭や植え込みに多く使われるのはほとんど「コムラサキ」の方が多いようです。天然のムラサキシキブはコム...
6月

ノリウツギ

ノリウツギ (APG:アジサイ科アジサイ属)(旧ユキノシタ科)【糊空木】(Hydrangea paniculata)「ヤマアジサイ」的な花の構成ですが、花序が円盤型ではなく円錐型になります。4弁の装飾花はかなり大ぶりになります。昔、この枝か...
野山の植物

ヒオウギ

ヒオウギ (アヤメ科アヤメ属)【檜扇】(学名:Iris domestica)あまりに鮮やかで綺麗な花なので、長いこと園芸花だと思っていましたが、日本に自生する山野草だったのですね。きれいに並ぶ葉の様子が似ているので、「桧扇」という名前ですが...
6月

オミナエシ

オミナエシ (スイカズラ科オミナエシ属)【女郎花】(Patrinia scabiosifolia)秋の七草で有名ですが、夏の初めから咲き出します。個々の花は小さく、5mmもないくらいです。薬草としても使われていたようです。同類の似た花で白花...
野山の植物

ヤブラン

ヤブラン (APG:キジカクシ科ヤブラン属)(ユリ科)【藪蘭】(Liriope muscari)ヤブランは、公園や植栽でどこにでも見られる植物なので、長いこと外来の園芸植物と思っていました。ところが実は日本の山野草だったというのが、ちょっと...
野山の植物

ヤブマオ

ヤブマオ (イラクサ科ヤブマオ属)【藪苧麻】(Boehmeria longispica)イラクサ類の代表のような雑草ですが、昔はカラムシ類として茎の繊維を織物糸に利用していたそうです。雨の水辺にひっそりとありましたが、地味ながら細かい花穂が...
高山植物

カライトソウ

カライトソウ (バラ科ワレモコウ属)【唐糸草】(Sanguisorba hakusanensis)ワレモコウ属で、「ナガボノワレモコウ」によく似た葉をつけ、「ブラシノキ」のように雄蕊が穂になった花となります。綺麗な紅紫色の花ですが花弁は無く...
野山の植物

イヌゴマ

イヌゴマ (シソ科イヌゴマ属)【犬胡麻】(Stachys aspera var. hispidula) 別名:チョロギダマシ植物の名前で「イヌ」という名は概ね「役立たず」という意味で付けられることが多いですが、イヌゴマもゴマの実そっくりなの...
9月

ツルニガクサ

ツルニガクサ (シソ科ニガクサ属)【蔓苦草】(Teucrium viscidum var. miquelianum)如何にもシソ科らしい、林の湿った木陰に生える草です。個々の花は綺麗ですが同属の「ニガクサ」よりも小さい感じで地味な花です。ニ...
9月

ミソハギ

ミソハギ (ミソハギ科ミソハギ属)【禊萩】(Lythrum anceps)春から初夏の花が終わり、夏の花も本格化する前の梅雨時は、わりあい地味な花が多いように思いますが、華やかな彩りを与えてくれるミソハギがひときわ眼を引きます。湿地や水辺ま...
9月

オニユリ

オニユリ (ユリ科ユリ属)【鬼百合】(Lilium lancifolium)百合類の中の王様ともいえますが、オニユリは大陸由来の種類らしくアクの強さに好みが別れるかもしれません。やはり、日本特産の「ヤマユリ」に軍配が上がるかもしれません。し...
6月

ヒメジョオン

ヒメジョオン (キク科ムカシヨモギ属)(Erigeron annuus)「ハルジオン」と並んで、キク科の雑草の代表選手です。北アメリカ原産で、幕末ごろに日本に入って来て、明治時代にはすでに雑草となっていたそうです。街中でも野原でもどこでも日...
野山の植物

アキノタムラソウ

アキノタムラソウ (シソ科アキギリ属)【秋の田村草】(Salvia japonica) 「秋の」といっても、実際には夏の初めごろから咲き始めます。ところが、別に「ナツノタムラソウ」も存在しています。学名「Salvia japonica」とい...
6月

ハエドクソウ

ハエドクソウ (ハエドクソウ科ハエドクソウ属)(クマツヅラ科)【蠅毒草】(学名:Phryma leptostahya subsp asiatica)有毒成分を含む草で、昔から殺虫剤の原料とされていたことから、「蠅毒草」とは、ずいぶんな命名で...
9月

ツクバネソウ

ツクバネソウ (シュロソウ科ツクバネソウ属)(ユリ科)【衝羽根草】(Paris tetraphylla)輪生する4枚葉が特徴的な、全国の山地に生える野草です。8本の雄しべがいきなり萼から突き出たような、およそ花らしくない特異な花を咲かせます...