Nieuport 29C1

Nieuport 29C1

Nieuport 29C1

ニューポール・ドラージュ 29C1

1918年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:6.50m、全幅:9.70m、全備重量:1160kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:232km/h

大戦には実用に間に合わなかったようだが、強力な水冷V8エンジンに変更され、高速を誇る重戦闘機。
ボディーは木製モノコック構造で、上翼に上反角をつけている。

フランス、日本、アルゼンチン、ベルギー、イタリア、スペインおよびスウェーデンのために多数に建造された。
日本においては甲式4型として、大正12年から導入されている。

各国で1920年代の代表機のように使われた。

空冷ロータリーエンジンの29G型というのもあったようだ。

Nieuport 29C1 FRANCE

Nieuport 28

Nieuport 28

Nieuport 28

ニューポール 28

1918年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:6.30m、全幅:8.16m、全備重量:689kg
エンジン:ノーム 160HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:205km/h

WWⅠ末期の高速戦闘機。

27をさらに性能アップしたスリムなボディの高速機だが、同時期に主力となったスパッド13と競合したため、活躍の機会は狭まったようだ。

また、高速ダイブの引き起こし時などに、上翼の素材に何か問題があって、スパッドに置き換えられたようである。
アメリカ航空隊でも多く採用されている。

Nieuport 28 FRANCE

Nieuport 27

Nieuport 27

Nieuport 27

ニューポール 27

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:545kg
エンジン:ル・ローン 120HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:185km/h

ニューポール24の後継機25はクレージュ200HPの強力なエンジンを搭載して、飛びぬけた上昇力を発揮したがエンジンの信頼性が低く、ごく僅かしか作られなかった。

この27型ではエンジンをル・ローン120-130HPに戻している。

24型と比べると、尾翼の形が楕円になり、胴体内蔵スプリング式の尾そりになっている。

Nieuport 27 FRANCE

Nieuport 25

Nieuport 25

Nieuport 25

ニューポール 25

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:547kg
エンジン:クレージュ11E 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:?

ハート&髑髏のマークで勇名を馳せたエース、ナンジェッセーのためにも2機試作されたハイパワー・マシン。

従来の2倍近い出力のクレージュ・エンジンで優れた上昇力を得ることができた。
しかしエンジンの信頼性に欠けたため、すぐにル・ローン エンジンに戻した27型に移行した。

そのため、ナンジェッセーの2機を含めきわめて少数のようである。
楕円形の垂直尾翼など、外見は27型と殆ど同じである。

Nieuport 25 FRANCE

Nieuport 24

Nieuport 24

Nieuport 24

ニューポール 24

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:547kg
エンジン:ル・ローン 130HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:176km/h

名機・ニューポール17もドイツの繰り出す新鋭機に次第に押され、21、23、24と改良が重ねられた。
24はエンジンをパワーアップし、テールや補助翼などを改良されている。

このタイプは本国ではスパッドの陰で存在感がやや薄いが、日本でライセンス採用され、甲式三型として300機以上導入された。

写真の機体は、ハートに髑髏のペインティングで有名な、エース・ナンジェッセーの愛機。
ナンジェッセーは戦後、リンドバーグより早くパリからニューヨークへの無着陸記録飛行に挑み大西洋に消えた。

Nieuport 24 FRANCE

Nieuport 23

Nieuport 23

Nieuport 23

ニューポール 23

1916年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.16m、全備重量:560kg
エンジン:ル・ローン9 110-120HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:165km/h

ニューポール17のマイナーチェンジである23は、17との違いは外見上判らない。
車台や支柱の長さやプロペラがわずかに違うだけらしい。

実戦でも17と混在して使われていたようで、特に区別していないようだ。

大戦後、東欧やスイスなどに輸出使用されている。

Nieuport 23 FRANCE

Nieuport 17

Nieuport 17

Nieuport 17

ニューポール・17C1

1916年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.75m、全幅:7.52m、全備重量:559kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:162km/h

