Halberstadt D2

Halberstadt D2

Halberstadt D2

ハルバーシュタット D2

1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.3m、全幅:8.8m、全備重量:728kg
エンジン:Mercedes D2 120HP、武装:7.9mm機関銃×1、
最高速度:150km/h

1916年初頭からしばらくの短期間使われたが、アルバトロスD3に置き換えられたのでトータル65機ほどが配備されている。

Halberstadt D.II Germany

Hafeli DH-1

Hafeli DH-1

Hafeli DH-1

ハフェリ DH-1

1916年スイス
単発・複座偵察機。
全長:8.82m、全幅:12.8m、全備重量:1125kg
エンジン:Argus As II 120HP、武装:7.45mm機関銃×1、
最高速度:126km/h

ドイツのAGO C1と同じアウグスト・ヘフェリによって設計者された、推進式の複座偵察機。

AGO C1とよく似たデザインコンセプトのツインビームタイプの機体で、乗員ポッドの下に4輪がついている。

合計6機が作られたが、どれほど活躍したのか不明。

Hafeli DH-1 Swiss

AGO CI

AGO CI

AGO CI

アゴー C1

1915年 ドイツ
単発・複座偵察機
全長:9.0m、全幅:15.0m、全備重量:
エンジン:メルセデスD.III 160hp、武装:7.92mm機銃x1
最高速度:140km/h

この時期に多かったポッド推進式の機体だが、合板で流線型につくられたツインブームが特徴的。

車輪は4輪式で、偵察員はポッドの先頭に乗り機銃手も兼ねている。

スイスのアウグスト・ヘフェリによる設計で、ほぼ同様の機体がハフェリDH-1としてスイスで作られている。

AGO CI Germany

Thulin G

Thulin G

Thulin G

チューリン G

1917年 スウェーデン
単発・複座偵察・練習機
全長:9.4m、全幅:17.2m、全備重量:1538kg
エンジン:Benz 160HP、武装:なし
最高速度:118km/h

スウェーデン海軍が5機調達した水上飛行機。

ベンツのエンジンをドイツから購入し搭載したものだが、フロートの設計が悪く水上での操縦性が不調だったうえ飛行性能もあまり良くなかったようだ。

実際に活躍しないまま終わったようである。

1918年にはアメリカのカーティス200hpエンジンを積んだモデルGAが作られたが、これもぱっとしなかったようだ。

Thulin G Sweden

Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

Grigorovich M-5

グリゴロビッチ M-5

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:8.6m、全幅13.62m、全備重量:960kg
エンジン:Gnome-Monosoupape 100hp、武装:7.62mmヴィッカース機銃x1
最高速度:105km/h

ロシアで最初に量産配備された飛行艇。

カーチスやFBAの飛行艇と置き換えるために多数作られ、バルト海や黒海で活躍し、ロシア革命の内戦では両陣営で使用された。

通常はノーム100hpのエンジンだが、クレージュの130hpを装備したものもある。

Grigorovich M-5

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

Saveljev Quadriplane

サヴェリエフ クアドラプレーン

1916年ロシア
単発・複座偵察機。
全長:6.0m、全幅8.5m(9.3m)、全備重量:660kg(700kg)
エンジン:Gnome 80HP(Gnome-Monosoupape 100hp)、武装:?
最高速度:116km/h(132km/h)

珍しいロシア製の4葉試作機。

スモレンスクで作られ、1916年に試験飛行が行われた。

テストパイロットによると、「非常に反応がよく、エンジンを強化すればアルバトロスに匹敵する」と言ったそうだが本当だろうか?

プロトタイプらしき写真で見る限り、4枚羽根の支柱の間が張線だらけでいかにも抵抗が大きそうな感じがする。

プロトタイプは80hpのGnomeエンジンだが、後に100hpのGnome-Monosoupapeになっている。

それに伴いウィングスパンも若干伸びているようだ。

試験も繰り返されたようだが、結局エンジンの入手が困難なため量差には至らなかった。

Saveljev Quadriplane

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

カシャネンコ 5

1917年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.96m、全幅7.25m、全備重量:638kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:?

