サガミラン(サガミランモドキ) (ラン科シュンラン属)【相模蘭】
(Cymbidium nipponicum)(Cymbidium macrorhizon var. aberrans) 別名:サガミランモドキ
このランは「マヤラン」とよく似たところに生える腐生植物(菌従属栄養植物)で、以前はマヤランの白花品種とされて「サガミラン」と称されました。
その後、マヤランの白花とよく似た別種として「サガミランモドキ」の名を冠せられたものの、その後の研究で両者は同じものと判りました。
さらに近年になって遺伝子解析の結果、これはやはりマヤランの白花(品種)ではなくマヤランとは別種であるとされるようになってきています。
しかし、そもそもマヤランそのものの別名としてサガミランの名も使われていたようなのでさらにややこしい。
現在その分類も移行中で混乱しているようで、今のところ「Y-list」上では、マヤランの変種の「サガミランモドキ」(Cymbidium macrorhizon var. aberrans)として登録されています。
おそらく、今後は「サガミラン」(Cymbidium nipponicum)として独立種として確立されてゆくかもしれません。
マヤランと似たようなところに生えますが、マヤランよりも開花が若干(一週間程度?)遅く、マヤランより小型で華奢な印象となり、開花したときの花の形も異なります。
また、マヤランよりも茎が緑色をしていて、花の地色もマヤランのクリーム色よりも緑白色です。
どうしてこれを単なるマヤランの白花などという乱暴な分類にしたのでしょうか。
神奈川県で最初に確認されたので相模の名がつけられていますが、神奈川以外にも関東一円で里山や平地林の林下に稀産します。
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類(EN)