フランスを代表する、初期から中期の小型戦闘機。
小型・軽快で数千機が生産された。

また、連合軍側で初めてプロペラ同調機構の機銃をそなえた機種でもある。
フォッカーEシリーズが連合軍の天敵であった時代に終わりを告げた強力な戦力であり、 アルバート・ボールやビリー・ビショップなどの撃墜王たちを生み出した。

シンプルでスマートな、典型的な複葉機らしいデザインで、個人的に好感度高いモデルである。

Nieuport 17 FRANCE

Nieuport 16

Nieuport 16

Nieuport 16

ニューポール 16

1916年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.64m、全幅:7.52m、全備重量:550kg
エンジン:ル・ローン 110HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:165km/h

ニューポール11「ベベ」と殆ど同じだが、エンジンを110HPのル・ローンに強化している。

写真のように、対気球用焼夷弾ル・プリエール・ロケットを装備したものが有名。
ロケット花火と同じ方式の空対空ミサイルの元祖だが命中率は非常に低かったらしい。

Nieuport 16 FRANCE

Nieuport 12

Nieuport 12

Nieuport 12

ニューポール 12

1915年フランス
単発・複座戦闘偵察機。
全長:7.1m、全幅:9.0m、全備重量:875kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:145km/h

ニューポール10をパワーアップしてつくられた複座のモデル。
使い勝手の良い機種だったらしくかなりの数が生産され、英国でもベアードモアで製造されている。
写真偵察機としても活躍、終戦後も練習機として使用されていた。

Nieuport 12 France

Nieuport 11

Nieuport 11

Nieuport 11

ニューポール 11

1915年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.64m、全幅:7.52m、全備重量:480kg
エンジン:ル・ローン9C 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:156km/h

ニューポール10をより小型に純然たる単座機として開発され、小型だったことから「ベベ」(ベビー)という愛称をもっている。

下翼幅が上翼の半分しかない、いわゆる1葉半の典型的な機体で、軽快だが機体強度はやや弱かった。

まだこの段階ではプロペラ同調機銃がなかったので、上翼上に機銃を装備している。
だが、同時期のライバル、フォッカーE3あたりよりも機体性能は優っていたので後に同調機銃を搭載するとフォッカーを駆逐することとなる。

また、独軍の気球や飛行船を迎撃するロケット弾搭載部隊も有名である。
この機体スタイルを確立した名機のひとつとはいえるだろう。

ロシア、オランダ、スペインなどでライセンス生産され、ドイツ軍にもコピーされている。

Nieuport 11 FRANCE

Nieuport 10

Nieuport 10

Nieuport 10

ニューポール10

1915年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:7.0m、全幅:7.9m、全備重量:660kg
エンジン:ル・ローン 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:146km/h

フランスを代表するニューポールの初期モデル。

元来は複座偵察機として設計されたらしいが、実際には大部分が翼上ルイス機銃を備えて単座となった。
そのために後の11型(ベベ)よりかなり全長が長い。
だがこの段階ですでに一葉半に前傾V型支柱など後期に続く特徴を備えている。

エンジンはル・ローンの他、グノームを搭載しているものもある。
イタリア、ロシアでもライセンス生産されている。

Nieuport 10 FRANCE

Spad SA2

Spad SA2

Spad SA2

スパッド SA2

1915年
単発・複座戦闘機
全長:7.85m、全幅:9.55m、全備重量:674kg
エンジン:Le Rhone 110HP、
最高速度:140km/h、武装:7.7mm機銃×1

写真をぱっと見ると、プロペラが見当たらないが、よく見ると機首と主翼の間に隙間があり、そこにプロペラがついている。

牽引式の性能と推進式の前方射界を両立させる苦肉の策として考えられた珍発明の機体。

パイロットは普通に主翼の後ろに席があり、プロペラ前のゴンドラ席に射手が乗り込む方式である。
このゴンドラは、現代のトラックのキャブオーバー席のように前方に倒せるようになっている。

こんな苦し紛れなことを考えざるを得ないほどに、フォッカーの前方同調式機銃は脅威だったのだろうか。

Spad SA2 France

Spad 13C1

Spad 13C1

Spad 13C1

スパッド 13C1

1918年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:6.20m、全幅:8.25m、全備重量:856kg
エンジン:イスパノスイザ 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:218km/h

