樹木

6月

モミ

モミ (マツ科モミ属)【樅】 (Abies firma) 秋田県以南に自生し、ときに照葉樹林にも混生する、わりあい温暖性の針葉樹です。 同属には「トドマツ」「シラビソ」や「オオシラビソ」など亜高山性や北方系のものが多い中で、モミは屋久島にま...
6月

ダケカンバ

ダケカンバ (カバノキ科カバノキ属)【岳樺】 (Betula ermanii) 北アルプスなどの亜高山帯の風景に欠かせない代表的な広葉樹で、「シラカンバ」よりも高いところに生えます。 しばしば高山帯にも灌木のかたちで生え、豪雪地にも根曲がり...
6月

カラスザンショウ

カラスザンショウ (ミカン科サンショウ属)【烏山椒】 (Zanthoxylum ailanthoides) 「サンショウ」の仲間ですが、はるかに大きな樹木で高さ10m以上になります。 サンショウの仲間で似ていますが役に立たないという意味で「...
野山の植物

クロマツ

クロマツ (マツ科マツ属)【黒松】 (Pinus thunbergii) 別名:オマツ いわゆる白砂青松といわれる海岸風景に欠かせない松の木で、本州以南に分布しますが、古くから植栽されているので本来の細かい分布はよく分からないようです。 ど...
12月

ネジキ

ネジキ (ツツジ科ネジキ属)【捩木】 (Lyonia ovalifolia var. elliptica) 東北南部から九州にかけて山地に生える樹木で、幹の樹皮が捻れているのが特徴ですが「カツラ」もそうなっていることが多いです。 初夏に咲く...
野山の植物

クマシデ

クマシデ (カバノキ科クマシデ属)【熊四手】 (Carpinus japonica) 本州から九州にかけて山地に生育します。 同類の「シデ」の中でも最も整った形の果穂をつけ、「ホップ」の実に似ています。 細長い葉はきわめてはっきりした並行葉...

オオシマザクラ

オオシマザクラ (バラ科サクラ属)【大島桜】 (Prunus speciosa) 伊豆大島をはじめ、伊豆半島、房総南部などに自生する、日本の野生サクラ固有種のひとつで、大型の一重の白い花を咲かせ、花期には緑の葉も同時に出ます。 萼片はスリム...

コブクザクラ

コブクザクラ (バラ科サクラ属)【子福桜】 (Prunus "Kobuku-zakura") シナノミザクラとコヒガンザクラ、またはシナノミザクラとジュウガツザクラの交雑種といわれる栽培品種です。 「ジュウガツザクラ」や「フユザクラ」同様、...
3月

ヤマザクラ

ヤマザクラ (バラ科サクラ属)【山桜】 (Cerasus jamasakura) 関東以南に分布する、日本古来の野生サクラで、江戸時代以前に愛でられた桜はほとんど本種です。 学名にもヤマザクラの字が使われています。 白い花が咲くのと同時に赤...
12月

エゴノキ

エゴノキ (エゴノキ科エゴノキ属) (Styrax japonicus) 雑木林のわりあい日当たりの良いところに生える樹木ですが、公園の植樹にも見られます。 初夏に白い花が吊り下がる形で咲き、最盛期には密に鈴なりになります。 5裂の星型の花...
11月

ジュウガツザクラ

ジュウガツザクラ (バラ科サクラ属)【十月桜】 (Prunus x subhirtella 'Autumnalis') エドヒガンとマメザクラの交雑種であるコヒガンザクラを元にして江戸末期に作られた園芸品種。 名の通り、10月ごろから4月ご...
6月

ネムノキ

ネムノキ (マメ科ネムノキ属)【合歓木】 (Albizia julibrissin) 独特の2回偶数羽状複葉の葉が特徴的で、類似の「オジギソウ」などと同様、就眠活動を行います。 美しい淡紅色の独特の花は、長い雄しべの集合体です。 荒れ地に進...
野山の植物

カラタチバナ

カラタチバナ (サクラソウ科ヤブコウジ属)【唐橘】 (Ardisia crispa) 別名:【百両】 同属のマンリョウ(万両)などに対して、百両(ヒャクリョウ)と呼ばれる縁起物赤い実シリーズ。 東北南部以西の常緑樹の林下に自生する低木でせい...
野山の植物

ムニンノボタン

ムニンノボタン (ノボタン科ノボタン属)【無人野牡丹】 (Melastoma tetramerum) 4弁の白い花を咲かせる小笠原諸島の父島の固有種で、極めて少数しか残っておらず、一時は最後の一株となっていました。 植物園などで人為増殖して...

