フランダース F.4
1912年イギリス
単発・単座試作機。
全長:9.60 m、全幅:12.34 m、全備重量:839kg
エンジン:ルノー70 hp
武装:-
最高速度:108km/h
英国陸軍航空隊の発注により、ハワード・フランダース設計の単葉機。
2人の乗組員をタンデムに収容し、4枚羽根のプロペラを装備している。
4機制作され、飛行は成功して引き渡されたが、当時単葉機の事故が続いたため使用は中止されたようだ。
Flanders F.4
フランダース F.4
1912年イギリス
単発・単座試作機。
全長:9.60 m、全幅:12.34 m、全備重量:839kg
エンジン:ルノー70 hp
武装:-
最高速度:108km/h
英国陸軍航空隊の発注により、ハワード・フランダース設計の単葉機。
2人の乗組員をタンデムに収容し、4枚羽根のプロペラを装備している。
4機制作され、飛行は成功して引き渡されたが、当時単葉機の事故が続いたため使用は中止されたようだ。
Flanders F.4
スーパーマリン ナイトホーク
(ペンバートン・ビリング P.B.31E)
1917年イギリス
双発・4座迎撃機。
全長:11.28m、全幅:18.29m、全備重量:2,788kg
エンジン:Anzani 10気筒空冷星型エンジン 100HPx2
武装:7.7mm機関銃×2、1.5ポンド(37mm)デイビス銃
最高速度:121km/h
ドイツ軍のツェッペリン飛行船による空襲を迎撃するために、ペンバートン・ビリングによって設計された重迎撃機。
主翼4枚、水平尾翼2枚の双発機で、ツェッペリンを撃破するための37mm砲を備え、夜襲に備えてサーチライトと専用の発電機まで搭載している。
写真で見てもいかにも鈍重そうで、こんなものが飛ぶのかという感じだが、実際に試験飛行では最高速97km/hしか出せなかった。
これは当のツェッペリンの速度と同じで、なおかつ3000mまで上昇するのに1時間もかかるので、どう見ても迎撃など不可能。
当然試作機1機で終わった。
Supermarine Nighthawk
Short Type 184
ショート 184
1915年イギリス
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.46 m、全幅13.41 m、全備重量:2,781 kg
エンジン:Sunbeam Gurkha 260 hp
武装: 7.7mm機銃x1、356mm魚雷または236kg爆弾
最高速度:142km/h
航空機からの魚雷攻撃に世界で初めて成功した水上爆撃機。
偵察、爆撃、雷撃と幅広く活躍し、陸軍でも陸上機型が使われ、通算900機以上が多くのメーカーにより生産された。
水上機母艦に搭載され、折りたたみ主翼のタイプも作られている。
Short Type 184
AD Scout
AD スカウト
1915年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.93m、全幅10.18m、全備重量:?
エンジン:Gnome ロータリーエンジン 100 hp、武装: 2ポンド デイビス無反動砲x1
最高速度:135km/h
ドイツ軍の飛行船撃破のために考えられた迎撃機で、40mm無反動砲を搭載するために英国航空局により企画された。
機銃さえプロペラ回転面に制限されるのに、2ポンド砲の射界を得るには当然推進式にするしかなく、なおかつ胴体ポッドが上翼に取り付けられた特異な形状である。
翼間も広く、結果として地上では異常に高い位置にコクピットがあり、しかも車輪のスパンも狭いので滑走中の安定性が非常に悪そうに見える。
ブラックバーンなど数社が製造担当し、イギリス海軍航空隊(RNA)が運用する予定だったようだが、当然こんな設計はうまく行かずすべて廃棄された。
そもそも、一人の乗員が敵飛行船に向けて敵の護衛機をかいくぐって操縦し、砲の装填と射撃を行うのは無理であろう。
一機だけの試作機。
Blackburn AD Scout
ワイト クアドラプレーン
1916年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.25m、全幅:5.79m、全備重量:1270kg
エンジン:Clerget 110hp
武装:7.7mm機銃x2
最高速度:137km/h
一見、アームストロングの四葉機に似ているが、もっと無骨で、やけに翼長が短い機体である。
1916年に第一試作機が作られたが、ボトムウィングが地面すれすれに配され、車輪が干渉するので翼の前縁に車輪用の切込みがあった。