WWⅠを通じて連合軍の中でも最優秀な戦闘機のひとつである。
強力なイスパノスイザV8エンジンを搭載し、頑丈で高速な機体である。

その優秀な性能と頑丈さ、扱いやすさを買われて、アメリカ、イギリス、ベルギー、イタリアなどでも使われている。
日本においても丙式一型として取り入れられている。

水冷V8エンジンを搭載。一見空冷にも見えるカウリングだが、これはラジエーター開口部のようだ。

魚の尾鰭のような垂直安定板が特徴的。

Spad 13C1 FRANCE

Spad 11C2

Spad 11C2

Spad 11C2

スパッド 11C2

1918年フランス
単発・複座戦闘機。
全長:7.80m、全幅:11.24m、全備重量:1167kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:181km/h

WWⅠを通じても最強の戦闘機のひとつであるスパッドの、これは2人乗り戦闘機。
強力なイスパノスイザV8エンジンを搭載し、武装は固定銃×1と旋回銃×1となっている。

詳細は不明。

Spad 11C2 FRANCE

SPAD S7

SPAD 7

SPAD 7

スパッド S7

1916年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:6.13m、全幅:7.77m、全備重量:703kg
エンジン:Hispano-Suiza 8 175HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:208km/h

第一次大戦の戦闘機の中でも最強クラスの傑作機、スパッドの初期モデル。

エンジンが過熱しやすい、武装が1丁しかない、などの欠点はあったものの、強力なエンジンと頑丈な機体で傑出した戦闘機であった。
洗練されたボディラインをもち、後の傑作機13型とほぼ同じ基本設計で、すでに完成度の高さを物語っている。
3500機以上が生産され、後にイタリア、ベルギー、アメリカなどにも供給されている。

SPAD S7 France

Hanriot HD.3

Hanriot HD.3

Hanriot HD.3

1918年フランス
単発・複座戦闘機。
全長:6.95m、全幅:9.0m、全備重量:1180kg
エンジン:Salmson 9Za 260HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:192km/h
アンリオHD3アンリオ HD.3

強力なサルムソン(カントン・ウネ)エンジンをコンパクトな機体に搭載した複座の重戦闘機。
ヴィッカースとルイスの2連装機銃を2基搭載している。

300機が発注されたが、終戦までに75機だけが完成された。
一部はツインフロート付きの水上機HD.4のプロトタイプとされる予定だった。

また、夜間戦闘機としてのバージョンもテストされていたようである。

Hanriot HD.3 FRANCE

Hanriot HD2

Hanriot HD2

Hanriot HD2

アンリオ HD2

1917年フランス
単発・単座戦闘機(水上機)
全長:7.00m、全幅:8.51m、全備重量:700kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:182km/h

名機アンリオHD1をベースに造られた水上戦闘機。

戦艦パリの砲塔に造られたプラットフォームに装備された。
同調式のヴィッカース7.7mm機銃を2丁に強化している。

10機ほどがアメリカ海軍に購入され、再度陸上機に変えられたりしているが1機は戦艦ミシシッピーに試験配備された。

Hanriot HD2 France

Hanriot HD1

Hanriot HD1

Hanriot HD1

アンリオ HD1

1916年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.85m、全幅:8.7m、全備重量:605kg
エンジン:ル・ローヌ 120HP、武装:7.7mm機関銃×1
最高速度:184km/h

小型・軽快で運動性能・操縦性が高い機体で、大戦中期の主力機のひとつ。

ベルギーとイタリアにも多く供給され、とくにイタリアでは大戦中を通じてスタンダードな戦闘機として用いられた。
上翼にだけ上反角がついているのが特徴的。

Hanriot HD1 France

Ponnier M1

Ponnier M1

Ponnier M1

ポニエ M1

1915年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.75m、全幅:6.18m、全備重量:464kg
エンジン:ル・ローヌ9C 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:167km/h

