オオムラサキ

オオムラサキ (タテハチョウ科)【大紫】
(Sasakia charonda)

日本の「国蝶」として知られるオオムラサキは、日本最大のタテハチョウです。

大きさと同時に重量感のある蝶なので、「ひらひら」というより「バサバサ」という感じで力強く飛びます。

「国蝶」といっても、国旗国歌のように公的に決まっているというわけではなく、国蝶を決めようという議論の中で日本昆虫学会の案が固定化されたようです。

日本全国の里山から低山地にかけて幅広く分布しますが、里山の環境変化に伴い、都市近郊では見られにくくなっています。

幼虫の食草はエノキのみで、成虫はクヌギやコナラなどの樹液を餌とします。

なので、生息地で見たい場合は、クワガタやカブトムシ、スズメバチなどが群がっているような樹液の場所で待っているとやって来る可能性があります。

オオムラサキ

2017/07 清瀬市


清瀬市では、市の雑木林保存再生事業の一環として、オオムラサキの飼育事業をやっています。

専用ケージの中で飼育を行っており、定期的に一般公開しています。

繁殖シーズン後半の7月上旬に見学にいってきました。

ちょうどタイミングよく、卵から幼虫、蛹、羽化したばかりの個体、産卵する親まですべてのステージをいっぺんに見られました。

エノキの植木をたくさん植え、成虫には樹液の代わりにバナナやカルピスを与えるようです。

ここの飼育事業は、飼育技術や体験学習のためにやっているようで、もとの蝶の産地が他所からのものなので遺伝子攪乱の懸念から放蝶はしないそうです。

しかし、近年、近くの狭山丘陵からの個体系統を別ケージで飼育研究を始めたようで、これが上手くいけば地域での増殖放蝶もできるようになるかもしれません。

オオムラサキ

雄  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

雌  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

雄  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

雌  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

関東産の羽根裏はうす黄色  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

雄と雌  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

バナナの餌に群がる  2017/07 清瀬市


オオムラサキ

卵 2017/07 清瀬市

オオムラサキ

卵 2017/07 清瀬市

オオムラサキ

1齢幼虫 2017/07 清瀬市

オオムラサキ

2齢幼虫  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

終齢幼虫  2017/07 清瀬市

オオムラサキ

終齢幼虫 深大寺飼育 2021/07/07

オオムラサキ

蛹 2017/07 清瀬市

オオムラサキ

羽化中の蛹 深大寺飼育 2021/07/07

オオムラサキ

蛹から羽化した直後の個体 2017/07 清瀬市

オオムラサキ

産卵する個体 2017/07 清瀬市


オオムラサキ

2017/07 清瀬市

オオムラサキ

2017/07 清瀬市

オオムラサキ

2017/07 清瀬市

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