チューリン E
1916年 スウェーデン
単発・単座偵察機。
全長:6.45m、全幅:11.4m、全備重量:787kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:無し
最高速度:110km/h
スウェーデン軍の要請で開発された、チューリンの偵察機。
4機がスウェーデン北部での中立監視活動に従事。
練習機としても使われたようだ。
これといった特徴のない複葉機だが、写真の機体は国籍マークもなく、会社のマークのみの試作段階のようである。
THULIN E Sweden
チューリン E
1916年 スウェーデン
単発・単座偵察機。
全長:6.45m、全幅:11.4m、全備重量:787kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:無し
最高速度:110km/h
スウェーデン軍の要請で開発された、チューリンの偵察機。
4機がスウェーデン北部での中立監視活動に従事。
練習機としても使われたようだ。
これといった特徴のない複葉機だが、写真の機体は国籍マークもなく、会社のマークのみの試作段階のようである。
THULIN E Sweden
スパイカー V3
1918年 オランダ
単発・単座戦闘・練習機。
全長:6.1m、全幅:8.19m、全備重量:?
エンジン:Spyker(Clerget) 130HP、武装:?
最高速度:180km/h
オランダ製の数少ないこの時期のオリジナル軍用機。
現在オランダで飛行機といえばフォッカーだが、アンソニー・フォッカーがドイツからオランダ航空機業界に帰ったのは第一次大戦が終わってからある。
この時期にオランダで政府の委託を受けて戦闘機開発をしたのは、自動車会社のSPYKERである。
単座の練習・戦闘機と複座の練習・偵察機を何種か、少なくともV1からV4まで作っている。
現在のSPYKER自動車の社史のHPで、この写真はモデルV1として紹介されている有名な写真。
どうもV3はこの系列ではないかという気がしているのだがいかがなものであろうか。
ちなみに、V2、V4は、2張間の同系列の複座機でエンジンが80hpと130hp、V5は1張間だがスタッガー翼だから除外。
V1はエンジン80hpという以外スペック不明だが、小型1張間の戦闘機らしい機体なので、V3がV1のバージョンアップなのではないかと考える次第である。
エンジンはクレージュをスパイカー社で委託生産していたもののようで、機体の初期開発にスウェーデンのチューリンが関わっているようである。
それ以上は資料情報不足で不明。
SPYKER V3 Netherlands
ニールセン&ウィンザー Aa
1917年 デンマーク
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:7.7m、全備重量:550kg
エンジン:Thulin 90HP、武装:8mm機関銃×1
最高速度:150km/h
デンマークという国も、小国で農業国、大戦中も中立国ということで、仏、英、独の機体を使っているが、これは数少ない自前の設計による戦闘機。
ニューポールの胴を伸ばしたような形で、合計6機が供給されたが、エンジンがチューリンの80HPと非力であったためかあまり役には立っていないようだ。
実際に現場で使われたか疑わしい。
兄弟モデルの”Ab”は複座にしたタイプ、”Ac”はフロートを付けて水上機にしたタイプで、それぞれ1機づつ試作されている。
Nielsen & Winther Aa Denmark
ハフェリ DH-3
1917年スイス
単発・複座偵察機。
全長:7.9m、全幅:7.95m、全備重量:1110kg
エンジン:Hispano-Suiza HS-41 150HP、武装:機関銃×1、
最高速度:145km/h
スイスは第一次大戦においても武装中立国だったが、戦闘機はフランス製かドイツ製が多かったようだ。
その中でも少ない例のオリジナル戦闘機がこのモデル。
ウッドボディーの機体で、162機生産されたとされているのでかなりの主力機種といえそうである。
偵察機および練習機としても使われた多目的軍用機。
Hafeli DH-3 Swiss
ハンザ・ブランデンブルク W.12
1917年ドイツ
単発・複座水上戦闘・偵察機
全長:9.6m、全幅:11.2m、全備重量:1454kg
エンジン:Mercedes D III 160HP、
最高速度:160km/h、武装:7.9mm機銃×2-3
高性能をもつ、水上偵察・戦闘機。
垂直尾翼が胴体の下側につく独特の形態で、まるで舟のラダーのようだが、水面に接しないように胴体を反り上がらせている。
垂直安定板が上に出ていないので、後部座席の射手の射界はたいへん広い。
複座水上機としてはたいへん操縦性能が高く、単座戦闘機とも渡り合うことができたという。
アルバトロス W4
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:8.5m、全幅:9.5m、全備重量:1070kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:160km/h
アルバトロスD1の水上型で、主に北海沿岸の海軍基地防御に配置された。
