ナルコユリ (クサスギカズラ科アマドコロ属)(キジカクシ科)【鳴子百合】
(Polygonatum falcatum)
「鳴子」のように多くの花が並んで吊り下がっているので名付けられた、全国に分布する初夏の花です。
近縁の「アマドコロ」との区別が紛らわしく、いくつか識別点がありますが例外もあります。
識別点として、曰く、
ナルコユリは茎が丸く稜がないが、アマドコロは茎に稜があり角ばる。
ナルコユリは花つきが2-5個づつ、アマドコロは1-2個づつ。
ナルコユリは花柄と花の付け根に段があり、アマドコロには段が無い。
ナルコユリの葉は笹状でやや細長く、アマドコロはやや丸っこい。
ナルコユリの花期は5-6月で、アマドコロは4-5月でやや早い。
などがあります。
しかし、同じ「アマドコロ属」には、他にも「オオナルコユリ」「ミヤマナルコユリ」「ヒメナルコユリ」「オオアマドコロ」「ナガバアマドコロ」などバリエーションが多く、
さらには「ワニグチソウ」「ヒメイズイ」「マルバオウセイ」などたいへん多くの似た別種があります。
また、別科ながら「ホウチャクソウ」もこれらに似ています。
園芸品も多く出回っていて、「ナルコラン」など園芸名がつけられたものや雑種や品種改良品も多いので自生でない園芸種がらみの植栽などでは識別が困難です。
秋には丸い実が吊り下がった形で生ります。