ミヤマイボタ

ミヤマイボタ (モクセイ科イボタノキ属) (Ligustrum tschonoskii) 「イボタノキ」よりも高所に分布する山地性のもので、全国の広葉樹林からブナ帯の林内に生育します。 イボタノキと外見はほぼ同じですが、こちらは葉先が尖った...
高山植物

ミヤマヤナギ

ミヤマヤナギ (ヤナギ科ヤナギ属) 【深山柳】 (Salix reinii) 別名:ミネヤナギ 亜高山から高山帯に生育する低木で、本州中部以北から北海道に分布します。 風衝地では地面に這うように生えることが多いですが、低地の風当たりのないと...
山岳の植物

アズキナシ

アズキナシ (バラ科アズキナシ属)【小豆梨】 (Aria alnifolia) 別名:ハカリノメ 全国の山地の明るい尾根筋に生える低木で、「ズミ」や「エゾノコリンゴ」などと、ちょっと紛らわしい感じです。 花や枝の質感など、いかにもバラ科の感...
高山植物

クロマメノキ

クロマメノキ (ツツジ科スノキ属)【黒豆の木】 (Vaccinium uliginosum var. japonicum) 別名:アサマブドウ 本州中部以北から北海道にかけて、亜高山帯に生える低木です。 「コケモモ」や「クロウスゴ」などと同...
7月

ベニバナニシキウツギ

ベニバナニシキウツギ (スイカズラ科タニウツギ属)【紅花二色空木】 (Weigela decora f. unicolor) 那須岳の登山道の脇に真っ赤なウツギを見かけ、最初はヤブウツギと思ったのですが、どの資料を当たってもヤブウツギは山梨...
6月

ガクウラジロヨウラク

ガクウラジロヨウラク (ツツジ科ヨウラクツツジ属)【萼裏白瓔珞】 (Rhododendron multiflorum var. longicalyx) 「ウラジロヨウラク」の変種で、ウラジロヨウラクとほぼ全く同じですが、花の萼がたいへん長く...
6月

マタタビ

マタタビ (マタタビ科マタタビ属)【木天蓼】 (Actinidia polygama) 「猫にマタタビ」のあのマタタビですが、蔓性の樹木で雄株、雌株、両性株があります。 全国の山地下部の沢沿いに多く自生し、白い5弁花を咲かせます。 花期には...
野山の植物

イボタノキ

イボタノキ (モクセイ科イボタノキ属)【水蝋樹・疣取木】 (Ligustrum obtusifolium) 日本中の山野に自生する普通種の低木です。 「ネズミモチ」と同属の仲間で、白い花をかたまった房のように咲かせます。 葉がきれいな楕円形...
野山の植物

ツクシシャクナゲ

ツクシシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【筑紫石楠花】 (Rhododendron japonoheptamerum var. japonoheptamerum) 名の通り北九州、四国南部、紀伊半島に分布するシャクナゲ。 関西地方ではメジャー...
野山の植物

ヤマフジ

ヤマフジ (マメ科フジ属)【山藤】 (Wisteria brachybotrys) 別名:ノフジ 日本の「藤」は、「ノダフジ(フジ)」と「ヤマフジ」の大きく2種類となりますが、この「ヤマフジ」は近畿以西の西日本分布となっています。 花序が短...

オオツクバネウツギ

オオツクバネウツギ (スイカズラ科ツクバネウツギ属)【大衝羽根空木】 (Abelia tetrasepala) 「ツクバネウツギ」と同属でよく似ていますが、花が大型で、「ツクバネ」の由来となる5枚の萼片が一枚だけ小さいのが特徴です。 花色に...

ミツバウツギ

ミツバウツギ (ミツバウツギ科ミツバウツギ属)【三葉空木】 (Staphylea bumalda) 全国の山林に普通にたくさん生育している低木です。 「ウツギ」の名がつきますが、多種と違い独自のミツバウツギ科となっており、「ゴンズイ」と同科...

