DFW C5

DFW C5

DFW C5

DFW C5

1916年
単発・複座偵察機
全長:7.87m、全幅:13.27m、全備重量:1430kg
エンジン:Benz Bz IV 200HP、
最高速度:155km/h、武装:7.9mm機銃×2

スリムな機首の形状ながらエンジンのシリンダートップや排気管は大きく突き出した機体。
空力的に不利そうだが、さほど高速でないのでこれで良かったんだろうか。

この前のモデル、C.4とあわせて地味ながら、たいへん多用途に活用されたベストセラー機種。
偵察機だが、爆撃、夜間爆撃などにも活躍し、1000機以上が生産されている。

DFW C.V Germany

Roland D6b

Roland D6b

Roland D6b

ローランド・D6a

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.32m、全幅:9.40m、全備重量:860kg
エンジン:Bentz Bz.3a 150HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:182km/h

複座の偵察機で有名なローランドの単座戦闘機。
アルバトロスやファルツ、アヴィアティックなどと似た系統の独特の流線型機体。
水冷直列6気筒エンジンを搭載。

写真では華奢な雰囲気を感じるが実際には大型・大馬力の機体のようだ。
紡錘形のボディからか、「鯨」の愛称をもつ。

Roland D.VIb Germany

Roland C2

Roland C2

Roland C2

ローランド C2

1916年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.3m、全幅:10.3m、全備重量:1284g
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×1-2、
最高速度:165km/h

スマートなモノコックボディーと流線型の幅広の翼間支柱、三角に伸びる垂直尾翼。
流麗なシルエットをもつ美しい機体の偵察機だ。
偵察員のための後席には側方に四角い窓がついている。

操縦士は上翼の上に頭を出しているので上方視界は抜群だが、地上滑走で転覆すると致命的なので、 操縦席前の翼上には、「四つ手網」の枠のようなロールバーがついている。

そのスタイルから、「鯨」の愛称をもち、魚や鮫のようなノーズアートを描かれた機体も多い。
結構高性能だったようで、護衛戦闘機としても使われたようである。

Roland CII Germany

Rumpler C1

Rumpler C1

Rumpler C1

ルンプラー C1

1915年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:7.85m、全幅:12.15m、全備重量:1,333kg
エンジン:Mercedes 160HP、武装:7.9mm機関銃×1~2、
最高速度:152km/h

ドイツ軍の偵察機の中でも、もっともメジャーな機種のひとつで、あらゆる戦線で長期間にわたって使用された。

偵察から戦闘、軽爆撃までこなす、初期の多目的機だが、改良やパワーアップを重ね終戦時期まで一線で使われた。
後には電熱服と酸素マスクを使用しての高高度偵察まで行われている。

Rumpler CI Germany

Junkers J.1(J4)

Junkers J.1(J4)

Junkers J.1(J4)

ユンカース J.1(J4)

1917年ドイツ
単発・複座攻撃機
全長:9.1m、全幅:16m、全備重量:2140kg
エンジン:Benz BZ.IV 200HP、
最高速度:155km/h、武装:7.9mm機銃×2

地上砲火への対抗策として胴体前部とエンジン回りを5mmのニッケル=クロム鋼鉄板で覆った、「空飛ぶ戦車」の異名をもつ地上攻撃機。

胴体や翼の大部分も先進的なジュラルミン波板外板構造で、実際に低空飛行して銃火を浴びても強かったようである。
たいへん重いので上昇力も鈍重で運動性も悪かったが、この時期にこの機体構造はかなり画期的な設計ではあった。

ユンカースの一連番号の「J**」でいうと、このJ.1は、J4になる。
ユンカースの一番最初の試作機J1は、単葉のE.1のことになる。ややこしい。

Junkers J.1 Germany

L.V.G. D3

L.V.G. D3

L.V.G. D3

L.V.G. D3

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.53m、全幅:10.0m、全備重量:1028kg
エンジン:NAG C3 185HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:175km/h