これも、前方に広い射界を得るための野心的な機体のひとつ。

空力に優れたベニヤモノコックのボディの内部にミッドシップにエンジンを搭載し、長い推進軸で機尾のプロペラを回す方式。

どう考えてもエンジンの冷却問題が発生するはずだが、実際の性能どうだったか不明。

さらに、この機の先進的な実験は、複葉の主翼全体のピッチが可変であること。

この仕組みのため主翼の支柱はV字型に一点に集約し、ひとつの軸上に支えられている。

実際に試験飛行は行われたが、着陸時にテールをぶつけてスキッドとプロペラを破損した。

その後ロシア革命の混乱の中で立ち消えになったようだ。

Kasyanenko 5

Savoia-Pomilio SP3

Savoia-Pomilio SP.3

Savoia-Pomilio SP.3

サボイア・ポミリオ SP.3

1917年イタリア
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.95m、全幅14.70m、全備重量:1,498kg
エンジン:Fiat A.12 250hp
武装: 7.62 mm機銃x1、爆弾少数
最高速度:145km/h

モーリス・ファルマンFA11を元に作られ、SIAとポミリオで生産された偵察・爆撃機。

ツインフレームで推進式の古典的デザイン。

垂直安定版が3連になっているのがカプローニの爆撃機みたいで面白い。

1917年にしては古臭いながらも、通算350機も作られている。

Savoia-Pomilio SP3

Short Type 184


Short Type 184

ショート 184

1915年イギリス
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.46 m、全幅13.41 m、全備重量:2,781 kg
エンジン:Sunbeam Gurkha 260 hp
武装: 7.7mm機銃x1、356mm魚雷または236kg爆弾
最高速度:142km/h

航空機からの魚雷攻撃に世界で初めて成功した水上爆撃機。

偵察、爆撃、雷撃と幅広く活躍し、陸軍でも陸上機型が使われ、通算900機以上が多くのメーカーにより生産された。

水上機母艦に搭載され、折りたたみ主翼のタイプも作られている。

Short Type 184

Roland D2

LFG Roland DII

LFG Roland D2


ローランド D2

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.93m、全幅8.94m、全備重量:954kg
エンジン:Mercedes D.III 160HP、武装:7.92 mm機銃×2
最高速度:180km/h

「サメ」の異名をとるスマートなボディは、ベニヤ合板を螺旋状に巻きつけて作られたモノコックボディである。

しかし、上翼の胴体への取り付け部が前方視界を妨げている欠点がある。

また、メルセデスの強力なエンジンで高速型のモデルながら、反面、機動性は凡庸であまり人気はなかったようだ。

1917初頭から本格生産され300機ほど作られている。

LFG Roland DII

AD Scout

AD Scout
AD Scout

AD スカウト

1915年イギリス
単発・単座戦闘機。
全長:6.93m、全幅10.18m、全備重量:?
エンジン:Gnome ロータリーエンジン 100 hp、武装: 2ポンド デイビス無反動砲x1
最高速度:135km/h

ドイツ軍の飛行船撃破のために考えられた迎撃機で、40mm無反動砲を搭載するために英国航空局により企画された。

機銃さえプロペラ回転面に制限されるのに、2ポンド砲の射界を得るには当然推進式にするしかなく、なおかつ胴体ポッドが上翼に取り付けられた特異な形状である。

翼間も広く、結果として地上では異常に高い位置にコクピットがあり、しかも車輪のスパンも狭いので滑走中の安定性が非常に悪そうに見える。

ブラックバーンなど数社が製造担当し、イギリス海軍航空隊(RNA)が運用する予定だったようだが、当然こんな設計はうまく行かずすべて廃棄された。

そもそも、一人の乗員が敵飛行船に向けて敵の護衛機をかいくぐって操縦し、砲の装填と射撃を行うのは無理であろう。

一機だけの試作機。

Blackburn AD Scout

Markische D1

マルキシェ D7
Markische DI

マルキシェ D1

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.88m、全幅:8.78m、全備重量:912kg
エンジン:Benz Bz.IIIb V-8 195HP、武装:7.92mm機銃×2
最高速度:215km/h
Markische DI

