オトギリソウ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【弟切草】
(Hypericum erectum)
全国の低山から亜高山の日当たりのよい草地に生育
葉にも花弁や萼片にも、多数の細かい黒点を生じます。
多くの薬効をもつ薬草として昔から知られており、「弟切草」の名も、門外不出の薬草の秘密を洩らした弟を切り殺した伝説に由来します。
全草に散在する黒点は、この時の返り血だとのことです。
この黒紫色素は「ヒペリシン」という有毒成分で、紫外線を強く吸収し生体内の光化学反応を異常促進させるそうです。
すなわち、摂取することで日光に対する皮膚炎などの激しい過敏反応を起こさせるとのこと。
同属には、「西洋キンシバイ」などの園芸種も含め多くのバリエーションがありますが、高山植物として「イワオトギリ」「シナノオトギリ」が知られます。