モラン・ソルニエ BB
1915年フランス
単発・複座偵察機。
全長:7.0m、全幅:8.65m、全備重量:750kg
エンジン:Le Rhone 80hp、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:147km/h
たいへん小ぶりな機体の複座偵察機。
後部座席の高い位置にルイス機銃を装備している。
英国向けに少数が生産されただけの模様。
N型「ブレット」と同様、特徴的な大型スピナーが目立つ。
Morane-Saulnier BB France
モラン・ソルニエ BB
1915年フランス
単発・複座偵察機。
全長:7.0m、全幅:8.65m、全備重量:750kg
エンジン:Le Rhone 80hp、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:147km/h
たいへん小ぶりな機体の複座偵察機。
後部座席の高い位置にルイス機銃を装備している。
英国向けに少数が生産されただけの模様。
N型「ブレット」と同様、特徴的な大型スピナーが目立つ。
Morane-Saulnier BB France
モラーン・ソルニエ P
1914年フランス
単発・複座偵察機。
全長:?m、全幅:11.2m、全備重量:732kg
エンジン:ルローヌ 110HP、武装:7.7mm機関銃×1~2、
最高速度:156km/h
有名なパラソル翼のタイプLの発展型で、エンジンも強化されて高速になっている。
オーソドックスなパラソル翼のタイプの他に、翼を胴体上面にまで下げたタイプ、単座戦闘機のバージョンなど各種モデルがあるようだ。
だが生産数はあまり多くはない。
全体の形はL型と似ているが、Lが角型胴体なのに対してこちらは円筒形ボディ。
Morane-Saulnier P France
モラーン・ソルニエ L
1913年フランス
単発・複座戦闘機。
全長:6.88m、全幅:11.2m、全備重量:655kg
エンジン:ノーム 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:115km/h
パラソル翼の軽快な偵察機が基になっているが、大戦最初期には戦闘機として伝説的な活躍をした。
初めてプロペラ回転圏内からの機銃発射を行なったことで有名。
フランス軍のローラン=ギャロがプロペラの銃弾通過位置にクサビ状の鉄板を付け、銃弾が当たっても跳ね飛ばすように考案したのである。
この乱暴ではあるが画期的な発明で機銃の命中率は高まり、また操縦手の手の届くところで銃弾補給ができるメリットで多くの敵機撃墜を勝ち取った。
とはいうものの、操縦士や自分のエンジンなどに跳ね返ってきたらどうするんだろう?
それに、そのくらいでプロペラが無事なくらいであるから、機銃の破壊力も今から思えばまだのどかだったんだろう。
だが、ある日敵弾を受け敵地に不時着してしまい、この秘密はドイツ軍に漏れてしまった。
ドイツ軍では早速真似してみたがなかなかうまくいかず、それがきっかけで世界初のプロペラ同調式機銃を発明することになる。
Morane-Saulnier L France
ウファク C1
1918年オーストロ・ハンガリー帝国
単発・複座偵察機
全長:7.41m、全幅:9.5m、全備重量:1150kg
エンジン:Hiero 230HP、
最高速度:190km/h、武装:8mm機銃×2-3
ブランデンブルグC2からの発展形で、同系列のフェニックスC1とは兄弟モデルともいえる。
フェニックスが高高度に優れていたとされるのに対し、ウファクは低高度の戦術偵察に活躍した。
いずれもこの頃のオーストリア機らしく、合板の重厚なボディーと低く小さな垂直尾翼が特徴的。
終戦まで活躍し、終戦後もルーマニアなどで使われていたという。
Ufag C.I Austro-Hungarian Empire
フェニックス C1
1918年 オーストロ・ハンガリー帝国
単発・複座偵察機。
全長:7.52m、全幅:11.0m、全備重量:1105kg
エンジン:Hiero 230HP、武装:8mm機関銃×2、
最高速度:177km/h
一連のオーストリア機らしい鈍重そうに見えるデザインで、1918年にしては古臭い感じがしてしまう。
しかし、100機以上も生産され、戦後になってもスウェーデンで30機以上造られ1920年代まで使われていたという。
これらの木製胴体はすごく太く見えるが、実はたてに深いわりに幅が薄く、視界が良いように作られている。