アルバトロスのライセンスのセミモノコックボディを採用したL.V.G D10から続く系列のモデル。

イタリーのSVAのように翼間支柱がW型にトラス構造のようになっているのが特徴的。
しかし、大きく重すぎるということで採用されず、試作1機のみ。

たしかに支柱だけはやたら頑丈そうである。
張り線を無くそうとしたのだろうか。

L.V.G. D.III Germany

L.V.G. C5

L.V.G. C5

L.V.G. C5

L.V.G. C5

1917年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.07m、全幅:13.62m、全備重量:1533kg
エンジン:Benz Bz IV 200hp、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:164km/h

大戦後期の最主力偵察機のひとつで、優れた汎用機としてたいへん多くのシーンで使われた。

大戦中に使われた複座機の中でももっとも成功した機体のひとつと言われる。
1917中ごろから就役し、1250機程度が発注された。

戦後も各国で使われ、ポーランドでは150機も使用されている。

L.V.G. C.V Germany

L.V.G. C2

L.V.G. C2

L.V.G. C2

L.V.G. C2

1915年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.1m、全幅:12.8m、全備重量:1405kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×1-2、
最高速度:130km/h

1915年後半から就役して1917年まで広く活躍した、偵察・軽爆撃機。

前モデルのC1と併せて、ドイツで最初に実戦配備された武装複座機であった。
1916年にはロンドンを空襲し、ヴィクトリア駅の爆撃に成功している。

「L.V.G.」は、製造メーカーLuft-Verkehrs Gesellschaft mbH の略。

L.V.G. CII Germany

L.V.G. B1

L.V.G. B1

L.V.G. B1

L.V.G. B1

1912年ドイツ
単発・複座偵察機。
全長:8.30m、全幅:12.12m、全備重量:1075kg
エンジン:Mercedes D.I 100HP、武装:無し
最高速度:105km/h

まだ純然たる戦闘機が出てくる前の非武装偵察機。
大きな機体に非力なエンジンで、ようやく軍用機が実用になってきたところである。

アルバトロスの初期偵察機と同様のデザインでこの手の機体の基本形という感じ。
この後、終戦まで使い続けられる一連のシリーズの先駆けである。

L.V.G. BI Germany

横廠式ロ号甲型水上機

横廠式ロ号甲型

横廠式ロ号甲型

横廠式ロ号甲型水上機

1917年日本
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:10.16m、全幅:15.69m、全備重量:1628kg
エンジン:イスパノスイザ 200HP、武装:ルイス旋回機銃×1、
最高速度:156km/h

国産機として初めて世界水準の性能で量産された国産水上偵察機。
海軍が初めて採用した国産の制式水上偵察機で、世界に誇る日本の水偵の元祖でもある。

双フロートを持ちながら、強力なイスパノエンジンで高速を発揮、多くの長距離飛行の記録も達成している。
佐世保から追浜までの1300kmを11時間半で飛行する、当時驚異的な長距離飛行に成功。

その後、中島飛行機や愛知時計などでも大量生産され、合計200機以上作られている。
航続力約5時間。

横廠式ロ号甲型 Japan

横廠式ホ号乙型水上機

横廠式ホ号乙型

横廠式ホ号乙型

横廠式ホ号乙型水上機

1916年日本
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:9.60m、全幅:21.0m、
エンジン:サルムソン 200HP、武装:不明、
最高速度:96km/h

日本で初めて設計製作された国産水上機で、また、胴体の下に爆弾を取り付けられるようにした最初の国産機でもある。

黎明期の機体であり速度は遅いが航続力は11時間半もある。
やはり海国日本の設計思想は大陸のヨーロッパと違い、最初から航続力志向があるのだろう。

海軍横須賀工廠で生産され、設計は後の中島飛行機創設者の中島海軍大尉。

横廠式ホ号乙型 Japan

陸軍制式2号

制式2号

制式2号

陸軍制式2号

1917年日本
単発・複座試作機。
全長:?、全幅:?、全備重量:?
エンジン:メルセデス・ダイムラー 100HP、武装:不明、
最高速度:?

