タラノキ (ウコギ科タラノキ属)【楤木】
(Aralia elata)
言わずとしれた山菜の「タラの芽」のタラの木です。
早春の山で見てもトゲトゲの丸太ん棒を地面におっ立てたような独特の樹形は、いつも新芽をむしられ続けているためかと思っていましたが、そもそもそういう樹形なのですね。
地方によっては「オニノカナボウ」という別名があるようですが、まさにそのとおりです。
幹の棘だけでなく、枝に対生する葉の付け根に長く鋭い棘があり、葉の中軸上にも棘が並ぶので、藪をかき分ける際に生えているとかなり危険。
荒れ地などに先駆けて生えるパイオニア種と言われているので、林道沿いや林縁でよく見られます。
花序は同じウコギ科の「ウド」や「ヤツデ」などと似た感じの小さな花が多数咲き、秋に黒い実になると多くの鳥が好むようです。