ヒキオコシ (シソ科ヤマハッカ属)【引起し】
(Isodon japonicus) 別名:エンメイソウ(延命草)
引起しという妙な名前は、その昔、弘法大師が腹痛に苦しんでいる旅人にこの葉を噛ませたところ、たちどころに回復したという故事に因むそうです。
つまり。病人を「引き起こす」薬草というわけです。
実際に「ジテルペン」という苦味成分を含み健胃作用があり、胃腸薬として使われたそうで、別名の延命草も同様の理由のようです。
いかにもシソ科らしい姿で、白に近い薄紫の唇形花をつけます。
四角い茎や萼片、花弁に毛が多く、全体に白っぽい感じの草です。
同類の仲間に紫の花で特徴的な葉の「カメバヒキオコシ」や、濃紫色の花をつける「クロバナヒキオコシ」があります。