制式1号に続いて、臨時軍用気球研究会が高速実験機として試作。
やはりアルバトロス的なデザインの機体。

しかし、またもエンジントラブルにより墜落事故を起こし、テストを行なっていた坂本中尉は殉職した。

機体の欠陥でなくエンジントラブルで致命的墜落をするということは、やはり当時のレベルとしては過大な翼面荷重をもっていたのだろう。

制式2号 Japan

陸軍制式1号

制式1号

制式1号

陸軍制式1号

1916年日本
単発・複座偵察機。
全長:9.35m、全幅:15.1m、全備重量:1,100kg
エンジン:メルセデス・ダイムラー 100HP、武装:不明、
最高速度:108km/h

初めて日本の設計により試作された国産軍用機。

臨時軍用気球研究会の手による機体なので、「会式」となるべきところだが、それまでの「会式」が外国機の焼き直しだったのに比べ独自設計ということで、陸軍制式の第一号を誇る制式1号となった。

翼面荷重の高い革新的高速機の設計ながら、国産化したダイムラーエンジンの信頼性が追いつかず不時着事故を起こしている。
初期のアルバトロス偵察機に似た感じの機体で、列車で運べるよう主翼は折りたたみ仕様になっている。

制式1号 Japan

会式7号駆逐機

会式7号

会式7号

会式7号駆逐機

1917年日本
単発・単座戦闘機。
エンジン:カーチス 90HP、武装:不明、
最高速度:不明

日本で初めて試作された国産戦闘機。

日本の航空発祥の地、埼玉県所沢で作られた。

フランスより購入した、モーリス・ファルマンが原型の、まさに黎明期の機体である。
エンジンは水冷V8気筒90馬力。

原型のファルマンをフランスより持ち帰り、開発とテストにあたってきた陸軍の沢田中尉はこの機のテスト飛行中に墜落、殉職した。

会式7号 Japan

会式3号

会式3号

会式3号

会式3号

1912年日本
単発・複座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:?
エンジン:アンザニ 6気筒 60HP、武装:無し、
最高速度:?

臨時軍用気球研究会の「会式」シリーズ第3号。
基本的には2型とほぼ同じだが、途中からエンジンを換装強化している。

大正元年の陸軍特別大演習に参加。
所沢飛行場から東京間の往復飛行にも成功した。

会式3号 Japan

会式2号

会式2号

会式2号

会式2号

1912年日本
単発・複座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:550kg
エンジン:グノーム7気筒 50HP、武装:無し、
最高速度:72km/h

1号機の成功を受けて、臨時軍用気球研究会では翌年2号機を製作。
これも徳川大尉の設計によるもので、脚や尾翼などに改良が加えられている。

所沢飛行場から代々木練兵場まで飛行し、東京都心の周回飛行にも成功した。

会式2号 Japan

会式1号

会式1号

会式1号

会式1号

1911年日本
単発・単座実験機。
全長:11m、全幅:11m、全備重量:550kg
エンジン:グノーム7気筒 50HP、武装:無し、
最高速度:72km/h

日本では徳川大尉の初飛行から1年も経っていない早さで、明治44年に記念すべき日本初の国産1号軍用機を完成させた。
徳川大尉による設計で、ファルマンをベースにしながらも独自の改良設計を加えられている。

「会式」とは、「臨時軍用気球研究会」オリジナルという意味で、この1号から始まり7号まで製作される。
所沢の飛行場で製作・実験されていた。

現在、所沢の航空発祥記念館にレプリカが展示されている。

会式1号 Japan

ANATRA DS Anasal

ANATRA DS Anasal

ANATRA DS Anasal

アナトラ DS (アナサル)

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.1m、全幅:11.4m、全備重量:1164kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×2、
最高速度:144km/h

ロシアの飛行機というと、世界初の巨大4発機・シコルスキーは有名だが、単発機というとぱっと出てこない。
オリジナルを作るメーカーが少なかったためで、戦闘機などはほとんどフランスやイギリス機のライセンス生産である。

そんな中で数少ないロシア・オリジナルのアナトラDSは、1915年のアナトラDの改良版で、高速になり同調機銃を備えている。
とはいえ、この時期の偵察機としては大した性能ではなく大きな取り柄もなさそうだが、ロシアらしく丈夫さと扱いの容易さで重宝され、長く使われたらしい。