ホオノキ

ホオノキ (モクレン科モクレン属)【朴の木】 (Magnolia obovata) 葉がたいへん大きくなるのと殺菌作用があるので、昔から食器代わりや料理のベースに使われてきた樹です。 花がまた巨大で、直径20cmぐらいになります。 しかし、...
6月

ハナイカダ

ハナイカダ (ハナイカダ科ハナイカダ属)【花筏】 (Helwingia japonica) 葉の中心に花がつき、結実した実が葉の上に乗った形となる、他に無い珍妙な樹木です。 ハナイカダ科ハナイカダ属で、日本には一科一属一種しかない独特な植物...
3月

マメザクラ

マメザクラ (バラ科サクラ属)【豆桜】 (Cerasus incisa var. incisa) 別名:フジザクラ 富士箱根の山地を中心に、長野、神奈川の一部も含めた、いわゆる「フォッサマグナ要素」の分布域をもつ桜です。 白から淡紅色の花は...

オウバイモドキ

オウバイモドキ (モクセイ科ソケイ属)【黄梅擬、雲南黄梅】 (Jasminum mesnyi) 別名:ウンナンオウバイ 近所の春の雑木林を探索していたら、黄色い大きな花。 園芸品の逸出には違いないが知らない花だ。 細い枝が長く伸びて垂れ下が...
3月

ヒュウガミズキ

ヒュウガミズキ (マンサク科トサミズキ属)【日向水木】 (Corylopsis pauciflora) 「トサミズキ」に似て春の葉が出る前の時期に多くの花をつけます。 トサミズキよりも花序の花数が少なく2-3個だけがかたまって咲き、長く吊り...
野山の植物

アブラチャン

アブラチャン (クスノキ科クロモジ属)【油瀝青】 (Lindera praecox) 春に葉が芽吹く前に花が咲く樹木で、同じクロモジ属の「ダンコウバイ」に良く似ています。 うす黄緑の花は、3-5個が1セットとなり、その2セットが短い小枝の先...

キブシ

キブシ (キブシ科キブシ属)【木五倍子】 (Stachyurus praecox) 春早く、まだ葉の出る前に淡黄色の独特の花序をたくさん垂れ下げるのでとても目立つ花です。 雌雄異株なので、木によって雄花だけか雌花だけとなります。 長くたくさ...

ヒサカキ

ヒサカキ (モッコク科ヒサカキ属)【姫榊】 (Eurya japonica) 東北以南に分布する常緑樹で照葉樹林に広く生育します。 「サカキ」(榊)が分布しない地域で、その代わりに仏壇などに供えるのに使われます。 小枝につく花は、雄花と雌花...

オウバイ

オウバイ (モクセイ科ソケイ属)【黄梅】 (学名: Jasminum nudiflorum) 春まだ早く、世にほとんど花の無い時期に逸早く黄色い花を咲かせる樹木はいろいろありますが、このオウバイはツル状の枝がごちゃごちゃした低木なので、あま...
3月

カンヒザクラ

カンヒザクラ (バラ科サクラ属)【寒緋桜】 (Cerasus campanulata) 別名:ヒカンザクラ 中国南部から台湾にかけての山地に分布する南方系の植物で、日本では石垣島に自生しているようです。 沖縄方面では桜というのはこの寒緋桜を...
野山の植物

ヤドリギ

ヤドリギ (ビャクダン科ヤドリギ属)【宿木】 (Viscum album subsp. coloratum) 有名な寄生植物で、自分の葉で光合成も行なうタイプですが寄生して根を生やした樹木から水分と養分を摂取します。 ケヤキやエノキ、ブナ、...
3月

ボケ

ボケ (バラ科ボケ属)【木瓜】 (Chaenomeles speciosa) 日当たりのよい低山に自生する「クサボケ」は、日本原産のものですが、「ボケ」は中国原産の移入種です。 花の色は赤と限らず、白やミックスもあります。 枝には棘があり、...

ハクモクレン

ハクモクレン (モクレン科モクレン属)【白木蓮】 (Magnolia denudata) 白木蓮は、「モクレン」の単に白花かと思っていましたが、そうではなく別種です。 白い花弁が6枚、同様に白い萼片が3枚で合計9枚の花びらとなります。 「コ...
9月

コウヤマキ

コウヤマキ (コウヤマキ科コウヤマキ属)【高野槙】 (Sciadopitys verticillata) 別名:ホンマキ 湯船の良材として有名ですが、世界で日本の福島以南と済州島だけに現生する、一科一属一種の特殊な樹木です。 化石時代にはほ...