D1の翼面積を広げ、フロートをつけた急造のモデルだったが意外と活躍したようである。
117機が生産され、一部はエーゲ海でも任務についていた。
Albatros W4 Germany
アルバトロス D11
1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.58m、全幅:8.0m、全備重量:723g
エンジン:Siemens-Halske 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:190km/h
アルバトロスのDシリーズの中でも異端的なモデル。
水冷エンジンのアルバトロスの中にあって珍しい空冷ロータリーエンジンは、ジーメンス・ハルスケだから、 ジーメンス・シュッケルトと同じである。
そのため、ジーメンス・シュケルトとそっくりなブルドッグのような風貌になっている。
機体は軽く小型で、翼間支柱はシンプルなI型のものとなっている。
2機しか作られなかった大戦末期の試作モデルのようである。
Albatros D.XI Germany
アルバトロス・D5
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.33m、全幅:9.05m、全備重量:932kg
エンジン:Mercedes D3 180HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:186km/h
1917年、春には「血の4月」といわれる大被害を連合軍にもたらした、アルバトロスD3だったが、早くも秋には連合軍側の新鋭機投入でその優位を失いつつあった。
D5は急遽投入された改良型だが、その性能アップは小規模に留まり、急降下時の下翼構造の弱点もあってこの後苦戦をするようになる。
すでに機体の基本設計の限界まで完成されてしまって、更なる性能向上は望めなくなっていたようである。
とはいえ、最後まで非常に大量に生産された主力機種である。
ちょうど、WW2において劣勢に転じた後のメッサーシュミットや零戦とおなじ立場の戦闘機であった。
ちなみに、DVaは下翼などを強化した改良型。
主力で数も多いため、機体塗装のバリエーションも非常に多く、この写真のように個人マーキングの派手なバリエーションに富んでいる。
ALBATROS D.V Germany
アルバトロス・D3
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.33m、全幅:9.05m、全備重量:886kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:165km/h
水冷直列エンジンだが絞りこまれたカウルから巨大なプロペラスピナーにつながるラインが流線型で美しい。
また、主翼の平面形も優雅な曲線を描いていて、WW1の機体の中でもフォッカーDR.1と並んで、ベスト・デザイン賞ものと思うのだがいかがだろうか?
宮崎駿の架空デザインの航空機にありそうなシルエットである。というより、この辺のデザインをかなり取り入れているものと思われる。
この流線型ボディは全て合板製で、他国に比べてこの形式が多いのはいかにも「森の国」ドイツらしい。
ちなみにこの合板部分はクリアーなニスによる塗装のものが多く、天然木目のウッディな飛行機となっている。
1917年ころの主力戦闘機とされ、性能・戦力とも優れていて、一時期の制空権を完全に連合軍から奪っていたという。
ALBATROS D.III Germany
アルバトロス D2
1916年
単発・単座戦闘機
全長:7.4m、全幅:8.5m、全備重量:888kg
エンジン:Mercedes D.IIIa 160HP、
最高速度:175km/h、武装:7.9mm機銃×2
アルバトロスは大戦中期のドイツ主力機種で、かなりの数が量産されている。
前モデルのD1で不評だった視界の悪さを上翼の位置を下げることで改善したのがD2で、この後のD3とともに英国の推進式戦闘機群を圧倒していった。
特徴的な円筒形の胴体は、量産機としては最初の木製モノコック構造である。
Albatros D.II Germany
アルバトロス・D1
1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:8.6m、全備重量:888kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:164km/h
その登場と実戦配備で連合軍を痛打した、アルバトロスDシリーズのプロトタイプ。
上翼が高い位置にあることによる視界の悪さが指摘され、急遽改良されたD2がメインとなったが、D1も並行して投入された。
D1はまだアルバトロス独特の優雅な翼端ではなく角張っている。
また、このプロトは特に全体が角張っているようである。
ALBATROS D.I Germany
ブリストル F2
1917年 イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:7.87m、全幅:11.96m、全備重量:1474kg
エンジン:ロールスロイス・ファルコン3 275HP、武装:7.7mm機関銃×2~3、
