キリ (キリ科キリ属)(旧ゴマノハグサ科)【桐】
(Paulownia tomentosa)
下駄や箪笥でお馴染みの木材である「桐」ですが、その原産地は中国らしいものの不明とのことです。
弥生時代の遺跡からも見つかっているようで、それだけ昔から日本中に植えられたということのようです。
種子が広く飛散し成長が早いため、野生化した樹が山林に生えていますが、多くは人里近くで普通あまり深山にはありません。
九州地方の山岳地には自生地があるようです。
初夏に独特の大きな花序を立ち上げて薄紫の花を咲かせます。
「トチノキ」のように塔状にたくさん立つ花序は遠目にもよく目立ちますが、樹の上の方に咲くのでいざ近くで見ようとしてもよく見えません。
個々の花は先端が5裂した漏斗型で、もともと「ゴマノハグサ科」や「ノウゼンカズラ科」ともされていただけあって、両科の「イワブクロ」や「ハナキササゲ」なんかに似ている感じです。
花が終わると2cmほどの丸い実が多数できます。