ニューポールの一葉半の主翼を同型複葉に置き換えたようなスタイル。
20機ほど生産されたが、大半はベルギーに供給されたという。

実際に使われた期間も短かったようで、あまり知られていない機種といえる。

Ponnier M1 France

Breguet Br14

Breguet Br14

Breguet Br14

ブレゲー Br14

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.87m、全幅:14.36m、全備重量:1765kg
エンジン:Renault 12 300HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、爆装:300kg
最高速度:184km/h

フランスはもとより、第一次大戦を代表する軽爆撃機の代表機種。

アルミ合金使用のパイオニア機種でもあり、頑丈で扱いやすいということで大量に長く生産され続けた。
最終的には、何と1926年まで作られ、生産総数8000機を越えている。
バリエーションも多く、傷病兵搬送機や夜間爆撃機などもあり、戦後は民間輸送や郵便機としても活躍している。

いかにも頑丈そうなボディー側面についた観測窓の位置は写真によっていろいろあるようだ。

BREGUET Br14 France

Voisin 5

Voisin 5

Voisin 5

ヴォアザン 5

1915年フランス
単発・複座軽爆撃・攻撃機。
全長:9.53m、全幅:14.75m、全備重量:1140kg
エンジン:Salmson 9 150HP、
武装:7.7mm機関銃×1、または37mm Canon×1
最高速度:105km/h

大戦開始前から存在する、いわば航空黎明期からの機体を実戦に投入したモデル。

いかにも旧式だが大戦初期には偵察・地上攻撃にかなり活躍した。
推進式で前方視界に優れている点を生かして、37mmの機関砲を備えたモデルも有名。

流石に戦闘機が発達した後期には前線から退いた。
まるで乳母車のような4輪式が特徴的。

Voisin 5 France

SALMSON 2A

SALMSON 2A

SALMSON 2A

サルムソン 2A

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.5m、全幅:11.8m、全備重量:1290kg
エンジン:Salmson 9Za 230HP、武装:7.7mm機銃2~3
最高速度:188 km/h

大戦後半の主力偵察・爆撃機で優秀な機体。

延べ3200機以上も生産され700機以上がアメリカに送り出されている。
日本やペルー、ロシア他ヨーロッパ各国でも第一次大戦後、大戦間にも配備されている。

WW2のフォッケウルフDシリーズのような長鼻は、一見空冷のようだが液冷式の星型エンジンで、200~260HPぐらいのバリエーションがある。

いかにも大きくて重そうな機体だがこの種の中では軽快な運動性も持っていたようだ。

SALMSON 2A France

Farman F40P

Farman F40P

Farman F40P

ファルマン F40P

1916年フランス
単発・複座偵察機。
全長:9.25m、全幅:17.67m、全備重量:1123kg
エンジン:ルノー 130HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:149km/h

大戦初期のフランスの代表的偵察機だが、日本で初めて飛んだあのアンリ・ファルマンに近い機体レイアウトをもつ古典的デザインである。
この機体の設計にはアンリ・ファルマンとモーリス・ファルマンの兄弟合作であたっている。

性能的にも最高速149km/hで1000m上昇時間15分と古典的だ。
ただ、これが1916年で、そのたった2-3年後にはニューポール29やスパッド13などの高速・高性能機が出てくるのだから、このころの航空機の 発達速度には驚くべきものがある。

実際の戦闘シーンでも新鋭機が投入されるたびに制空権の勢力分布が変わる時代でもあったようだ。

Farman F40P FRANCE

Morane-Saulnier AF

Morane-Saulnier AF

Morane-Saulnier AF

モラン・ソルニエ AF

1917年 フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.15m、全幅:7.47m、全備重量:649kg
エンジン:Gnome Monosoupape 9Nb 150HP
武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:207km/h

このメーカーとしては珍しい、初の複葉戦闘機。
(BBが複葉だが、あちらは偵察機)

性能的にはかなり高く操縦性も優れていたようだが、すでに採用されていたスパッドとあまり変わりないということで生産には至らなかった。

Morane-Saulnier AF France