ヤマネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【山猫の目草】
(Chrysosplenium japonicum)
ネコノメソウの仲間の中でも、全国的にはもっとも普通種といわれているものです。
しかし、狭山丘陵などでは、「ネコノメソウ」はたくさん見られますが、ヤマネコノメはほとんど無いそうです。
調べてみると、東京都のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)!
「ネコノメソウ」が水際や湿地に生えるのに対し、これはもう少し乾いた地上にも生えます。
成長過程で見た目は両者ともよく似ていますが、ヤマネコノメは葉が互生、ネコノメソウは対生となっています。
また、ヤマネコは萼片が開き雄蕊が8個または4個、ネコノメは萼片が立った状態で雄蕊が4個です。
ヤマネコの雄蕊4個のものは、特に「ヨツシベヤマネコノメ」と呼ばれることがあります。
いずれも花が終わったあとに実をつけ、それが開いて種子がむき出しになりばらまかれていきます。
実が開いて種子が露出した様子をもって「猫の目」と称するわけですが、別にとくに猫でなくてもよさそうなものです。
まるで、鉢や高坏にお菓子かなにかを盛り付けたような姿です。
野川公園でもう終盤に見た個体は、種を撒いたあとの空っぽの入れ物がたくさん並んでいました。
東京都絶滅危惧Ⅱ類(VU)
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】