エゾシマリス

エゾシマリス (リス科)【蝦夷縞栗鼠】
(学名 Tamias sibiricus lineatus)

大雪山黒岳の山頂で、ガスのかかった岩礫地になにやら小動物が飛び出してきた。

周りに居合わせた登山者が騒ぎ出す。

一匹のシマリスが山頂広場の真ん中に出てきたのだった。

なにしろすばしこいので、動いている間はカメラで追えるものではない。

瞬時瞬時に止まってあたりを窺うので、その瞬間だけ数ショット撮ることができた。

リスといえば森の中というイメージだが、実はエゾシマリスは樹上より地上生活がメインだそうである。

それにしても、大雪山の1900m以上の山頂という、完全に高山帯のエリアに現れるとは驚いた。

すぐ近くには天然記念物の「ナキウサギ」が住む岩場があるような場所である。


見た目の美しさと可愛いさで人気のシマリスは、何種類もあるそうですがほとんどが北米産で、ユーラシアにはヨーロッパから極東まで「シベリアシマリス」のみということです。

日本では北海道だけにいるシマリスが「エゾシマリス」ですが、「シベリアシマリス」の亜種で、北海道、サハリン、北方領土のものが同じ分布域のようです。

国内では一般の捕獲飼育が禁じられているので、ペットとして販売されているシマリスは輸入された「チョウセンシマリス」です。

これも「シベリアシマリス」の亜種ということで、「エゾシマリス」に近いものですが、ペットが逸出して野生化した「チョウセンシマリス」が本州でも北海道でも定着してしまっており、「エゾシマリス」との交雑が懸念されるということです。

2017/07 大雪山黒岳

2017/07 大雪山黒岳

2017/07 大雪山黒岳

2017/07 大雪山黒岳

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