フジバカマ (キク科ヒヨドリバナ属)【藤袴】
(Eupatorium japonicum)
秋の七草の1つとして有名で、元来、本州、四国、九州に広く分布し、園芸用にもよく植えられる花ですが、現在では野生の自生は少なく、環境省レッドリストで準絶滅危惧種とされています。
花色は基本的には、ちょっと色あせたような白っぽい薄赤紫で、白色に近いものもあります。
同属の「ヨツバヒヨドリ」などとよく似ていて、花だけではほぼ区別がつきませんが、下の方の茎葉が3裂になっているところが違います。
また、ヒヨドリと比べると群生が密生して、自重で倒伏することが多いようです。
万葉の昔から親しまれてきた花ですが、古来中国から持ち込まれた帰化植物ではないかとも言われています。
現在、園芸用に販売されていたり寺社で植えられていたりする「フジバカマ」の園芸種は、ほとんどが「フジバカマ」と「サワヒヨドリ」を掛け合わせた「サワフジバカマ」のようです。
これは花の赤色が濃く、花茎も多くは赤紫色となります。