流石に離着陸滑走もままならないので、1917年のセカンドバージョンでは脚を長くして車輪をボトムウィングの下にさせたが、当然たいへん背が高くなってしまった。
サードバージョンでは、翼長を上の羽根ほど段階的に長くし、ボトムウィングは小さくしたモデルとなる。
やはり不安定だったようで、1918年に試験飛行でクラッシュしてしまった。
どうしてそこまで四葉にこだわったのか?ちょっと意味が分からない。
Wight Quadruplane Britain
マン&グリマー M.1
1915年 イギリス
単発・複座偵察機。
全長:8.05m、全幅:10.59m、全備重量:1270kg
エンジン:Anzani 150hp
武装:ルイス機銃x1
最高速度:137km/h
戦闘機の前方射界を確保したいための試みは、いろいろなアイデアで行われてきたが、これもそのひとつ。
機首に搭載された星型空冷エンジンは普通だが、よく見るとプロペラが無い。
プロペラは主翼の直後の両側に推進式で置かれ、チェーン駆動で回すようになっている。
これによって、機首にはエンジンはあってもプロペラが無いので好きなように射撃ができるという寸法。
当然のことながらチェーンやギアやシャフトなどの伝達系のロスとメンテのややこしさは、様々な試行錯誤でもなかなか解決できず、試験飛行中のギアボックスの破損などで頓挫してしまったようだ。
フォッカーの同調機銃を恐れるあまりの苦し紛れに走った、Spad SA2と並ぶ怪作機といえよう。
Mann & Grimmer M.1
ポート ビクトリア P.V.7
1917年英国
単発・複葉試作機。
全長:4.55m、全幅:5.49m、全備重量:223kg
エンジンABC Gnat 水平対向2気筒 35HP
武装:0.303in ルイス銃x1
最高速度:137km
Grain Kittenの愛称をもつ、たいへん小型の海軍試作機。
海軍の駆逐艦に搭載するための、たいへん小型軽量の専用機だが、プロトタイプ1機に止まっている。
駆逐艦の艦首に設けた短いプラットフォームで運用し、ドイツの飛行船を迎撃するつもりだったらしいが、うまくいかなかったようだ。
人と一緒に写っている写真が存在するが、まるで縮小版のレプリカ・ULプレーンのようで、軍用機とは思えない大きさである。
35hpの2気筒エンジンで、1917年の段階で戦争に使おうというのは無理があると思う。
Port Victoria P.V.7 Great Britain
ボールトン&ポール・ボボリンク
1918年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:8.84m、全備重量:904kg
エンジン:ベントレーBR2 230HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:201km/h
第二次大戦では動力銃座搭載の駄作戦闘機で有名な、ボールトン&ポール社の最初の戦闘機。
外見で見るかぎり、常識的な設計の機体のようだが、緊急時に燃料タンクを投棄できるアイデアが搭載されていたらしい。
当社はソッピースやRAFの機体生産を請け負っており、この機体の性能や評価は不明。
戦争終結の年でもあるためか、試作1機しか作られなかったようだ。
ちなみに「ボボリンク」とは、ムクドリに近い種類の鳥の名前。
Boulton-Paul Bobolink Britain
セージ No.2
1916年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:6.4m、全幅:10.1m、全備重量:701kg
エンジン:100hp Gnome 、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:180km/h
独特なデザインの小型複座機で、操縦者とオブザーバーは流線型に囲われたキャビン内に収まるようにつくられている。
キャビンの天井は上翼だが、上面は開放されていて、銃手は立ち上がってこの屋根の上から射撃するらしい。
ちょうどプロペラ回転面を避けられる位置になっているようである。
なかなかユニークではあるが、試作1機のみ。
Sage No.2 Britain
スーパーマリン N1b ベビー
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:7.9m、全幅:9.15m、全備重量:1055kg
エンジン:150hp Hispano-Suiza、武装:-
最高速度:188km/h
