ギボウシラン (ラン科クモキリソウ属)【擬宝株蘭】
(Liparis auriculata)
「クモキリソウ」の仲間の蘭で、光沢のある葉に葉脈の縦じわが目立ち、「ギボウシ」の葉に似ていますが、もちろん遥かに小さな植物です。
直立した花茎は黒褐色で目立たず、5-25個ほど咲くという花も、くすんだ淡緑色の唇弁に暗紫色の帯が入った地味なもので、薄暗い森の中で全く目立ちません。
側萼片は唇弁の支えのように下に入り、側花弁が細く巻き込んで横後方に出て、蕊柱が前方に突き出します。
たいへん湿度の高い暗い森の下の茂みにひっそりと咲く目立たない花は、いったい誰を待っているのか?
全国に分布域は広いようですが、自生地は限定され偶然出会うことは極めて少ない花です。
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類(EN)
多くの県で絶滅危惧指定
千葉県、神奈川県、奈良県、和歌山県では絶滅(EX)