Halberstadt C.5

Halberstadt C.V

ハルバーシュタット C.5

1918年ドイツ
単発・複座偵察機
全長:6.92 m、全幅:13.62 m、全備重量:1,635 kg
エンジン:ベンツBz.IVu6気筒 220 hp
武装:7.92 mm機銃x2、爆弾50kg
最高速度:170km/h

強力なスーパーチャージャー付き220hpのベンツBz.IVuエンジンを搭載し、飛行性能がたいへん優れていた。
コックピットの床にカメラが取り付けられ、前部胴体ポートにシュパンダウ機銃を、後部観測者席にパラベラム機銃を装備。
遅れて登場した機種のため、戦争の最後の数か月でのみ使用された。

Halberstadt C.V

Flanders F.4

Flanders F.4

Flanders F.4

フランダース F.4

1912年イギリス
単発・単座試作機。
全長:9.60 m、全幅:12.34 m、全備重量:839kg
エンジン:ルノー70 hp
武装:-
最高速度:108km/h

英国陸軍航空隊の発注により、ハワード・フランダース設計の単葉機。
2人の乗組員をタンデムに収容し、4枚羽根のプロペラを装備している。
4機制作され、飛行は成功して引き渡されたが、当時単葉機の事故が続いたため使用は中止されたようだ。

Flanders F.4

Hafeli DH-1

Hafeli DH-1

Hafeli DH-1

ハフェリ DH-1

1916年スイス
単発・複座偵察機。
全長:8.82m、全幅:12.8m、全備重量:1125kg
エンジン:Argus As II 120HP、武装:7.45mm機関銃×1、
最高速度:126km/h

ドイツのAGO C1と同じアウグスト・ヘフェリによって設計者された、推進式の複座偵察機。

AGO C1とよく似たデザインコンセプトのツインビームタイプの機体で、乗員ポッドの下に4輪がついている。

合計6機が作られたが、どれほど活躍したのか不明。

Hafeli DH-1 Swiss

AGO CI

AGO CI

AGO CI

アゴー C1

1915年 ドイツ
単発・複座偵察機
全長:9.0m、全幅:15.0m、全備重量:
エンジン:メルセデスD.III 160hp、武装:7.92mm機銃x1
最高速度:140km/h

この時期に多かったポッド推進式の機体だが、合板で流線型につくられたツインブームが特徴的。

車輪は4輪式で、偵察員はポッドの先頭に乗り機銃手も兼ねている。

スイスのアウグスト・ヘフェリによる設計で、ほぼ同様の機体がハフェリDH-1としてスイスで作られている。

AGO CI Germany

Thulin G

Thulin G

Thulin G

チューリン G

1917年 スウェーデン
単発・複座偵察・練習機
全長:9.4m、全幅:17.2m、全備重量:1538kg
エンジン:Benz 160HP、武装:なし
最高速度:118km/h

スウェーデン海軍が5機調達した水上飛行機。

ベンツのエンジンをドイツから購入し搭載したものだが、フロートの設計が悪く水上での操縦性が不調だったうえ飛行性能もあまり良くなかったようだ。

実際に活躍しないまま終わったようである。

1918年にはアメリカのカーティス200hpエンジンを積んだモデルGAが作られたが、これもぱっとしなかったようだ。

Thulin G Sweden

Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

グリゴロビッチ M-5

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.6m、全幅13.62m、全備重量:960kg
エンジン:Gnome-Monosoupape 100hp、武装:7.62mmヴィッカース機銃x1
最高速度:105km/h

ロシアで最初に量産配備された飛行艇。

カーチスやFBAの飛行艇と置き換えるために多数作られ、バルト海や黒海で活躍し、ロシア革命の内戦では両陣営で使用された。

通常はノーム100hpのエンジンだが、クレージュの130hpを装備したものもある。

Grigorovich M-5

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

サヴェリエフ クアドラプレーン

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:6.0m、全幅8.5m(9.3m)、全備重量:660kg(700kg)
エンジン:Gnome 80HP(Gnome-Monosoupape 100hp)、武装:?
最高速度:116km/h(132km/h)

珍しいロシア製の4葉試作機。

スモレンスクで作られ、1916年に試験飛行が行われた。

テストパイロットによると、「非常に反応がよく、エンジンを強化すればアルバトロスに匹敵する」と言ったそうだが本当だろうか?

