ツチアケビ (ラン科ツチアケビ属)【土木通】
(Cyrtosia septentrionalis) 別名:ヤマシャクジョウ
葉緑素をもたない菌従属栄養のランで、奇っ怪な実をつけるので有名です。
「オニノヤガラ」などのように地面からいきなり1mもの茎が生え、葉は全く無く多数分岐して多くの花をつけます。
完全な菌従属栄養植物でナラタケ類の菌から栄養分を得ています。
初夏に咲く花はかなりへんてこな花序ですが、黄色い個々の花はちゃんと蘭の花の形です。
秋には「アケビ」の名の元となった実が生ります。
想像していたよりもかなり大きな実で、林下にいきなりにょっきり生えているのはちょっと不気味です。
このソーセージのような実は熟しても爆ぜることはなく、内部に種をたくさんもったまま立ち枯れてしまうようです。
この実はかなり糖度が高く(食べられるし甘いがとても不味いらしい)、ヒヨドリなどの鳥が食べることによって種を他所に播種するそうです。
東京都:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
山梨県:絶滅危惧種ⅠB類(EN)