Thulin G

Thulin G

Thulin G

チューリン G

1917年 スウェーデン
単発・複座偵察・練習機
全長:9.4m、全幅:17.2m、全備重量:1538kg
エンジン:Benz 160HP、武装:なし
最高速度:118km/h

スウェーデン海軍が5機調達した水上飛行機。

ベンツのエンジンをドイツから購入し搭載したものだが、フロートの設計が悪く水上での操縦性が不調だったうえ飛行性能もあまり良くなかったようだ。

実際に活躍しないまま終わったようである。

1918年にはアメリカのカーティス200hpエンジンを積んだモデルGAが作られたが、これもぱっとしなかったようだ。

Thulin G Sweden

Sablatnig SF5

Sablatnig SF5

サブラトニク SF5

1917年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.6m 全幅:17.3m、全備重量:1605kg
エンジン:Benz Bz.III 150HP、武装:無し
最高速度:145km/h

SF2の後継機としてエンジンを換装したモデルだが、全体はほとんど同じ。

無線機を搭載し非武装で、北海やバルト海の偵察に幅広く用いられたが速度が遅く、ときにはロシア戦闘機の格好の餌食となったようだ。

実際の製造の多くはLFGやLVGで行われ、総計91機と、このメーカーの最多量産機種となっている。

Sablatnig SF5 Germany

Sablatnig SF2

Sablatnig SF2

サブラトニク SF2

1916年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.53m 全幅:18.53m、全備重量:1697kg
エンジン:Mercedes D III 160HP、武装:7.8mm機銃×1
最高速度:130km/h

沿岸警備に使われた水上偵察機で、練習機としても使われた。

無線送信機を装備しているようである。

写真のシリアル580番はプロトタイプで、量産型はテールフィンを大きくしている。

LVGやLFGでライセンス生産され、総数26機作られている。

Sablatnig SF2 Germany

Nieuport NG

Nieuport

Nieuport

ニューポールNG

1913年日本(フランス)
単発・複座偵察機。
全長:7.87m、全幅:10.88m、
エンジン:ノーム 50HP、武装:不明、
最高速度:110km/h

大正2年にフランスから購入された機体。
原型のニューポールNMを少し小型化し、馬力が半分となっている。
座席は並列複座、つまり横に並んで座る形式になっている。

1機買っただけで終わったようだが、後年これをもとにした地上滑走練習機が数機つくられている。

Nieuport NG JAPAN(France)

Nieuport NM

Nieuport NM

Nieuport NM

ニューポール NM

1912年日本(フランス)
単発・3座練習機。
全長:7.80m、全幅:12.25m、全備重量:880kg
エンジン:ノーム14気筒 100HP、武装:-
最高速度:115km/h

日本陸軍にとってはじめての100km/h超の高性能機で、大正2年にフランスから輸入。
わりあい大型の機体だが、補助翼無しの旧式機で操縦性が悪く、1機のみで不採用。

3座となっているが、この丸い狭そうなコックピットにどうやって乗るのか謎である。

Nieuport NM JAPAN(France)

Curtiss JN-4 “Jenny”

Curtiss JN-4 "Jenny"

Curtiss JN-4 “Jenny”

カーチス JN-4 「ジェニー」

1916年アメリカ
単発・複座練習機。
全長:8.33m、全幅:13.3m、全備重量:967kg
エンジン:Curtiss OX-5 90HP、
最高速度:120km/h

アメリカはWW1開戦時点までは完全に航空後進国という感じだった。

大戦勃発時の航空兵力は旧式の寄せ集め55機のみという、アメリカとも思えない状況だった。
大戦中もほとんどフランスからの輸入戦闘機でまかなっていたのが現状である。

唯一大量生産された国産機が、このカーチス練習機。
航空界に遅れてきたとはいえ、さすがに日の出の勢いの大国アメリカで、この1機種が合計6500機も生産された。

アメリカらしく、航空機の民間需要がたいへん多かったのだろう。
戦争が終わり、軍隊から放出された大量の「ジェニー」はアメリカ全土で自家用機として使われ、空中サーカスの定番機にもなった。