プロトタイプらしき写真で見る限り、4枚羽根の支柱の間が張線だらけでいかにも抵抗が大きそうな感じがする。

プロトタイプは80hpのGnomeエンジンだが、後に100hpのGnome-Monosoupapeになっている。

それに伴いウィングスパンも若干伸びているようだ。

試験も繰り返されたようだが、結局エンジンの入手が困難なため量差には至らなかった。

Saveljev Quadriplane

Savoia-Pomilio SP3

Savoia-Pomilio SP.3

Savoia-Pomilio SP.3

サボイア・ポミリオ SP.3

1917年イタリア
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.95m、全幅14.70m、全備重量:1,498kg
エンジン:Fiat A.12 250hp
武装: 7.62 mm機銃x1、爆弾少数
最高速度:145km/h

モーリス・ファルマンFA11を元に作られ、SIAとポミリオで生産された偵察・爆撃機。

ツインフレームで推進式の古典的デザイン。

垂直安定版が3連になっているのがカプローニの爆撃機みたいで面白い。

1917年にしては古臭いながらも、通算350機も作られている。

Savoia-Pomilio SP3

Short Type 184


Short Type 184

ショート 184

1915年イギリス
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.46 m、全幅13.41 m、全備重量:2,781 kg
エンジン:Sunbeam Gurkha 260 hp
武装: 7.7mm機銃x1、356mm魚雷または236kg爆弾
最高速度:142km/h

航空機からの魚雷攻撃に世界で初めて成功した水上爆撃機。

偵察、爆撃、雷撃と幅広く活躍し、陸軍でも陸上機型が使われ、通算900機以上が多くのメーカーにより生産された。

水上機母艦に搭載され、折りたたみ主翼のタイプも作られている。

Short Type 184

Mann & Grimmer M.1

Mann & Grimmer M.1
Mann & Grimmer M.1

マン&グリマー M.1

1915年 イギリス
単発・複座偵察機。
全長:8.05m、全幅:10.59m、全備重量:1270kg
エンジン:Anzani 150hp
武装:ルイス機銃x1
最高速度:137km/h

戦闘機の前方射界を確保したいための試みは、いろいろなアイデアで行われてきたが、これもそのひとつ。

機首に搭載された星型空冷エンジンは普通だが、よく見るとプロペラが無い。
プロペラは主翼の直後の両側に推進式で置かれ、チェーン駆動で回すようになっている。

これによって、機首にはエンジンはあってもプロペラが無いので好きなように射撃ができるという寸法。
当然のことながらチェーンやギアやシャフトなどの伝達系のロスとメンテのややこしさは、様々な試行錯誤でもなかなか解決できず、試験飛行中のギアボックスの破損などで頓挫してしまったようだ。

フォッカーの同調機銃を恐れるあまりの苦し紛れに走った、Spad SA2と並ぶ怪作機といえよう。

Mann & Grimmer M.1

Lohner L

Lohner L
Lohner L

ローナー L

1915年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・複座戦闘機・偵察機。
全長:10.26m、全幅:16.20m、全備重量:1700kg
エンジン:Austro-Daimler AD6 160HP
武装:8mm機銃×1or2、爆弾200kg
最高速度:105km/h

前作のローナーEを改良して量産された戦闘飛行艇。
偵察から爆撃までマルチパーパスに使われ、ハンザ・ブランデンブルグやウファクなど多くの工場も含め100機近くが生産されている。
イタリアを空襲した際に被弾し鹵獲された機体をイタリアでコピーしたものが、後のマッキの飛行艇シリーズの原型となった。

Lohner L Austro-Hungarian Empire

Lohner E

Lohner E
Lohner E

ローナー E

1913年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・複座偵察機。
全長:10.25m、全幅:16.20m、全備重量:1700kg
エンジン:Hiero 85hp
武装:無し
最高速度:105km/h

セルビアに対してアドリア海の覇権を維持するため、オーストロ・ハンガリー帝国はLOHNERで戦闘飛行艇を開発。

独特の後退角をもつ複葉の間の高い位置にエンジンを搭載し、推進式で駆動するレイアウトは、海上で波しぶきを受けても大丈夫な設計で、この後多くの飛行艇が受け継ぐこととなる。

