イヌノフグリ (オオバコ科クワガタソウ属)(旧ゴマノハグサ科)【犬の陰嚢】
(学名: Veronica polita var. lilacina)
早春の野や郊外でどこにでも見られる「オオイヌノフグリ」は、中東からヨーロッパ原産の帰化植物ですが、「イヌノフグリ」は日本在来種です。
元々は古い時代の史前帰化植物かもしれない説もあるようですが、この「悪名」を牧野富太郎博士が命名した、元祖イヌノフグリです。
しかし、現在は「オオイヌノフグリ」や「フラサバソウ」といった近縁の帰化種に駆逐され、かなり稀な植物となってしまっています。
全国37の都府県で準絶滅危惧以上となっています。
いかにも「クワガタソウ」の仲間といった形をした4弁で2本雄しべの花は、ちょっと気が付かないほど小さく、径2-3mmほどしかありません。
しかも花付きも少なく、天気の良い日中の時間しか開かないようです。
オオイヌノフグリのような青紫ではなく、薄ピンクで薄赤紫の筋が入ります。
草姿自体が低く小さく、地面にへばりつくような生え方です。
オオイヌノフグリやフラサバソウに比べると茎などの開出毛が細かく少ないようです。
環境省レッドリスト 絶滅危惧II類 (VU)、東京都 絶滅危惧I類
これが、「フグリ」の由来となる実