DFW Dr.I

DFW Dr.I

DFW Dr.I


DFW Dr.I (DFW T 34-II)

1917年 ドイツ
単発・単座戦闘機
全長:4.5m、全幅:8.2m
エンジン: Mercedes D.III 100HP
最高速度:?
武装:7.9mm機銃×2

1機だけ制作されたコンパクトな試作機。
同時に複葉機のDFW T 34-I も試作されている。
戦闘機競技会に参加しているが、採用されず終わっている。
見るからに前方視界が悪いのと、翼間支柱が洗練されていないので抵抗が大きかったようだ。

DFW Dr.I Germany

Siemens-Schuckert D. Dr I

Siemens-Schuckert D. Dr I

Siemens-Schuckert D. Dr I


ジーメンス・シュッケルト D. Dr I

1917年ドイツ
双発・単座戦闘機。
全長:5.8m、全幅:10.9m、全備重量:910kg
エンジン:Siemens-Halske Sh.1 110HPx2 武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:?

胴体の同軸上前後に2つのエンジンを搭載し、牽引式と推進式を同時に行う珍しい設計。
牽引側のプロペラは2枚、推進側のプロペラは4枚になっている。
三葉翼でダブルブームをもつ野心作だが、野心作の常で思うようにいかなかったようで、初飛行でクラッシュ。
後のWW2におけるドルニエDo335を思わせる発想の機体。

Siemens-Schuckert D. Dr I Germany

Supermarine Nighthawk

Supermarine Nighthawk

Supermarine Nighthawk

スーパーマリン ナイトホーク
(ペンバートン・ビリング P.B.31E)

1917年イギリス
双発・4座迎撃機。
全長:11.28m、全幅:18.29m、全備重量:2,788kg
エンジン:Anzani 10気筒空冷星型エンジン 100HPx2
武装:7.7mm機関銃×2、1.5ポンド(37mm)デイビス銃
最高速度:121km/h

ドイツ軍のツェッペリン飛行船による空襲を迎撃するために、ペンバートン・ビリングによって設計された重迎撃機。

主翼4枚、水平尾翼2枚の双発機で、ツェッペリンを撃破するための37mm砲を備え、夜襲に備えてサーチライトと専用の発電機まで搭載している。
写真で見てもいかにも鈍重そうで、こんなものが飛ぶのかという感じだが、実際に試験飛行では最高速97km/hしか出せなかった。
これは当のツェッペリンの速度と同じで、なおかつ3000mまで上昇するのに1時間もかかるので、どう見ても迎撃など不可能。

当然試作機1機で終わった。

Supermarine Nighthawk

Thulin G

Thulin G

Thulin G

チューリン G

1917年 スウェーデン
単発・複座偵察・練習機
全長:9.4m、全幅:17.2m、全備重量:1538kg
エンジン:Benz 160HP、武装:なし
最高速度:118km/h

スウェーデン海軍が5機調達した水上飛行機。

ベンツのエンジンをドイツから購入し搭載したものだが、フロートの設計が悪く水上での操縦性が不調だったうえ飛行性能もあまり良くなかったようだ。

実際に活躍しないまま終わったようである。

1918年にはアメリカのカーティス200hpエンジンを積んだモデルGAが作られたが、これもぱっとしなかったようだ。

Thulin G Sweden

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

Kasyanenko 5

カシャネンコ 5

1917年ロシア
単発・単座戦闘機。
全長:6.96m、全幅7.25m、全備重量:638kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:?

これも、前方に広い射界を得るための野心的な機体のひとつ。

空力に優れたベニヤモノコックのボディの内部にミッドシップにエンジンを搭載し、長い推進軸で機尾のプロペラを回す方式。

どう考えてもエンジンの冷却問題が発生するはずだが、実際の性能どうだったか不明。

さらに、この機の先進的な実験は、複葉の主翼全体のピッチが可変であること。

この仕組みのため主翼の支柱はV字型に一点に集約し、ひとつの軸上に支えられている。

実際に試験飛行は行われたが、着陸時にテールをぶつけてスキッドとプロペラを破損した。

その後ロシア革命の混乱の中で立ち消えになったようだ。

Kasyanenko 5

Savoia-Pomilio SP3

Savoia-Pomilio SP.3

Savoia-Pomilio SP.3

サボイア・ポミリオ SP.3

1917年イタリア
単発・複座 偵察爆撃機。
全長:10.95m、全幅14.70m、全備重量:1,498kg
エンジン:Fiat A.12 250hp
武装: 7.62 mm機銃x1、爆弾少数
最高速度:145km/h