ペンバートン・ビリングによるスーパーマリン社は、第一次大戦中、各種の飛行艇や水上機を手がけているが、ほとんど試作の域のものが多かったようである。
「ベビー」の愛称のこのモデルは、イタリア機を思わせる小型の小粋な感じの木製ボディーの戦闘飛行艇だが、実際には採用されなかった。
艦載仕様らしく、主翼はそのまま後方に折りたまるようになっている。
水平尾翼は水面の飛沫を考慮して、垂直尾翼の上にT字型に配置されている。
Supermarine Baby Britain
アームストロング・ウィットワース アルマジロ
1918年
単発・単座戦闘機
全長:6.1m、全幅:8.38m、全備重量:861kg
エンジン:B.R.2 220HP、
最高速度:224km/h、武装:7.7mm機銃×2
特異な形のカウリングが特徴的な機体。
ヴィッカース機銃もカウリングの中に組み込んである。
また、上翼がボディに直結して作られているので操縦者の上方視界は良いだろう。
スポーティーなデザインだが、実際、戦争後はスポーツ機としても使われたようである。
Armstrong-Whitworth Armadillo Britain
アームストロング・ウィットワース FK10
1916年
単発・複座戦闘・爆撃機
全長:6.78m、全幅:8.48m、全備重量:916kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、
最高速度:153km/h、武装:7.7mm機銃×2
このころ、英独で多葉機が数多く試作されたが、その中でも特異な4葉英国機。
設計に欠陥をかかえていたらしく、王室海軍により50機発注されたが実際には8機しか造られなかった。
4葉機は「クワドラプレーン」といい、意外と多く存在するが、成功作は殆どなかったようである。
(当たり前のような気もしないではないが・・・)
その中では、この機体はすっきりとまとまったデザインである。
Armstrong-Whitworth FK10 Britain
アームストロング・ウィットワース FK8
1917年
単発・複座偵察・爆撃機
全長:9.5m、全幅:13.3m、全備重量:1275kg
エンジン:Beardmore 160HP、
最高速度:158km/h、武装:7.7mm機銃×2
大戦後期に幅広く使われた多用途機。
フルカバーされたエンジンから長い集合排気管が伸びている。
また、機首側面にラジエーターが振り分けて取り付けてあるので、 上翼上にあるのはどうやら冷却水のタンクのようである。
Armstrong-Whitworth FK8 Britain
オースチン オスプレイ
1918年 イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:5.36m、全幅:7.01m、全備重量:856kg
エンジン:Bentley B.R.2 230HP、武装:7.7mm機銃×3
最高速度:190km/h
1818年という、三葉機がすでに旧式になりつつある時期に試作されたモデル。
同時期の競合機種、ソッピース・スナイプが優秀だったため採用されなかった。
結果的に1機限りしか作られなかったようである。
エンジンは強力なようだがさほど性能は発揮できなかったらしい。
機銃が3丁ということだが、どのように配置されていたのだろうか?
Austin AFT3 Osprey Britain
オースチン-ボール A.F.B.1
1916年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.55m、全幅:9.14m、全備重量:942kg
エンジン:Hispano-Suiza 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:222km/h
オースチンモータースと英国のエースパイロット「アルバート・ボール」共同開発の戦闘機。
強力な8気筒イスパノエンジンを搭載し、高速重戦闘機として性能は悪くなかったようだが、 すでにキャメルとSE5aが主力配備されはじめていたため採用されなかった。
このころの機体としては珍しく、プロペラシャフトを通して発射する軸内機銃を搭載している。
Austin-Ball A.F.B.1 Britain
ソッピース L.R.T.Tr.
1916年 イギリス
単発・3座戦闘機。
全長:10.74m、全幅:16.08m、
エンジン:ロールスロイス Eagle1 200HP
武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:?