ボディーがたてに薄く方向安定性が良いので垂直安定板が無くてラダーのみの独自のデザインになっている。
Phonix C.I Austro-Hungarian Empire
丙式二型
1918年フランス・日本
単発・複座戦闘機。
全長:7.30m、全幅:10.41m、全備重量:1280kg
エンジン:イスパノスイザ 300HP、武装:7.7mm機銃×3、
最高速度:230km/h
フランスのスパッド20を日本陸軍で試用したもの。
第一次大戦で得られたエッセンスを集約した革新的な高速・重戦闘機。
強力なイスパノ水冷V8エンジンを使用。
1919年から日本陸軍が100機購入したスパッド13C1(丙式1型)と比べると支柱がI型シングルとなり、上翼が後退角ぎみになっているようでたいへんスマートになっている。
丙式二型 Spad Japan
ルンプラー・タウベ
1914年日本(ドイツ)
単発・複座偵察機。
全長:10.2m、全幅:13.7m、
エンジン:ダイムラー 90HP、武装:不明、
最高速度:100km/h
大正3年2月にドイツから2機民間に購入された、ルンプラー・タウベ。
当時中国・青島のドイツ軍攻撃に参戦していた日本軍機はドイツ側のタウベ機に性能的に追いつかなかった。
そこで秋に急遽陸軍が買い上げ、中国に派遣されたが、実戦には間に合わなかった。
この機体は1915年に英国から購入した、オスロ・ダイムラー90HPエンジンに換装されている。
ルンプラー・タウベ Japan
ニューポールNG
1913年日本(フランス)
単発・複座偵察機。
全長:7.87m、全幅:10.88m、
エンジン:ノーム 50HP、武装:不明、
最高速度:110km/h
大正2年にフランスから購入された機体。
原型のニューポールNMを少し小型化し、馬力が半分となっている。
座席は並列複座、つまり横に並んで座る形式になっている。
1機買っただけで終わったようだが、後年これをもとにした地上滑走練習機が数機つくられている。
Nieuport NG JAPAN(France)
パッカード・ルペール C11
1918年アメリカ
単発・複座戦闘機。
全長:7.74m、全幅:11.85m、全備重量:1700kg
エンジン:リバチー 400HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:214km/h
大戦末期に出現した高性能複座重戦闘機。
V型12気筒400馬力の強力なエンジンを搭載し、1920年に世界高度記録を樹立。
パッカードとはいえ、設計はフランス人でダブルネームとなっている。
Paccard le perrel C11 USA
カーチス JN-4 「ジェニー」
1916年アメリカ
単発・複座練習機。
全長:8.33m、全幅:13.3m、全備重量:967kg
エンジン:Curtiss OX-5 90HP、
最高速度:120km/h
アメリカはWW1開戦時点までは完全に航空後進国という感じだった。
大戦勃発時の航空兵力は旧式の寄せ集め55機のみという、アメリカとも思えない状況だった。
大戦中もほとんどフランスからの輸入戦闘機でまかなっていたのが現状である。
唯一大量生産された国産機が、このカーチス練習機。
航空界に遅れてきたとはいえ、さすがに日の出の勢いの大国アメリカで、この1機種が合計6500機も生産された。
アメリカらしく、航空機の民間需要がたいへん多かったのだろう。
戦争が終わり、軍隊から放出された大量の「ジェニー」はアメリカ全土で自家用機として使われ、空中サーカスの定番機にもなった。
Curtiss JN-4 USA
S.I.A 9B
1918年イタリー
単発・複座偵察爆撃機。
全長:?、全幅:15.50m、全備重量:2990kg
エンジン:Fiat A.14 630HP、武装:7.7mm機銃×2、8mm機銃×1
最高速度:215km/h
フィアットの系列会社のSIAがフィアットのエンジンを使って作った,SIA7Bという高速偵察機は上昇力もあり高性能だったが、 主翼の構造に弱点があるとされた。
これを改良して大型化し、エンジンも何と630HP!(700HPという資料もある)もの超ハイパワーにした重量級モデルが9B。
戦争終結により生産は中止され、結局62機の生産に留まったという。
S.I.A 9B Italy
S.I.A 7B
1917年イタリア
単発・複座偵察機。
全長:9.06m、全幅:13.32m、全備重量:1567kg
エンジン:Fiat A12 260HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:186km/h
