ワタラセツリフネソウ (ツリフネソウ科ツリフネソウ属)【渡良瀬釣舟草】
(Impatiens ohwadae)
渡良瀬遊水地で何とごく最近2005年に新種と認定されたツリフネソウ。
普通の「ツリフネソウ」とほぼ同じだったため、それまで同一種として区別されていなかったものです。
全体的にはほぼ同じなのですが、ツリフネソウでは細長く尖っている側花弁基部の裂片が、本種では尖らずに黒ずんでいます。
たまたまの場合は個体差で済んでしまいますが、この違いがすべての花に共通し、また種子の形態にも違いがあるので別種と怪しまれ、遺伝子解析でも別種と認定されました。
また、普通のツリフネソウで共通してみられる、花の内部の黄色い斑紋や細かい赤い斑点が無いものが多く見られます(有るタイプもあります)。
株によって、黄色い斑紋のあるものと無いもの、赤い斑点があるものと無いものの4種類があるようです。
渡良瀬遊水地は、栃木、群馬、埼玉、茨城にまたがっていますが、ここにあるツリフネソウは全てワタラセツリフネであるということです。
また、下流域となる千葉県の一部でも確認されています。
今まで区別されていなかったため、実際にはもっと広範囲に分布している可能性もあるのかもしれません。
ツリフネソウとワタラセツリフネソウの違い