たいへん大型の単発三葉機。
通常の乗員席は前後の複座だが、上翼のところにある流線型のナセルには別途機銃手が搭乗するようになっている。
プロペラの回転面を気にせずに全方位に撃てるという趣旨なのだろうが、写真でみると地上4-5mありそうな、こんな高い無防備なところに独りで乗るのはイヤだろうと思う。
地上走行中に前方転覆すると天辺の機銃手は命取りだろうから、前方補助輪が装備されたのだろう。
護衛戦闘機および飛行船攻撃用戦闘機として企画されたが、当然のごとく性能は思い通りには振るわなかったようで、プロトタイプ1機で終わっている。
LRTTrは、「Land Rolls Tractor Triplane」の略。
Sopwith L.R.T.Tr. Britain
ソッピース・スナッパー
1919年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.27m、全幅:8.53m、全備重量:993kg
エンジン:A.B.C Dragonfly I 320HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:225km/h
大戦末期の、最後のソッピース・シリーズ。
3機のプロトタイプに終わったがブルドッグなどと非常によく似ている。
やはり固定式大出力のエンジンを搭載している。
Sopwith Snapper
ソッピース・スナーク
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.25m、全幅:8.08m、全備重量:1036kg
エンジン:A.B.C. Dragonfly I 320HP、武装:7.7mm機銃×6、
最高速度:209km/h
大戦末期に試作された三葉のプロトタイプ重戦闘機。
木製モノコック構造の機体で、たいへんな重武装である。
エンジンもたいへん強力で、写真でみるとどうやら固定星型エンジンである。
さすがにこんなハイパワーな大型エンジンになるとロータリータイプには無理があるのだろう。
実際にはエンジン、機体とも問題・トラブルが多かったらしく、試作3機のみとなっている。
Sopwith Snark Britain
ソッピース・スネイル
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:5.79m、全幅:7.72m、全備重量:871kg
エンジン:A.B.C. Wasp I 170HP、武装:7.7mm機銃×2、
最高速度:185km/h
大戦末期のプロトタイプ重戦闘機。
このころ以降主力となってくる固定星型のワスプエンジン装備で、時代は早くも次世代の飛行機になりつつあったようだ。
試作2-3機のみだったようだが、どうやら失敗作だったらしく、中途で開発放棄されている。
合板モノコック構造胴体で独特の雰囲気をもつデザイン。
機種のエンジンカウルあたりの形がスネイル(カタツムリ)なのだろうか。
Sopwith Snail Britain
ソッピース・スワロー
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:5.72m、全幅:8.79m、全備重量:644kg
エンジン:Le Rhone 110HP、武装:7.7mm機銃×2、
最高速度:182km/h
ソッピース・キャメルの胴体に新規のパラソル翼を備えた大戦末期の新開発機。
しかし、すでに本格生産に入っていたスナイプより少し遅いくらいの性能で、期待されたパフォーマンスは無かったようだ。
結局、1機しか作られなかったらしい。
Sopwith Swallow Britain
ソッピース・スクーター
1918年イギリス
単発・単座試作機。
全長:?m、全幅:?m、全備重量:?kg
エンジン:Clerget 130HP、武装:無し、
最高速度:?km/h
パラソル翼のかなりモダンなデザインに見えるが、よく見ると支柱から張り線で翼を吊っている。
ソッピースの中でも聞きなれない名前だが、これは「スワロー」開発のための臨時試作機である。
機体のスペックは不明だが、キャメルの胴体を使用しているらしい。
民間機のシリアルナンバーをつけている非武装のプロトタイプ。
Sopwith Scooter Britain
ソッピース・ブルドッグ
1917年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:7.0m、全幅:10.29m、全備重量:1132kg
エンジン:Clerget 11B 200HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:175km/h
複座で4丁の機銃を装備した重武装・重量級戦闘機。
カウリングのところを見ると、エンジンのシリンダーヘッドが突き出しているようだ。
WW1以降、フォッカーや米国機などによく見かける形態である。
ということは、星型空冷エンジンながら、古典的ロータリー式ではなく、固定式ということだろう。
試作機だったのか、大戦中の生産がたった2機とのことである。
Sopwith Bulldog Britain
ソッピース・サラマンダー
1918年イギリス
単発・単座攻撃機。
全長:5.94m、全幅:9.52m、全備重量:1139kg
エンジン:Bentley BR2 230HP、武装:7.7mm機銃×2、
最高速度:201km/h
ソッピース・スナイプを元に作られた地上攻撃機。
11kg爆弾4個を装備できる。
強襲攻撃向けに、胴体前方部分は10mmと6mmの鋼板で箱型に囲われていた。
スナイプとほぼ同等なのに重量がたいへん重いのはこのためである。
実戦配備を進めている間に大戦終了となり、ほとんど実戦には参加していない。
Sopwith Salamander Britain
ソッピース・ドルフィン
1918年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.79m、全幅:9.93m、全備重量:889kg
エンジン:イスパノスイザ 200HP、武装:7.7mm機関銃×2-4、
最高速度:194km/h
キャメルやスナイプなどとは別系列の水冷V8エンジン搭載の機種。
斜め機銃を搭載した夜間防空戦闘機であり、WW2の日本軍でもよくあった戦術向けである。
この時代も爆撃機の一番防御が弱いのが斜め下後方だったのだろう。
主翼の下翼の方が前に出ている逆スタッガー式デザイン。
Sopwith Dolphin Britain