40機ほどが生産され、この後、エンジンを強力なダイムラーに替え武装をしたL型に進化してゆく。

Lohner L Austro-Hungarian Empire

Sablatnig SF5

Sablatnig SF5

サブラトニク SF5

1917年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.6m 全幅:17.3m、全備重量:1605kg
エンジン:Benz Bz.III 150HP、武装:無し
最高速度:145km/h

SF2の後継機としてエンジンを換装したモデルだが、全体はほとんど同じ。

無線機を搭載し非武装で、北海やバルト海の偵察に幅広く用いられたが速度が遅く、ときにはロシア戦闘機の格好の餌食となったようだ。

実際の製造の多くはLFGやLVGで行われ、総計91機と、このメーカーの最多量産機種となっている。

Sablatnig SF5 Germany

Sablatnig SF2

Sablatnig SF2

サブラトニク SF2

1916年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.53m 全幅:18.53m、全備重量:1697kg
エンジン:Mercedes D III 160HP、武装:7.8mm機銃×1
最高速度:130km/h

沿岸警備に使われた水上偵察機で、練習機としても使われた。

無線送信機を装備しているようである。

写真のシリアル580番はプロトタイプで、量産型はテールフィンを大きくしている。

LVGやLFGでライセンス生産され、総数26機作られている。

Sablatnig SF2 Germany

Halberstadt CL4

Halberstadt CL.IV

Halberstadt CL.IV

ハルバーシュタット CL4

1918年ドイツ
単発・複座攻撃機。
全長:6.54m、全幅:10.74m、全備重量:1068kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×3、
最高速度:165km/h

ベストセラーとなった、CL2の機体を改良し、よりマヌーバビリティを向上した改良モデル。
テスト結果が良かったため450機が発注され、LFGなどに250機が追加発注された。

10kg爆弾を5発、手投げで攻撃できる。

Halberstadt CL.IV Germany

Nieuport 12

Nieuport 12

Nieuport 12

ニューポール 12

1915年フランス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:7.1m、全幅:9.0m、全備重量:875kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:145km/h

ニューポール10をパワーアップしてつくられた複座のモデル。
使い勝手の良い機種だったらしくかなりの数が生産され、英国でもベアードモアで製造されている。
写真偵察機としても活躍、終戦後も練習機として使用されていた。

Nieuport 12 France

Spad SA2

Spad SA2

Spad SA2

スパッド SA2

1915年
単発・複座戦闘機
全長:7.85m、全幅:9.55m、全備重量:674kg
エンジン:Le Rhone 110HP、
最高速度:140km/h、武装:7.7mm機銃×1

写真をぱっと見ると、プロペラが見当たらないが、よく見ると機首と主翼の間に隙間があり、そこにプロペラがついている。

牽引式の性能と推進式の前方射界を両立させる苦肉の策として考えられた珍発明の機体。

パイロットは普通に主翼の後ろに席があり、プロペラ前のゴンドラ席に射手が乗り込む方式である。
このゴンドラは、現代のトラックのキャブオーバー席のように前方に倒せるようになっている。

こんな苦し紛れなことを考えざるを得ないほどに、フォッカーの前方同調式機銃は脅威だったのだろうか。

Spad SA2 France

Spad 11C2

Spad 11C2

Spad 11C2

スパッド 11C2

1918年フランス
単発・複座戦闘機。
全長:7.80m、全幅:11.24m、全備重量:1167kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:181km/h

WWⅠを通じても最強の戦闘機のひとつであるスパッドの、これは2人乗り戦闘機。
強力なイスパノスイザV8エンジンを搭載し、武装は固定銃×1と旋回銃×1となっている。

詳細は不明。

Spad 11C2 FRANCE

Hanriot HD.3

Hanriot HD.3

Hanriot HD.3

1918年フランス
単発・複座戦闘機。
全長:6.95m、全幅:9.0m、全備重量:1180kg
エンジン:Salmson 9Za 260HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:192km/h
アンリオHD3アンリオ HD.3