アナトラDSをアナサル(Anasal)、アナトラDをアナーデ(Anade)と称する。
意味は判りません

ANATRA DS Anasal RUSSIA

LEBED 12

LEBED 12

LEBED 12

レペド 12

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:7.95m、全幅:13.15m、全備重量:1213kg
エンジン:Salmson 150HP、武装:機関銃×1、
最高速度:134km/h

単発戦闘機のノウハウで立ち遅れていたロシアで、捕獲したドイツのアルバトロスをコピーして生産に乗せたモデル。
アルバトロスのBかCを1915年のコピーした11型のエンジンを、サルムソン水冷星型エンジンに換装したものがモデル12。

なるほど、全体がアルバトロスに似ているが、エンジン周りの機首が違う。
同じエンジンのアナトラよりやや低性能のようである。

LEBED 12 RUSSIA

LEBED 7

LEBED 7

LEBED 7

レペド 7

1915年ロシア
単発・単座練習機。
全長:6.95m、全幅:7.49m、全備重量:716kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:無し、
最高速度:148km/h

航空機開発の遅れていたロシアでは同盟各国からの供給を受けていたが、これはソッピース・タブロイドのコピー製品。
元来、戦闘機のプロトタイプとして作られたようだが、性能不足のせいか、武装されず少数が練習機として使われるにとどまった。

LEBED 7 RUSSIA

Sikorsky S20

Sikorsky S20

Sikorsky S20

シコルスキー S20

1916年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.5m、全幅:8.2m、全備重量:570kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:190km/h

当時のロシア製戦闘機の中でも最良の機種とされる。

最初の機体は80hpエンジンで非力だったようだ。
ただしこのすぐ後に帝政ロシアの崩壊時期となり、革命直後の2機作られたS20sはエンジンを換装される。

スピードにおいてはヴィッカース以外の同時期の中でも最速の部類であったようだ。

Sikorsky S20 RUSSIA

Sikorsky S16

Sikorsky S16

Sikorsky S16

シコルスキー S16

1915年ロシア
単発・単座戦闘・練習機。
全長:6.2m、全幅:8.4m、全備重量:675kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:120km/h

この当時のロシアで唯一ともいえる先進航空産業、シコルスキーによる単発戦闘機。
プロペラ同調式のマシンガンを備えたロシア最初の戦闘機でもある。

シコルスキーの巨大爆撃機「イリア・ムロメッツ」の支援用に開発されたようである。
とはいえ、他国の新鋭機とは性能が劣るため、実際には対戦闘機にはどうだったのだろうか。

資料により、1人乗りと2人乗りのデータがあるが、実際に2人乗っている写真もちゃんとあり、練習機としても使われていたようなので、おそらく改造モデルがいろいろあるのではないだろうか。

車輪は横1列の4輪式で、または雪上用に橇を付けているものが多い。

Sikorsky S16 RUSSIA

Phonix C3

Phonix C3

Phonix C3

フェニックス C3

1919年スウェーデン
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:9.8m、全備重量:1063kg
エンジン:ベンツ 220HP、武装:?
最高速度:160km/h

終戦に間に合わなかったオーストリアのフェニックスD3は、スウェーデンに売却され、スウェーデンではFMVでコピーを生産した。

しかし、当然時代遅れのモデルなので現役戦闘機としては役にたたないが、練習機としてはなんと1930年代まで使われていたようである。

Phonix CIII Sweden

Thulin FA

Thulin FA

Thulin FA

チューリン FA

1918年 スウェーデン
単発・複座偵察機。
全長:7.75m、全幅:12.8m、全備重量:1595kg
エンジン:Benz 150HP、武装:?
最高速度:130km/h

1918年に陸軍によって7機発注された、複座偵察機。

4機は150HPのベンツエンジン、3機は160HPのメルセデスエンジンを使用。
戦闘偵察機として造られたが、性能が低く、すぐ終戦となったので練習機として使われた。

確かに写真で見る限り、1918年としてはかなり古典的なデザインに見えるようだ。

Thulin FA Sweden