モーリス・ファルマンFA11を元に作られ、SIAとポミリオで生産された偵察・爆撃機。

ツインフレームで推進式の古典的デザイン。

垂直安定版が3連になっているのがカプローニの爆撃機みたいで面白い。

1917年にしては古臭いながらも、通算350機も作られている。

Savoia-Pomilio SP3

Roland D2

LFG Roland DII

LFG Roland D2


ローランド D2

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.93m、全幅8.94m、全備重量:954kg
エンジン:Mercedes D.III 160HP、武装:7.92 mm機銃×2
最高速度:180km/h

「サメ」の異名をとるスマートなボディは、ベニヤ合板を螺旋状に巻きつけて作られたモノコックボディである。

しかし、上翼の胴体への取り付け部が前方視界を妨げている欠点がある。

また、メルセデスの強力なエンジンで高速型のモデルながら、反面、機動性は凡庸であまり人気はなかったようだ。

1917初頭から本格生産され300機ほど作られている。

LFG Roland DII

NFW E2

NFW E2
NFW E2

NFW E2

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.8m、全幅12m、全備重量:768kg
エンジン:Mercedes D.IIIa 160HP、武装:機銃×1-2
最高速度:186km/h

この時期に開発が始まったものとしては珍しい、古典型単葉機。

全木製で、主翼の桁は胴体を貫通し、その隙間にコックピットがあったらしい。

前作のE1とほぼ同じでエンジンをパワーアップしたモデル。

一機だけの試作機。

NFW EII

A.E.G. Dr1

A.E.G. Dr1


A.E.G. Dr1

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:6.10m、全幅:9.40m、全備重量:970kg
エンジン:Mercedes D.III 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:170km/h

複葉の試作機D1を発展させたプロトタイプとして製作されたトライプレーンだが、パフォーマンスが悪く、プロジェクトはそれ以上進められることはなかった。

試作1機のみで終わっている。

A.E.G. Dr I Germany

Sablatnig SF5

Sablatnig SF5

サブラトニク SF5

1917年ドイツ
単発・複座偵察機・練習機。
全長:9.6m 全幅:17.3m、全備重量:1605kg
エンジン:Benz Bz.III 150HP、武装:無し
最高速度:145km/h

SF2の後継機としてエンジンを換装したモデルだが、全体はほとんど同じ。

無線機を搭載し非武装で、北海やバルト海の偵察に幅広く用いられたが速度が遅く、ときにはロシア戦闘機の格好の餌食となったようだ。

実際の製造の多くはLFGやLVGで行われ、総計91機と、このメーカーの最多量産機種となっている。

Sablatnig SF5 Germany

Euler Quadruplane

Euler Quadruplane

Euler Quadruplane

オイラー クワドラプレーン

1917年ドイツ
単発・単座戦闘機
全長:?m、全幅:?m、全備重量:1383kg
エンジン:オーバーウルゼルUI 100HP、
最高速度:?、武装:?

オイラー唯一の試作4葉機。
写真の機体では、搭乗者の頭上の翼面を抜いて視界を確保しているが、流石にこれは実際には左右通しの翼が取り付けられたらしい。

Euler Quadruplane Germany

AVIATIK(BERG)30.24

AVIATIK(BERG)30.24

AVIATIK(BERG)30.24

アヴィアティック(ベルク) 30.24

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.86m、全幅:7.22m、全備重量:862kg
エンジン:Austro-Daimler 200HP、
最高速度:174km/h、武装:8mm機銃×2

フォン・ベルクによって設計されたアヴィアティックの試作機で、三葉の単座戦闘機。

DIとほぼ同様の構造を採用し、200馬力オーストリア・ダイムラーのエンジンを搭載したが、D1よりも性能がやや劣っていたとのことで、唯一の三葉プロトタイプとして終わった。

