ニリンソウ (キンポウゲ科イチリンソウ属) 【二輪草】
(Anemone flaccida)
「スプリングエフェメラル」として春の野山の代表みたいな花ですね。
二輪づつ花がつくから二輪草ですが、実際にはひとつづつ時間差で咲くことが多いようです。
一輪?と思っても、よく見ると脇に芽がついています。
わざと時間差をつけて咲き、受粉の機会を増やす作戦のようです。
同属の「イチリンソウ」と似ていますが、葉の形が違い、花の大きさと雰囲気も違うので、両方見たことがあれば区別は簡単です。
沢沿いなど水気の多いところに群生することが多く、一斉に咲く時期には見事な群落を見せてくれます。
高山植物的な雰囲気をもつ花ですが低山に多く、都会の里山などでも意外とあちこちに生育しています。
純白の花ですが、花びら(萼片)の外側はうすく赤みを帯びていて、蕾のときもピンク色を帯びています。
白い萼片はもともと葉が進化したものですが、多くの株の中には緑の葉に先祖返りすることがあり、「ミドリニリンソウ」として珍重されています。
ちなみに、さらに似て非なる別種の「サンリンソウ」というのもあります。
高尾山某所には、ものすごい大群生地が。
御岳山のちょっと通り雨が降ったあとの水滴を帯びた花が綺麗でした。
都会の里山でも意外と生育しています。
つぼみがピンク色で綺麗
ニリンソウ - 華麗にして儚い春の象徴 –
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】