シュッテランツの機体の開発や他社のライセンス生産をやっていたらしいマルキシェの高速重戦闘機。

いかにも獰猛な感じの外観は、後期のスパッドなどを思わせる。

プロトタイプの工場試験中に破損。

Markische DI Germany

Kondor D7

Kondor D7
Kondor D7

コンドル D7

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.2m、全幅:8.5m、全備重量:785kg
エンジン:Mercedes D.III 160HP、武装:?
最高速度:180km/h
Kondor D7

新型三葉機を開発しているなかで振動問題などが解決せず、諦めて複葉にしたモデル。

三葉機の中間翼だけ取り払ったような変な構成で、「一葉半」という感じである。

翼間支柱が独特で、三脚のような3点対1点の固定となっている。

1機だけ作られた試作機で、エンジンをメルセデスの高性能モデルに換装しているが、どうもやっつけで作られた感を拭えない。

案の定、開発は途中で投げ出されたらしい。

Kondor D.VII Germany

Mann & Grimmer M.1

Mann & Grimmer M.1
Mann & Grimmer M.1

マン&グリマー M.1

1915年 イギリス
単発・複座偵察機。
全長:8.05m、全幅:10.59m、全備重量:1270kg
エンジン:Anzani 150hp
武装:ルイス機銃x1
最高速度:137km/h

戦闘機の前方射界を確保したいための試みは、いろいろなアイデアで行われてきたが、これもそのひとつ。

機首に搭載された星型空冷エンジンは普通だが、よく見るとプロペラが無い。
プロペラは主翼の直後の両側に推進式で置かれ、チェーン駆動で回すようになっている。

これによって、機首にはエンジンはあってもプロペラが無いので好きなように射撃ができるという寸法。
当然のことながらチェーンやギアやシャフトなどの伝達系のロスとメンテのややこしさは、様々な試行錯誤でもなかなか解決できず、試験飛行中のギアボックスの破損などで頓挫してしまったようだ。

フォッカーの同調機銃を恐れるあまりの苦し紛れに走った、Spad SA2と並ぶ怪作機といえよう。

Mann & Grimmer M.1

Lohner L

Lohner L
Lohner L

ローナー L

1915年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・複座戦闘機・偵察機。
全長:10.26m、全幅:16.20m、全備重量:1700kg
エンジン:Austro-Daimler AD6 160HP
武装:8mm機銃×1or2、爆弾200kg
最高速度:105km/h

前作のローナーEを改良して量産された戦闘飛行艇。
偵察から爆撃までマルチパーパスに使われ、ハンザ・ブランデンブルグやウファクなど多くの工場も含め100機近くが生産されている。
イタリアを空襲した際に被弾し鹵獲された機体をイタリアでコピーしたものが、後のマッキの飛行艇シリーズの原型となった。

Lohner L Austro-Hungarian Empire

Lohner E

Lohner E
Lohner E

ローナー E

1913年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・複座偵察機。
全長:10.25m、全幅:16.20m、全備重量:1700kg
エンジン:Hiero 85hp
武装:無し
最高速度:105km/h

セルビアに対してアドリア海の覇権を維持するため、オーストロ・ハンガリー帝国はLOHNERで戦闘飛行艇を開発。

独特の後退角をもつ複葉の間の高い位置にエンジンを搭載し、推進式で駆動するレイアウトは、海上で波しぶきを受けても大丈夫な設計で、この後多くの飛行艇が受け継ぐこととなる。

40機ほどが生産され、この後、エンジンを強力なダイムラーに替え武装をしたL型に進化してゆく。

Lohner L Austro-Hungarian Empire

W.K.F. D1

W.K.F. D1


1918年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・単座戦闘機。
全長:7.1m、全幅:8.8m、全備重量:1005kg
エンジン:Hiero 230HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:195km/h

アルバトロスなどに似たボディの複葉機。
PTO軸を介してエンジンの回転と同期する機関銃や、無線装置を装備するなど、新たな技術を導入しているようだ。

大戦の終わりごろに20機前後が生産されたようだが、戦闘には参加していない。

W.K.F. DI Austro-Hungarian Empire

Pfalz D8

Pfalz D.VIII

Pfalz D8

ファルツ D8

1918年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.65m、全幅:7.52m、全備重量:738kg
エンジン:Siemens-Halske Sh.III 160HP、武装:7.9mm機関銃×1、
最高速度:190km/h