フィアットの子会社であるS.I.Aが開発した偵察機。
実用性と取り扱いの良さ、上昇力もすぐれていたが、主翼が構造的に弱いという致命的な問題を抱えていた。
初期の7Sのあと改良され7Bとなっているが、あまり活躍はできず1年ほどで退役している。
後の9Bなどに受け継がれていくこととなる。
S.I.A 7B Itary
ポミリオ PE
1917年イタリー
単発・複座偵察機。
全長:8.94m、全幅:11.78m、全備重量:1538kg
エンジン:Fiat A-12 260HP、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:194km/h
大戦中に生産されたイタリア機の中でももっとも多い生産数を誇るというベストセラー機。
強力なエンジンを搭載した高速偵察機。
一部の機体では何と400HPのエンジンを搭載したものもあったらしい。
デザイン的にはイタリア的というよりイギリス的で大味な感じではある。
Pomirio PE Italy
セージ No.2
1916年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:6.4m、全幅:10.1m、全備重量:701kg
エンジン:100hp Gnome 、武装:7.7mm機銃×1
最高速度:180km/h
独特なデザインの小型複座機で、操縦者とオブザーバーは流線型に囲われたキャビン内に収まるようにつくられている。
キャビンの天井は上翼だが、上面は開放されていて、銃手は立ち上がってこの屋根の上から射撃するらしい。
ちょうどプロペラ回転面を避けられる位置になっているようである。
なかなかユニークではあるが、試作1機のみ。
Sage No.2 Britain
アームストロング・ウィットワース FK10
1916年
単発・複座戦闘・爆撃機
全長:6.78m、全幅:8.48m、全備重量:916kg
エンジン:Clerget 9B 130HP、
最高速度:153km/h、武装:7.7mm機銃×2
このころ、英独で多葉機が数多く試作されたが、その中でも特異な4葉英国機。
設計に欠陥をかかえていたらしく、王室海軍により50機発注されたが実際には8機しか造られなかった。
4葉機は「クワドラプレーン」といい、意外と多く存在するが、成功作は殆どなかったようである。
(当たり前のような気もしないではないが・・・)
その中では、この機体はすっきりとまとまったデザインである。
Armstrong-Whitworth FK10 Britain
アームストロング・ウィットワース FK8
1917年
単発・複座偵察・爆撃機
全長:9.5m、全幅:13.3m、全備重量:1275kg
エンジン:Beardmore 160HP、
最高速度:158km/h、武装:7.7mm機銃×2
大戦後期に幅広く使われた多用途機。
フルカバーされたエンジンから長い集合排気管が伸びている。
また、機首側面にラジエーターが振り分けて取り付けてあるので、 上翼上にあるのはどうやら冷却水のタンクのようである。
Armstrong-Whitworth FK8 Britain
ソッピース・ブルドッグ
1917年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:7.0m、全幅:10.29m、全備重量:1132kg
エンジン:Clerget 11B 200HP、武装:7.7mm機関銃×4、
最高速度:175km/h
複座で4丁の機銃を装備した重武装・重量級戦闘機。
カウリングのところを見ると、エンジンのシリンダーヘッドが突き出しているようだ。
WW1以降、フォッカーや米国機などによく見かける形態である。
ということは、星型空冷エンジンながら、古典的ロータリー式ではなく、固定式ということだろう。
試作機だったのか、大戦中の生産がたった2機とのことである。
Sopwith Bulldog Britain
1916年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:10.21m、全幅:7.69m、全備重量:975kg
エンジン:Clerget 130HP、武装:7.7mm機関銃×2、
最高速度:161km/h
ソッピース・1 1/2 ストラッター
英国で初の前方同調機銃を搭載した戦闘機。
最初は戦闘機、後には偵察・爆撃機として幅広く活躍した。
単座のモデルもある。