最高速度:198km/h
英国を代表する複座・多目的戦闘機。
強力なロールスロイスエンジンを搭載し、優れた性能で成功した主力機種となった。
機首部分はスパッドなどと同様円形のラジエーターを備え、ちょっと見に空冷エンジンのような円筒形。
駄作だったRAF・BEシリーズにとって代わる複座多用途戦闘機の成功作となり、改良された後期モデルのb型が主流生産機種となっている。
総生産数5,300以上で、英国以外にも多くの地域に輸出され、大戦後も長く使われている。
Bristol F.2 Britain
デハビランド・DH5
1917年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.71m、全幅:7.83m、全備重量:676kg
エンジン:ル・ローン 110HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:164km/h
ソッピースのシリーズに似た空冷回転星型エンジンの機体だが、主翼の下翼が上翼よりも前にセットされた逆スタッガー方式。
資料不足でよく判らないが、パイロットには評判の悪い機体だったようだ。
De Havilland DH5 Britain
デハビランド・DH2
1916年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.68m、全幅:8.61m、全備重量:654kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:150km/h
ドイツのフォッカー・Eシリーズがプロペラ同調式機首機銃をもって大変な脅威となっていたため、 英国では推進式エンジンのシリーズが多く使われていた。
機首に邪魔なプロペラが無いので心おきなく機銃を撃ちまくることができるというわけである。
実際、これらの飛行性能の勝る機種が配備されてから、フォッカーの制空権はなくなったという。
現代の自動車に例えれば、キャブオーバーのトラックのような操縦席だから、視界は抜群だろう。
De Havilland DH2 Britain
デ・ハビランド・SE5a
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.42m、全幅:8.10m、全備重量:887kg
エンジン:イスパノスイザ 180~200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:203km/h
SE5a(R.A.F)
SE5をパワーアップし、ややショートスパンにした高速戦闘機。
WWⅠでも最強の機体のひとつと思われる。
機銃はエンジン上と主翼上に1丁づつ備え、高速で、上昇力、急降下ともに優れていた。
ソッピース・キャメルとともに、多くのエースパイロットに愛用されてトップクラスの撃墜記録をつくっている。
主力機だけにバリエーションもあり、エンジンもイスパノ150HP、200HP、ウーズレイ200HPなどがある。
アメリカ陸軍でも採用されている。
De Havilland SE5a Britain
デ・ハビランド・SE5
1917年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.49m、全幅:8.50m、全備重量:876kg
エンジン:イスパノスイザ 150HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:191km/h
De Havilland SE5(R.A.F)
R.A.F(Royal Aircraft Factory)開発による水冷V8イスパノスイザエンジンを搭載した英国を代表する主力戦闘機。
高速で航続力もあり、操縦安定性、整備性、耐久性にもすぐれたトータルバランスの高い機体であった。
SE5は初期型だが、すぐ後のSE5aは歴史に残る名機となった。
機関銃は2丁だが、1つはエンジンカウル上に、1つは主翼の上にもっている。
個人的にはカウリングの四角い機体デザインはあまり好きではないが・・・(^^;
De Havilland SE5 Britain
RAF BE12
1916年イギリス
単発・単座戦闘・爆撃機。
全長:8.31m、全幅:11.28m、全備重量:1067kg
エンジン:R.A.F. 4a 150HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:164km/h
RAF・BE12
大戦開戦後には完全に時代遅れであったBE2を原型として開発された機種だが、やはり戦闘機としての性能は駄作であった。
そのため軽爆撃機として使われたが、それにしても低性能であまり役に立たなかったようである。
それにしては、英国軍だけで468機生産され、さらに中東やギリシャにも配備された。
この4aエンジンはV型12気筒で左右6気筒づつの煙突のような集合排気管が特徴的。
後期モデルの12bにはイスパノスイザの200hpエンジンを装備して性能が向上したが、もっと高性能機種にエンジンを振り向けなければならかった。
RAF BE12 Britain
RAF BE2
1913年イギリス
単発・複座偵察・軽爆撃機