強力なサルムソン(カントン・ウネ)エンジンをコンパクトな機体に搭載した複座の重戦闘機。
ヴィッカースとルイスの2連装機銃を2基搭載している。

300機が発注されたが、終戦までに75機だけが完成された。
一部はツインフロート付きの水上機HD.4のプロトタイプとされる予定だった。

また、夜間戦闘機としてのバージョンもテストされていたようである。

Hanriot HD.3 FRANCE

Breguet Br14

Breguet Br14

Breguet Br14

ブレゲー Br14

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.87m、全幅:14.36m、全備重量:1765kg
エンジン:Renault 12 300HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、爆装:300kg
最高速度:184km/h

フランスはもとより、第一次大戦を代表する軽爆撃機の代表機種。

アルミ合金使用のパイオニア機種でもあり、頑丈で扱いやすいということで大量に長く生産され続けた。
最終的には、何と1926年まで作られ、生産総数8000機を越えている。
バリエーションも多く、傷病兵搬送機や夜間爆撃機などもあり、戦後は民間輸送や郵便機としても活躍している。

いかにも頑丈そうなボディー側面についた観測窓の位置は写真によっていろいろあるようだ。

BREGUET Br14 France

Voisin 5

Voisin 5

Voisin 5

ヴォアザン 5

1915年フランス
単発・複座軽爆撃・攻撃機。
全長:9.53m、全幅:14.75m、全備重量:1140kg
エンジン:Salmson 9 150HP、
武装:7.7mm機関銃×1、または37mm Canon×1
最高速度:105km/h

大戦開始前から存在する、いわば航空黎明期からの機体を実戦に投入したモデル。

いかにも旧式だが大戦初期には偵察・地上攻撃にかなり活躍した。
推進式で前方視界に優れている点を生かして、37mmの機関砲を備えたモデルも有名。

流石に戦闘機が発達した後期には前線から退いた。
まるで乳母車のような4輪式が特徴的。

Voisin 5 France

SALMSON 2A

SALMSON 2A

SALMSON 2A

サルムソン 2A

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.5m、全幅:11.8m、全備重量:1290kg
エンジン:Salmson 9Za 230HP、武装:7.7mm機銃2~3
最高速度:188 km/h

大戦後半の主力偵察・爆撃機で優秀な機体。

延べ3200機以上も生産され700機以上がアメリカに送り出されている。
日本やペルー、ロシア他ヨーロッパ各国でも第一次大戦後、大戦間にも配備されている。

WW2のフォッケウルフDシリーズのような長鼻は、一見空冷のようだが液冷式の星型エンジンで、200~260HPぐらいのバリエーションがある。

いかにも大きくて重そうな機体だがこの種の中では軽快な運動性も持っていたようだ。

SALMSON 2A France

Farman F40P

Farman F40P

Farman F40P

ファルマン F40P

1916年フランス
単発・複座偵察機。
全長:9.25m、全幅:17.67m、全備重量:1123kg
エンジン:ルノー 130HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:149km/h

大戦初期のフランスの代表的偵察機だが、日本で初めて飛んだあのアンリ・ファルマンに近い機体レイアウトをもつ古典的デザインである。
この機体の設計にはアンリ・ファルマンとモーリス・ファルマンの兄弟合作であたっている。

性能的にも最高速149km/hで1000m上昇時間15分と古典的だ。
ただ、これが1916年で、そのたった2-3年後にはニューポール29やスパッド13などの高速・高性能機が出てくるのだから、このころの航空機の 発達速度には驚くべきものがある。

実際の戦闘シーンでも新鋭機が投入されるたびに制空権の勢力分布が変わる時代でもあったようだ。

Farman F40P FRANCE

Morane-Saulnier BB

Morane-Saulnier BB

Morane-Saulnier BB

モラン・ソルニエ BB

1915年フランス
単発・複座偵察機。
全長:7.0m、全幅:8.65m、全備重量:750kg
エンジン:Le Rhone 80hp、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:147km/h

たいへん小ぶりな機体の複座偵察機。
後部座席の高い位置にルイス機銃を装備している。

英国向けに少数が生産されただけの模様。
N型「ブレット」と同様、特徴的な大型スピナーが目立つ。

Morane-Saulnier BB France