AVIATIK(BERG)30.24 Austro-Hungarian Empire

Macchi M5

Macchi M5

Macchi M5

マッキ M5

1917年イタリア
単発・単座水上戦闘・偵察機。
全長:8.10m、全幅:9.95m、全備重量:1080kg
エンジン:イソタ・フラスキニ 250HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:209km/h

第1大戦最良の水上戦闘機と言われる傑作機。

世界的にみてもあまり多くない実戦での成功例なのかもしれない。
「紅の豚」に描かれたように、アドリア海周辺ではこのような戦闘飛行艇が活躍していた。

これらの伝統を引き継いだ後継機種が、何度もシュナイダーカップのレースに挑んだ。

Macchi M5 Itary

Nieuport 27

Nieuport 27

Nieuport 27

ニューポール 27

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:545kg
エンジン:ル・ローン 120HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:185km/h

ニューポール24の後継機25はクレージュ200HPの強力なエンジンを搭載して、飛びぬけた上昇力を発揮したがエンジンの信頼性が低く、ごく僅かしか作られなかった。

この27型ではエンジンをル・ローン120-130HPに戻している。

24型と比べると、尾翼の形が楕円になり、胴体内蔵スプリング式の尾そりになっている。

Nieuport 27 FRANCE

Nieuport 25

Nieuport 25

Nieuport 25

ニューポール 25

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:547kg
エンジン:クレージュ11E 200HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:?

ハート&髑髏のマークで勇名を馳せたエース、ナンジェッセーのためにも2機試作されたハイパワー・マシン。

従来の2倍近い出力のクレージュ・エンジンで優れた上昇力を得ることができた。
しかしエンジンの信頼性に欠けたため、すぐにル・ローン エンジンに戻した27型に移行した。

そのため、ナンジェッセーの2機を含めきわめて少数のようである。
楕円形の垂直尾翼など、外見は27型と殆ど同じである。

Nieuport 25 FRANCE

Nieuport 24

Nieuport 24

Nieuport 24

ニューポール 24

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.87m、全幅:8.21m、全備重量:547kg
エンジン:ル・ローン 130HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:176km/h

名機・ニューポール17もドイツの繰り出す新鋭機に次第に押され、21、23、24と改良が重ねられた。
24はエンジンをパワーアップし、テールや補助翼などを改良されている。

このタイプは本国ではスパッドの陰で存在感がやや薄いが、日本でライセンス採用され、甲式三型として300機以上導入された。

写真の機体は、ハートに髑髏のペインティングで有名な、エース・ナンジェッセーの愛機。
ナンジェッセーは戦後、リンドバーグより早くパリからニューヨークへの無着陸記録飛行に挑み大西洋に消えた。

Nieuport 24 FRANCE

Hanriot HD2

Hanriot HD2

Hanriot HD2

アンリオ HD2

1917年フランス
単発・単座戦闘機(水上機)
全長:7.00m、全幅:8.51m、全備重量:700kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:182km/h

名機アンリオHD1をベースに造られた水上戦闘機。

戦艦パリの砲塔に造られたプラットフォームに装備された。
同調式のヴィッカース7.7mm機銃を2丁に強化している。

10機ほどがアメリカ海軍に購入され、再度陸上機に変えられたりしているが1機は戦艦ミシシッピーに試験配備された。

Hanriot HD2 France

Breguet Br14

Breguet Br14

Breguet Br14

ブレゲー Br14

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.87m、全幅:14.36m、全備重量:1765kg
エンジン:Renault 12 300HP、武装:7.7mm機関銃×2-3、爆装:300kg
最高速度:184km/h

フランスはもとより、第一次大戦を代表する軽爆撃機の代表機種。

アルミ合金使用のパイオニア機種でもあり、頑丈で扱いやすいということで大量に長く生産され続けた。
最終的には、何と1926年まで作られ、生産総数8000機を越えている。
バリエーションも多く、傷病兵搬送機や夜間爆撃機などもあり、戦後は民間輸送や郵便機としても活躍している。

いかにも頑丈そうなボディー側面についた観測窓の位置は写真によっていろいろあるようだ。

BREGUET Br14 France

SALMSON 2A

SALMSON 2A

SALMSON 2A

サルムソン 2A

1917年フランス
単発・複座偵察・爆撃機。
全長:8.5m、全幅:11.8m、全備重量:1290kg
エンジン:Salmson 9Za 230HP、武装:7.7mm機銃2~3
最高速度:188 km/h