全長:9 m、全幅:10.68m、全備重量:1,600kg
エンジン:Renault 70HP、武装:無し(後期型:7.7mm機関銃×1-2)
最高速度:112km/h
RAF BE2
原型が1912年に初飛行した古典機だが、開戦時には英国航空戦力の中心だった機種。
初期モデルは構造的に弱く機銃搭載ができない偵察機兼手投げ爆撃機。
1914年には構造を強化して機銃を搭載したc型が登場するが、何としても基本設計が古いモデルであった。
1915には、「フォッカーのまぐさ」とまで言われるほどの大損害を出すことになる。
写真で見ても、転覆防止橇を備えたいかにも古い感じのデザインである。
RAF BE2 Britain
RAF N.E.1(F.E.12)
1917年 イギリス
単発・複座戦闘機
全長:9.19m、全幅:14.57m、重量:1336kg
エンジン:イスパノスイザ 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:153km/h
RAF N.E.1
Royal Aircraft Factoryで、FE9をベースに夜間戦闘機として開発されたモデル。
夜間戦闘専門機を開発するというのは当時としては先進的な野心的発想であった。
しかし、ベースとなった推進式のFE9自体がすでに時代遅れの旧式となっていたので成功しなかった。
6機のみの試作に終わっている。
別名 F.E.12
RAF N.E.1 Britain
RAF F.E.9
1917年イギリス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:8.61m、全幅:12.22m、全備重量:1125kg
エンジン:Hispano-Suiza 200hp、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:169km/h
Royal Aircraft Factory
FE-2bの後継機種として、イスパノスイザの200馬力エンジンを搭載した複座機。
しかし、1917年の時点でこのタイプの推進式機のコンセプトは完全に時代から取り残されていた。
何故、今さらこの時期に開発されていたのか、ちょっと謎な気もする。
RAF(Royal Aircraft Factory)で3機だけ試作され計画放棄。
Royal Aircraft Factory F.E.9 Britain
R.A.F. FE8
1915年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.21m、全幅:9.6m、全備重量:610kg
エンジン:Gnome Monosoupape 100HP、
武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:151km/h
前方同調機銃をまだ持たない英国軍による一連の推進式戦闘機。
ガンバスなど複座のものよりもかなり軽快でシンプルな骨組みとなっている。
だが、すでにこれが配備される頃にはドイツ軍ではアルバトロスD2が登場しているので時代遅れであった。
結局、実戦配備では最後の推進式となった。
R.A.F. FE8 Britain
R.A.F. FE2
1915年イギリス
単発・複座戦闘・爆撃機。
全長:9.83m、全幅:14.56m、全備重量:1378kg
エンジン:Beardmore 160HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、
最高速度:150km/h
複座の前席に旋回機銃をそなえ、推進式エンジンのため抜群の前方視界と射界をもつ。
プロペラ同調式機銃をもつフォッカーEシリーズに対抗するための英国軍の回答がこれら一連の推進式戦闘機であった。
FE2の場合は、偵察、戦闘、後には軽爆撃機として広く使われた。
R.A.F. FE2 Britain
アルバトロス C12
1918年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.85m、全幅:14.37m、全備重量:1639kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h
アルバトロスCシリーズの実質最終モデル。
(さらにこれの開発型のC15というのもあるようだが)
高アスペクトの主翼にコンパクト化した戦闘機型ボディーで、流線型の高性能機。
性能的にはC10と変わらないが、ドイツ複座偵察機の中でも最良の機種といわれた。
ALBATROS C.XII Germany
アルバトロス C10
1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:9.15m、全幅:14.36m、全備重量:1668kg
エンジン:Mercedes D IVa 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:175 km/h
1917中期から登場した、主力偵察機。
強化されたエンジンの性能強化型。
平面図などで見ると、主翼のアスペクトがだんだん長くなってきている。
300機ぐらい生産されているようだ。
ALBATROS C.X Germany