カタクリ (ユリ科カタクリ属)【片栗】
(Erythronium japonicum)
早春の里山を彩る「スプリング・エフェメラル」の代表ともいえる花ですね。
特に、上越など雪国では雪解け後の群生地で一斉に開花して、見事な大群生となることが多く春を告げる使者という感じです。
東京近郊でも近年では各地で積極的に保護増殖が図られているので、観光名所として売り出されているところも含め、あちこちに群生地が見られます。
カタクリの群生地には、地面に一枚だけ落ち葉のように生えている葉がたくさんありますが、これは開花に至らない成長過程の個体です。
カタクリは早春に生え夏に枯れを繰り返して、発芽から7-8年経つと2枚葉となりようやく開花します。
大きく成長したあとは何年も継続して咲くのですが、個体はかなり長生きで、平均寿命は40-50年ともいわれているそうです。
花が終わると、独特の形の実をつけ、同時に葉の方はどんどん枯れていってしまいます。
大きな群落の中には稀に白花の「シロバナカタクリ」が出現することがあります。
武蔵村山市・野山北公園のカタクリ自生地を見てきました。
まさにちょうど最盛期で里山の斜面の一角が、見事に花で埋まっていました。
御岳山や御前山など奥多摩の山でもあちこちに見られます。
カタクリ – 雑木林に春を告げる使者 –