合計約6000機が生産され、そのうち何と4500機もがフランスで生産されている。
また、大戦中から大戦後にかけて、アメリカ、ロシア、ベルギー、ルーマニア、日本などでも使われている。
1 1/2という変な名前は、翼間支柱が片側1本半というニックネームが定着してしまったということである。
後に主役はソッピース・パップに受け継がれる。
Sopwith 1 1/2 Strutter Britain
アブロ 530
1917年
単発・複座戦闘機
全長:8.69m、全幅:10.97m、全備重量:1216kg
エンジン:Hispano-Suiza 200HP、
最高速度:183km/h、武装:7.7mm機銃×2
絞り込まれたカウリングと冷却空気を取り込むリング状のスピナーで、スマートな機首デザインの複座機。
縦長長方形断面の胴体をもつ。
詳細は不明だが、実際の機体は試作程度の生産にとどまったようである。
Avro 530 Britain
アブロ 504
1914年イギリス
単発・複座偵察・軽爆撃機、練習機
全長:8.97m、全幅:10.97m、全備重量:1,574kg
エンジン:Gnome 80HP、武装:7.7mm機関銃×1、
最高速度:132km/h
英国軍の中でも圧倒的な量実績をもち、開戦時から終戦後まで使い続けられたロングセラー機種。
原型は1913年の航空ダービー入賞機種で、丈夫で扱いやすい機種として広く軍用に取り入れられた。
開戦初期は偵察・地上攻撃に使われたが、各種戦闘機が開発・投入されるようになるとすぐに旧式化して一線からは退いた。
しかし、後方支援や練習機としては長く使われ、大戦後も民間や外国でも多数使われている。
それだけ汎用性と耐久性に優れていたのだろう。
長く使われ大量生産された機種なので、a型、b型,j型、k型などエンジン違いなどのバリエーションが多い。
戦闘機としての評価以上に、世界の航空史に欠かせない機種でもある。
AVRO 504 Britain
ヴィッカース・ FB5
1915年イギリス
単発・複座戦闘機。
全長:8.3m、全幅:11.1m、全備重量:930kg
エンジン:Gnome 100HP、武装:7.7mm機関銃×1-2、
最高速度:113km/h
古典的な推進式デザインの機体だが前方視界の良さを生かして塹壕掃射などの地上攻撃用に作られた低空用戦闘機。
設計段階から初めて戦闘機としてつくられた史上最初の機体といわれる。
(それ以前は偵察機の転用。というか、軍用機イコール偵察機であった。)
「ガンバス」(Gunbus)というニックネームがよく知られている。
Vickers FB5 Britain
ハノーバー CL.3a
1917年ドイツ
単発・複座戦闘・攻撃機
全長:7.58m、全幅:11.70m、全備重量:1080kg
エンジン:Argus As.III 180HP、
最高速度:165km/h、武装:7.9mm機銃×2
後部射撃手の射界の広い複葉尾翼を採用した多用途複座戦闘機。
CL2の低空での地上攻撃時の機動性向上のため、補助翼などを改良し軽量化した後継機種で、CL2とほぼ同じ。
CL3はより軽量高性能なメルセデスエンジンを搭載したが、単座戦闘機への供給が優先されたため、 CL2と同じオペルエンジンを搭載したCL3aが多かった。
530機以上が生産されている。
Hannover CL.IIIa Germany
ハノーバー CL.2
1917年ドイツ
単発・複座戦闘・攻撃機
全長:7.80m、全幅:11.95m、全備重量:1110kg
エンジン:Argus As.III 180HP、
最高速度:165km/h、武装:7.9mm機銃×2
木製モノコックの胴体の高い位置に後部射撃手の銃座をそなえ、垂直尾翼が上に出ない複葉尾翼を採用した機体。
上主翼ごしに前上方も射撃することができ、後部射撃手は邪魔のない射界を得て、四方八方に向けて撃つことができる。
ただし、下後方が死角になり、そちらから敵戦闘機に攻撃されるとよくやられたという。
この種の機種の中では成功したモデルで、630機以上が生産された。
Hannover CL.II Germany
ツェッペリン リンダウ CL1
1917年ドイツ
単発・複座戦闘機。
全長:?、全幅:?m、全備重量:1068kg
エンジン:?、武装:7.9mm機銃×2
最高速度:150km/h
ツェッペリンで製作された全金属の複座戦闘機。
詳細は全く不明。
写真のものは試作機で、量産は無いものと思われるが迷彩を施した別の写真が存在するので、数機は作られたのかもしれない。
Zeppelin Lindau CL.I Germany