大戦後半の主力偵察・爆撃機で優秀な機体。

延べ3200機以上も生産され700機以上がアメリカに送り出されている。
日本やペルー、ロシア他ヨーロッパ各国でも第一次大戦後、大戦間にも配備されている。

WW2のフォッケウルフDシリーズのような長鼻は、一見空冷のようだが液冷式の星型エンジンで、200~260HPぐらいのバリエーションがある。

いかにも大きくて重そうな機体だがこの種の中では軽快な運動性も持っていたようだ。

SALMSON 2A France

Morane-Saulnier AF

Morane-Saulnier AF

Morane-Saulnier AF

モラン・ソルニエ AF

1917年 フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.15m、全幅:7.47m、全備重量:649kg
エンジン:Gnome Monosoupape 9Nb 150HP
武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:207km/h

このメーカーとしては珍しい、初の複葉戦闘機。
(BBが複葉だが、あちらは偵察機)

性能的にはかなり高く操縦性も優れていたようだが、すでに採用されていたスパッドとあまり変わりないということで生産には至らなかった。

Morane-Saulnier AF France

Morane-Saulnier AI

Morane-Saulnier AI

Morane-Saulnier AI

モラーン・ソルニエ AI

1917年フランス
単発・単座戦闘機。
全長:5.65m、全幅:8.51m、全備重量:598kg
エンジン:ノーム 9N 160HP、武装:7.7mm機関銃×1~2、
最高速度:208km/h

大きな支柱をもったパラソル翼の大戦後期の戦闘機。

同じパラソル翼でも初期のモデルPなどと違いワイヤー吊り下げ式ではない。
とはいえ、翼は構造的に丈夫ではなかったようである。

また、エンジンの信頼性があまり高くなかったようで、1200機も作られた割には戦績はスパッドなどには及ばなかったようだ。

搭載機銃1丁のモデルと2丁のモデル、それに練習機モデルがある。

Morane-Saulnier AI France

Lohner Dr.1

Lohner Dr.1

Lohner Dr.1

ローナー Dr.1

1917年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・単座戦闘機。
全長:6.35m、全幅:8.80m、全備重量:926kg
エンジン:Austro-Daimler 185HP、武装:?
最高速度:178km/h

これまた、一連のオーストリア機らしい、木製の深いボディーの三葉機である。
同型の複葉機から試作されたモデルらしいが1機のみの製作で、採用されていない。
このへんの機種はみな、ハンザ・ブランデンブルグやアヴィアティックの変形モデルなのでどれも同じような感じである。

Lohner Dr.I Austro-Hungarian Empire

W.K.F. 80.05

W.K.F. 80.05

W.K.F. 80.05

W.K.F. 80.05

1917年オーストロ・ハンガリアン帝国
単発・単座戦闘機。
全長:6.02m、全幅:8.00m、全備重量:935kg
エンジン:Austro-Daimler 200HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:200km/h

木製合板モノコックのオーストリアの三葉機。

この、W.K.F.(Wiener Karroserie Fabrik)という会社はロイドの機体の下請けらしい。

いかにもオーストリアらしいボディデザインだが、コックピットからの視界がたいへん悪いため採用されなかったらしい。
試作1機のみの生産で数回試験飛行しただけのようだ。

W.K.F. 80.05 Austro-Hungarian Empire

Phonix D1

Phonix D1

Phonix D1

フェニックス D1

1917年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・単座戦闘機
全長:6.75m、全幅:9.8m、全備重量:951kg
エンジン:Hiero 200HP、
最高速度:180km/h、武装:8mm機銃×2

「棺桶」とまで言われて不評だった、ハンザ・ブランデンブルグD1の下請けをしていたフェニックス社が開発した改良機種。

主翼、エンジン、ラジエーターなどを改良して、もちろん主翼の「クモ」支柱もやめている。
合板の胴体はほぼ同じような作りで、頑丈な高速機だったようである。

ただし、見かけのとおり、機敏な運動性はあまりなかったようだ。

Phonix D.I Austro-Hungarian Empire