Curtiss JN-4 USA

AVRO 504a

AVRO 504a

AVRO 504a

アブロ 504

1914年イギリス
単発・複座偵察・軽爆撃機、練習機
全長:8.97m、全幅:10.97m、全備重量:1,574kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:132km/h

英国軍の中でも圧倒的な量実績をもち、開戦時から終戦後まで使い続けられたロングセラー機種。

原型は1913年の航空ダービー入賞機種で、丈夫で扱いやすい機種として広く軍用に取り入れられた。
開戦初期は偵察・地上攻撃に使われたが、各種戦闘機が開発・投入されるようになるとすぐに旧式化して一線からは退いた。

しかし、後方支援や練習機としては長く使われ、大戦後も民間や外国でも多数使われている。
それだけ汎用性と耐久性に優れていたのだろう。

長く使われ大量生産された機種なので、a型、b型,j型、k型などエンジン違いなどのバリエーションが多い。

戦闘機としての評価以上に、世界の航空史に欠かせない機種でもある。

AVRO 504 Britain

EULER D1

EULER D1

EULER D1

オイラー D1

1916年ドイツ
単発・単座戦闘・練習機。
全長:5.8m、全幅:8.1m、全備重量:600kg
エンジン:Oberursel 80HP、武装:7.9mm機関銃×1
最高速度:140km/h

初期に少数が戦闘機および練習機として製造された。
フランスのニューポール11のコピーといわれている。

天下のドイツ機も大戦初期のころは、フランスやイギリスのコピーものも多かった。

EULER D.I Germany

LEBED 7

LEBED 7

LEBED 7

レペド 7

1915年ロシア
単発・単座練習機。
全長:6.95m、全幅:7.49m、全備重量:716kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:無し、
最高速度:148km/h

航空機開発の遅れていたロシアでは同盟各国からの供給を受けていたが、これはソッピース・タブロイドのコピー製品。
元来、戦闘機のプロトタイプとして作られたようだが、性能不足のせいか、武装されず少数が練習機として使われるにとどまった。

LEBED 7 RUSSIA

Sikorsky S16

Sikorsky S16

Sikorsky S16

シコルスキー S16

1915年ロシア
単発・単座戦闘・練習機。
全長:6.2m、全幅:8.4m、全備重量:675kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:7.7mm機銃×1、
最高速度:120km/h

この当時のロシアで唯一ともいえる先進航空産業、シコルスキーによる単発戦闘機。
プロペラ同調式のマシンガンを備えたロシア最初の戦闘機でもある。

シコルスキーの巨大爆撃機「イリア・ムロメッツ」の支援用に開発されたようである。
とはいえ、他国の新鋭機とは性能が劣るため、実際には対戦闘機にはどうだったのだろうか。

資料により、1人乗りと2人乗りのデータがあるが、実際に2人乗っている写真もちゃんとあり、練習機としても使われていたようなので、おそらく改造モデルがいろいろあるのではないだろうか。

車輪は横1列の4輪式で、または雪上用に橇を付けているものが多い。

Sikorsky S16 RUSSIA

Phonix C3

Phonix C3

Phonix C3

フェニックス C3

1919年スウェーデン
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:9.8m、全備重量:1063kg
エンジン:ベンツ 220HP、武装:?
最高速度:160km/h

終戦に間に合わなかったオーストリアのフェニックスD3は、スウェーデンに売却され、スウェーデンではFMVでコピーを生産した。

しかし、当然時代遅れのモデルなので現役戦闘機としては役にたたないが、練習機としてはなんと1930年代まで使われていたようである。

Phonix CIII Sweden

FVM TRIPLANE

FVM TRIPLANE

FVM TRIPLANE

FVM トリプレーン

1918年 スウェーデン
単発・複座練習機。
全長:6.5m、全幅:9m、全備重量:990kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:無し
最高速度:150km/h

