ナスヒオウギアヤメ (アヤメ科アヤメ属)【那須桧扇菖蒲】
(学名:Iris setosa var. nasuensis)
栃木県那須町と那須塩原市の一部にだけに咲く絶滅危惧種。
昭和37年に宮内庁の職員が発見して昭和天皇が研究して名づけられたものだそうです。
環境省RDBカテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類
栃木県RDBカテゴリー:絶滅危惧Ⅰ類(Aランク)
染色体の解析や、含有するフラボノイドの分析などから、その起源は「ヒオウギアヤメ」と「カキツバタ」の交雑種であるという説が有力なようです。
【栃木県レッドデータブックより引用】
【選定理由】
絶滅危惧、局地分布、タイプロカリティ、環境省掲載種。
【形態と生態】
多年草。ナスヒオウギアヤメはヒオウギアヤメによく似ている が、花茎の長さは1mあまり、葉の幅も2~3cm、外花被片も幅広く、全体的に 大きい。殊に内花被片はすみれ色で長さ2~2.5cm、上部の幅は4.5~5mm、中 部3mm、下部は4mmくらいである。花期は5月中旬~6月。染色体数2n=約54で 果実は結ばない。
【生育環境】
日当たりのよい貯水池や水田用水路の周辺。
【分布状況】
県内:那須町、黒磯市。