クガイソウ

クガイソウ (APG:オオバコ科クガイソウ属)(ゴマノハグサ科)【九蓋草】
Veronicastrum japonicum

クガイソウ

2023/06/29 箱根湿性花園

純然たる高山植物というわけではありませんが、標高の高いところに多い山地や高原の花です。

藤色から白色の円錐状の総状花序は綺麗なグラデーションになるので、淡い色合いの穂が幻のように揺れる風情が独特です。

綺麗な穂状の花序をなすクガイソウの個々の花は、クガイソウ属特有の形状で、筒状の花冠の先が4裂し長い雄蕊は2本です。

この独特の形状が同じなので、全く姿の違う「スズカケソウ」なども同じクガイソウ属となっています。

5-6枚づつ輪生する葉が何層にも段々になっているのが特徴で、ここから「九蓋草」「九階草」という語源になったという説があります。

谷川岳の天神平では、7月ニッコウキスゲが咲き始めるころ、クガイソウの花穂が絶妙なグラデーションの色を見せていました。

クガイソウ 2016/07 天神平

2016/07 天神平

クガイソウ 2016/07 天神平

2016/07 天神平

クガイソウ 天神平

2016/07 天神平

クガイソウ 2016/07 谷川岳・天神峠

2016/07 谷川岳・天神峠

クガイソウ 天神平

2016/07 天神平

クガイソウ

2023/06/29 箱根湿性花園


糸魚川の「マイコミ平」で9月中旬でまだ咲いているというのは、ここの特殊気候のせいでしょうか。
この咲いている場所は、日本で二番目に深い竪穴鍾乳洞「青海千里洞(405m)」の洞口のすぐ前です。
巨大なドリーネ(カルスト地形のすり鉢状窪地)の中で、まだ若干の残雪も残っているうえ、洞口から冷気が湧きだしていて夏の間も寒いのです。
花期も終わりなので寂しげな風情です。

クガイソウ 2014.9 糸魚川

2014.9 糸魚川 マイコミ平

クガイソウ(蕾) 2014/7 榛名山オンマ谷

クガイソウ(蕾) 2014/7 榛名山オンマ谷


クガイソウ 2016/07 入笠山

2016/07 入笠山

クガイソウ 2016/07 入笠山

2016/07 入笠山

クガイソウ 2016/07 入笠山

2016/07 入笠山


【Youtube 山川草木図譜チャンネル】

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