スウェーデン軍オリジナル第一号の軍用機。

フォッカーDr1に似ているのでコピーと思われがちだが、FVM(軍用機工廠?)のオリジナル高度練習機。
フォッカーと違い、片翼2張間(支柱が2組)の主翼だし、最初から複座のボディーである。

軍による製造工場だが、実際的にはチューリンの飛行機といってもいいのではないだろうか。

FVM TRIPLANE Sweden

THULIN K

THULIN K

THULIN K

チューリン K

1917年 スウェーデン
単発・単座戦闘機。
全長:6.6m、全幅:9.1m、全備重量:525kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:8mm機銃×2
最高速度:150km/h

スウェーデンにおける、最初の戦闘機。
チューリンは、フランスのブレリオやモランソルニエのライセンス生産をしていた会社。

このモデルは自社設計のようだが、フォッカー・アインデッカーなどと同じく翼の「たわみ」コントロールを行っていた。
エンジンも自社モデルだが原型はル・ローンのロータリーのようである。

同じモデルでも単座と複座とあったようで、スウェーデン軍では練習機としてごく少数使われたようである。

THULIN K Sweden

THULIN E

THULIN E

THULIN E

チューリン E

1916年 スウェーデン
単発・単座偵察機。
全長:6.45m、全幅:11.4m、全備重量:787kg
エンジン:Thulin A 90HP、武装:無し
最高速度:110km/h

スウェーデン軍の要請で開発された、チューリンの偵察機。
4機がスウェーデン北部での中立監視活動に従事。
練習機としても使われたようだ。

これといった特徴のない複葉機だが、写真の機体は国籍マークもなく、会社のマークのみの試作段階のようである。

THULIN E Sweden

SPYKER V3

SPYKER V3

SPYKER V3

スパイカー V3

1918年 オランダ
単発・単座戦闘・練習機。
全長:6.1m、全幅:8.19m、全備重量:?
エンジン:Spyker(Clerget) 130HP、武装:?
最高速度:180km/h

オランダ製の数少ないこの時期のオリジナル軍用機。

現在オランダで飛行機といえばフォッカーだが、アンソニー・フォッカーがドイツからオランダ航空機業界に帰ったのは第一次大戦が終わってからある。

この時期にオランダで政府の委託を受けて戦闘機開発をしたのは、自動車会社のSPYKERである。
単座の練習・戦闘機と複座の練習・偵察機を何種か、少なくともV1からV4まで作っている。

現在のSPYKER自動車の社史のHPで、この写真はモデルV1として紹介されている有名な写真。
どうもV3はこの系列ではないかという気がしているのだがいかがなものであろうか。

ちなみに、V2、V4は、2張間の同系列の複座機でエンジンが80hpと130hp、V5は1張間だがスタッガー翼だから除外。
V1はエンジン80hpという以外スペック不明だが、小型1張間の戦闘機らしい機体なので、V3がV1のバージョンアップなのではないかと考える次第である。

エンジンはクレージュをスパイカー社で委託生産していたもののようで、機体の初期開発にスウェーデンのチューリンが関わっているようである。

それ以上は資料情報不足で不明。

SPYKER V3 Netherlands

FOKKER D5

FOKKER D5

FOKKER D5

フォッカー・D5

1916年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.05m、全幅:8.75m、全備重量:566kg
エンジン:Oberursel U I 100HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:170km/h

フォッカー、空冷エンジンシリーズの軽快な複葉機。
上翼に後退角をもつデザインで、カウリングから尾翼にかけてのラインはフォッカーらしいものである。
200機以上生産されたが、同時期のアルバトロスが優れていたので、これは主にトレーナー用として使われることが多かったようである。

Fokker D.V Germany