強力なシーメンス・ハルスケエンジンを搭載し、200km近い速度を達成した高速戦闘機。

同型のエンジンを採用した、ジーメンス・シュッケルトD4とよく似た感じの機体で、40機ほどつくられたようだ。

しかしすでに終戦近く、たいへん革新的だったカウンタートルクエンジンは製造品質の低下で不具合も多く思うようにはいかなかった模様である。

Pfalz D.VIII Germany

Sablatnig SF5

Sablatnig SF5

サブラトニク SF5

1917年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.6m 全幅:17.3m、全備重量:1605kg
エンジン:Benz Bz.III 150HP、武装:無し
最高速度:145km/h

SF2の後継機としてエンジンを換装したモデルだが、全体はほとんど同じ。

無線機を搭載し非武装で、北海やバルト海の偵察に幅広く用いられたが速度が遅く、ときにはロシア戦闘機の格好の餌食となったようだ。

実際の製造の多くはLFGやLVGで行われ、総計91機と、このメーカーの最多量産機種となっている。

Sablatnig SF5 Germany

Sablatnig SF2

Sablatnig SF2

サブラトニク SF2

1916年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.53m 全幅:18.53m、全備重量:1697kg
エンジン:Mercedes D III 160HP、武装:7.8mm機銃×1
最高速度:130km/h

沿岸警備に使われた水上偵察機で、練習機としても使われた。

無線送信機を装備しているようである。

写真のシリアル580番はプロトタイプで、量産型はテールフィンを大きくしている。

LVGやLFGでライセンス生産され、総数26機作られている。

Sablatnig SF2 Germany

Halberstadt CL4

Halberstadt CL.IV

Halberstadt CL.IV

ハルバーシュタット CL4

1918年ドイツ
単発・複座攻撃機。
全長:6.54m、全幅:10.74m、全備重量:1068kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×3、
最高速度:165km/h

ベストセラーとなった、CL2の機体を改良し、よりマヌーバビリティを向上した改良モデル。
テスト結果が良かったため450機が発注され、LFGなどに250機が追加発注された。

10kg爆弾を5発、手投げで攻撃できる。

Halberstadt CL.IV Germany

Macchi M5

Macchi M5

Macchi M5

マッキ M5

1917年イタリア
単発・単座水上戦闘・偵察機。
全長:8.10m、全幅:9.95m、全備重量:1080kg
エンジン:イソタ・フラスキニ 250HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:209km/h

第1大戦最良の水上戦闘機と言われる傑作機。

世界的にみてもあまり多くない実戦での成功例なのかもしれない。
「紅の豚」に描かれたように、アドリア海周辺ではこのような戦闘飛行艇が活躍していた。

これらの伝統を引き継いだ後継機種が、何度もシュナイダーカップのレースに挑んだ。

Macchi M5 Itary

TNCA Microplano

TNCA Microplano

TNCA Microplano

TNCA マイクロプラーノ

1918年メキシコ
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:8.0m、全備重量:650kg
エンジン:Hispano-Suiza V8 180HP、武装:機関銃×1~2、
最高速度:20km/h

1918年に、メキシコ国立航空機製造ワークショップで作られたプロトタイプの戦闘機。

イスパノスイザのV8気筒180HPを搭載した金属構造とのことなので、この年代、材料は先進のものを使えたようだ。
しかし、写真や図面でみる限り、機体設計自体はこの年代にしてはちょっと古くさい感じがする。

飛行試験はうまくいったようだが、その後政権の崩壊と内戦でそれっきりになったようである。

TNCA Microplano MEXICO

Nieuport 29C1

Nieuport 29C1

Nieuport 29C1

ニューポール・ドラージュ 29C1

1918年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:6.50m、全幅:9.70m、全備重量:1160kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:232km/h

大戦には実用に間に合わなかったようだが、強力な水冷V8エンジンに変更され、高速を誇る重戦闘機。
ボディーは木製モノコック構造で、上翼に上反角をつけている。

フランス、日本、アルゼンチン、ベルギー、イタリア、スペインおよびスウェーデンのために多数に建造された。
日本においては甲式4型として、大正12年から導入されている。

各国で1920年代の代表機のように使われた。

空冷ロータリーエンジンの29G型というのもあったようだ。

Nieuport 29C1 FRANCE