ギンリョウソウ (APG:ツツジ科ギンリョウソウ属)(イチヤクソウ科)(シャクジョウソウ科)【銀竜草】
(Monotropastrum humile)
別名「ユウレイタケ」とも言われる、お馴染みの「腐生植物(菌従属栄養植物)」です。
葉緑素をもたず、半透明の蝋細工のような白い姿が薄暗い林の中にあると、まるで幽霊のような感もあります。
ただ、出てまもない汚れのない状態のときは、よく見ると幽幻な美というものも感じます。
この手の所謂「腐生植物」は、従来、腐葉土などからの養分を得ていると思われていましたが、実際にはほとんどのものが土中の特定の菌類との共生関係にあるそうです。
正しくは「菌従属栄養植物」といい、蘭の仲間が根生菌と共生して養分を得ているのと同じような生活様式です。
一般にはかなり珍しい感じがしますが、山ではけっこうよく見ます。
APG分類体系では「ツツジ科」とされましたが、こんなキノコと間違えるほどのものが「ツツジ」の仲間と言われても全くピンときませんね。
この仲間は、ツツジ科の下で「シャクジョウソウ亜科」に含められ、ギンリョウソウ属の「ギンリョウソウ」と、シャクジョウソウ属の「シャクジョウソウ」「ギンリョウソウモドキ」の2種が日本に自生します。
花後の実はまるで「目玉おやじ」のようでなんともキモカワイイ。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】